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森ビル 六本木ヒルズ10周年 レセプションを開催、各種イベントも

2013.05.06 16:28

 先月25日、大型複合施設「六本木ヒルズ」(東京都港区)が開業10周年を迎えたことを記念して、同日レセプションが行われた。
 レセプションでは、開発を行った森ビル(東京都港区)の代表取締役社長・辻慎吾氏が、あいさつを行ったあと、内閣総理大臣・安倍晋三氏からの祝電と、東京都知事・猪瀬直樹氏と国土交通大臣・太田昭宏氏からの祝辞が続いたあと、駐日米国大使・ジョン・V・ルース氏からの乾杯のあいさつがあり、当日参加したおよそ4000名の前で披露された。
 あいさつ、祝電、祝辞の概要については次のとおり(ルース氏は森ビルによる英語和訳)
 森ビル代表取締役社長・辻氏
 「この10年間で、国内外から延べ4億人が訪れ、六本木ヒルズは、東京の磁場になったと申し上げてよいかと思います。六本木ヒルズ10周年のテーマを『LOVE TOKYO』としたのは、私たちの街づくりの根底に流れている思いであり『東京を世界で一番の都市にしよう』という強い願いを込めたメッセージです」
 内閣総理大臣・安倍晋三氏
 「日本が成長を続けるためには、新たな価値を創造し続けるイノベーションが不可欠です。絶え間なくイノベーションを続ける、六本木ヒルズのさらなる飛躍を、心より期待しています」
 東京都知事・猪瀬直樹氏
 「東京は世界のなかで技術やホスピタリティおいて最も進んだ都市と認識していますが、そのひとつの先駆的モデルが六本木ヒルズの開発でした。東京オリンピック・パラリンピックを開催するに最もふさわしい国際都市・東京としての出発点は、六本木ヒルズの開業、あるいは開発の過程ではぐくまれてきたと認識しています」
 国土交通大臣・太田昭宏氏
 「六本木ヒルズの持つ役割は、異次元、概念を変えるということだと思います。省エネ、暮らしやすさなどを持つスマートシティなど、新しい都市をつくるという意味で国土のグランドデザインを変えなくてはいけないなか、六本木ヒルズはまさにひとつのモデルとしてあったと思います」
 駐日米国大使・ジョン・V・ルース氏
 「世界的現代美術から世界に通じるホスピタリティ、設計、料理まで、六本木ヒルズを都市開発のモデルに仕上げたみなさま、大いに誇りに思ってください。故・森稔氏がつくった複合施設『六本木ヒルズ』が、この街を東京で最も魅力的なビジネスの中心に発生させました。時代を先取りした設計が、いかに都会の暮らしを豊かにするかを示す手本を示して下さった故・森氏に、深く感謝したいと思います」
 また、10周年にともない商業施設の大規模リニューアルや各種イベントなどこれを記念する催事が続いているが、先月24日にはヒルズ内に「赤いキリン」が出現し、道行く人を驚かせた。
 この赤いキリンは、フランスのパフォーマンス集団「カンパニーオフ」の演目「Les Girafes(レ ジラフ=キリン)」に登場する布張りの造形で、中に人が入って操作することでキリンの動きを再現できる。この日行われたのは26日から行われるパフォーマンスの報道向け事前公開で、2頭のキリンやサーカスの団長に扮したカンパニーオフのメンバーなどが登場。当日は雨のため限定的な内容となったが、全高8mものキリンが動き回る様子は迫力満点で、通りかかった人々は驚きの表情を浮かべていた。
 今回行われるパフォーマンス「レ ジラフ」はキリンたちがヒルズ内を練り歩く「キリンの放牧」と、ヒルズを貫くけやき坂を舞台にキリンや道化、歌姫が織り成す幻想的な歌劇「キリンたちのオペレッタ」から構成されている。子どもたちを対象としたワークショップなども企画されており、10周年を盛り上げる。




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