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リアルゲイト 築50年のリノベビルが高稼働で竣工
2015.12.14 14:53
原状回復義務を免除し、自由な内装を作り込める
不動産総合プロデュース企業のリアルゲイト(東京都港区)が手掛けた築50年のリノベーション物件「THE WORKERS&CO」が早くも注目を集めている。「東京タワー」の足元という好立地の後押しもあり、9月からリーシングを開始したところ順調に成約が進み、12月の入居可能日前に稼働率が約85%まで到達した。
地上10階地下1階のオフィスビルをリアルゲイトが10年間のマスターリース契約を結び全面改修を実施。改修費用は約2億円。1階をカフェレストランとラウンジ。2階~10階のオフィス空間は広さ17㎡~139・59㎡まで最大36室で構成されたシェアスタイルの貸室を用意した。地下1階にはフィットネススタジオが入居予定だ。
リアルゲイトの代表取締役社長、岩本裕氏は順調に成約が進んだ要因について「大手広告代理店やテレビ局が近隣に存在し、取引先企業やクリエーターからのニーズが見込めたため」と指摘。さらにオフィスフロアに関しては最低限のインフラ設備・内装にとどめた「クォータースケルトン」で引き渡しを行い、後継テナントに貸し出し可能な内装であれば原状回復義務を免除する「コア&シェル・リーシングシステム」を採用したことも人気に拍車をかけた。入居テナントは原状回復費用を気にすることなく、自由度の高い造作が可能で、移転コストも大幅に軽減できる。岩本氏は「クリエイティブな企業ほどオフィスに対するこだわりが強く、自由を求める傾向にあり、標準仕様のオフィスは苦戦する」と説明する。
内装の自由度と併せて屋上に開設したルーフトップテラスも入居テナントに好評。「東京タワー」を一望できる眺望とバーカウンターを完備。加えて打ち合わせ等に利用できるラウンジ、ミーティングルーム、シャワーブースなど、ビジネスシーンをサポートする共用スペースも充実させた。
リアルゲイトが手がけたリノベーション案件は今回が21棟目。築年の経過によって競争力が低下した中小ビルのマスターリース事業を強化している。10年程度の賃借期間の終了後はバリューアップした状態でオーナーへビルを返還。中小ビルの再生に注力する。