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グリーンビルディングジャパン 建物環境認証システム・LEED普及拡大に向けて 日本独自のパイロットテストが認められる

2015.10.19 12:25

 今月9日、東京都千代田区の「飯野ビルカンファレンス」にて、一般社団法人グリーンビルディングジャパン(GBJ)が米国発の建物環境認証システム・LEEDの認知度向上を目的に発表説明会を開催した。定員60名のところ200名超が来場する等、注目度の高さがうかがえる。
 LEEDは世界150カ国以上で普及しており、平成26年度に世界の累計登録数は5万件を突破。日本の登録件数は59件(今年1月時点)まで拡大しており、当初は外資系企業が先行して取得していたが、現在は認証取得の半分以上を日系企業が占めるまでに普及。同法人の共同代表理事である平松宏城氏によると「すでに『世界共通』の透明性の高い環境認証として認知されている」という。
 今回は日本においてLEEDの取得拡大が期待できる2つの取り組みに言及した。1つは屋内型喫煙室を設置するための代替条件が日本独自でパイロットテストが認められた点。もう1つはLEEDに関する様々な資料や試験について日本語化が進められる点だ。新たにバージョンアップしたLEEDV(バージョン)4では建物内に喫煙施設の開設は認められておらず、日本のオフィスビル等での認証取得の障害とみなされていた。これに対して代替方法として室内環境の品質を維持するべく諸条件に合致した形でタバコ煙の管理を行うことで屋内型喫煙室の開設が認められることになるという。また、普及の足かせとなっていた日本語化については年内をめどに受験要綱や試験の日本語対応を目指すという。

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