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日立製作所/日立ビルシステム 昇降機の製品・サービスにおける基本コンセプトを策定

2015.07.20 16:53

 日立製作所(東京都千代田区)と日立ビルシステム(東京都中央区)は、日立昇降機の製品、サービス全般に関する基本コンセプト「HUMAN FRIENDLY for Hitachi Elevators/Escalators(以下、HUMAN FRIENDLY)」を策定した。同基本コンセプトのもと、日立製作所と日立ビルシステムは今後のエレベーター、エスカレーターなどの昇降機の開発、製造およびサービスの提供において、デザイン性と最新の技術を融合した「人の行動に寄り添う製品やサービス」を提供していく。
 昇降機は、建物内の移動に欠かせない機能を提供していくが、普段は無意識に利用されている。しかし、その無意識の中において、利用者は「スムーズで安全な移動」、「利用時の快適性」などの期待や生理的な欲求を抱えている。これらに対し、従来からバリアフリーやユニバーサルデザインなどを取り入れて、誰でも利用しやすい昇降機の開発を目指してきた日立製作所と日立ビルシステムは、こうした人間の無意識で潜在的な感じ方や欲求に着目し、改めて開発コンセプトの見直しを行った。その中から生まれた新しい発想が、人の無意識の行動に先回りして応えるデザインと技術を開発する、いわば「人の行動に寄り添うエレベーター、エスカレーターを提供すること」であり、これが「HUMAN FRIENDLY」の狙いだ。
 「HUMAN FRIENDLY」の思想を具現化する第一弾として、人の視覚、触覚との親和性および機能性に富むエレベーターデザインによるコンセプトモデルを今秋に発表する。同コンセプトモデルは世界的なプロダクトデザイナーで、シンプルかつ洗練されたデザインで定評のある深澤直人氏と共同で開発していく。エレベーターそのものを人間と建物をつなぐインターフェースと捉え、利用者を包み込むような丸みを帯びたかご内の形状や、自分の乗っているエレベーターの現在位置が直感的に認識できることにより、目的階到着までの動きをイメージしやすくするかご内インジケーターなど、「優しさ」と「親しみ」を五感に訴えるデザインとなる予定。このデザインを軸に、ユーザーからのフィードバックを得ることで、さらに利用者目線の価値観を「HUMAN FRIENDLY」へ組み込み、従来の安全・安心・快適機能も一層進化させ、人の行動に先回りする「HUMAN FRIENDLY」な新しい製品・機能、サービスの提供を目指す。なお、同コンセプトモデルの販売計画は、市場、顧客からの要求を勘案したうえで策定する予定。

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