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竹中工務店 環境震動のエネルギーを電力変換するシステムを開発

2013.11.25 12:19

 竹中工務店(大阪市中央区)は、人の歩行や設備機器などによって建物内で日常的に発生している環境震動のエネルギーを電力変換し、センサー電源として活用して建物内の環境をオートモニタリングするワイヤレスセンサーネットワークシステムを開発したことを発表した。
 同システムの利用法の一例として、空調ダクトの微振動を利用したオフィス空間の温湿度モニタリング実証試験を同社技術研究所で行い、半年間にわたって電源自立型のシステムが稼働することを確認した。今後同社は、適用先や用途に応じて様々なデバイスメーカーとの業務提携を検討しながら、震動発電を利用した技術・システムの拡大を目指すとしている。
 振動デバイスは、建物床の制震装置として広く使われている「TMD(Tuned Mass Damper)」を利用することで、広範囲(12~41Hz)の振動を効率よく電力変換できるようになっており、設備機器やダクトによる振動であれば、設置場所(振動源)を選ぶことなくセンサー電源を確保することが可能。また、ワイヤレスセンサーモジュールは、微小な電力を効率よく使える低消費電力型で、温度と湿度のセンサーを搭載し、今後センサーの種類を増やしていく予定となっている。

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