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エイムズ 1部屋100万円でリニューアル 「民泊」を視野に入れた賃貸物件を提供

2016.02.01 12:31

 費やしたコストは1部屋100万円。「昭和」を感じさせるアパートが「民泊」を視野に入れたオシャレな貸室に変貌を遂げた。改修工事を手掛けたのは築古賃貸不動産のリノベーションや訪日外国人を対象にした観光・民泊事業を推進するエイムズ(東京都渋谷区)だ。
 JR「恵比寿」駅から徒歩7分に位置するアパートの4戸を全面リニューアル工事を施し、同社のリノベーションブランド「eims CRAFT恵比寿」として賃貸募集する。床面積は20㎡で民泊条例の対象外となるが、将来的には民泊需要にも対応する内装空間に仕上げているのが特徴だ。代表取締役を務める板坂宜昭氏によると「廊下はタイル張りにして旅行トランクで傷がつかないように工夫した他、できるだけ室内が広く感じられるようにクローゼットや棚を開放的なものにしました。収納スペースが足りなければクリアケースを設置することも可能です」と説明する。工事を行った4部屋は少しずつコンセプト・仕様を変えており、入居希望者の細かな好みにも対応する。例えば、床や棚等、無垢材を多く用いているが、それぞれ種類が異なる。姿見や照明には余った無垢材で部屋ごとに異なる装飾を施している。
 1月22日、23日に内覧会を実施したところ、反応も上々で、すでに1部屋成約したという。工費は1部屋約100万円で、募集賃料は従前6万円だったところ8万5000円に値上げした。オーナーにとって少ない投資で最大限の収益増を狙えるのである。
 「工費がリーズナブルな理由は大工を正社員として雇用しているため。キッチンや収納を現場で造作するので工期を短縮でき、不具合が発生しても即時対応可能です」(板坂氏)

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