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新宿で新駐車場ルール策定

2012.08.13 16:47

 駐車場の不足が社会問題ともなっていた昭和30年代から各地で制定されはじめた「駐車場附置義務条例」。都市における駐車設備の確保というその目的を否定することはできないが、しかしそれぞれの街にはそれぞれの個性や役割があるのもまた確かである。街の個性を無視した附置義務の画一的な運用は、かえって街の進むべき方向性を見失わせることにもなりかねない。
 JR「新宿」駅東口にひろがる新宿3丁目エリアは、かつて東洋一とも称された繁華街・新宿のまさに中心というべき場所だ。ショッピングや飲食の街として発展し、また今後も発展し続けていくであろう同エリアにおいては、ビルのファサードに開く駐車場の出入り口の存在は望ましいものではない。また駐車場に出入りする自動車の存在は人通りの妨げになるだけでなく、危険ともなり得る。
 6月18日、この街でかねてより進められていた地域ルールがついに策定された。目玉となるのは、おそらく国内初という障害者用と荷捌き用の駐車場の兼用だ。昼間営業の店舗が荷物の搬出入を夜間にしか行わないのであれば、昼間は荷捌き用駐車場が空いていることになる。今回のルールでは時間を限れば両者を兼用可能とした。その他、おおむね300m以内であれば駐車場を敷地外に設けることが認められるほか、これまで敷地外駐車場の申請に必要だった20年間の駐車場賃貸借契約が、3年間の契約で認められることとなった。また新宿通りなど特定の路線に駐車場の出入り口を設けることは原則として認められない。地元では今回のルール策定によりビルなどの建て替えがすすむのではという声も聞かれている。
 現在は暫定的なルールだが、ルールづくりをすすめてきた新宿EAST推進協議会の設立は昨年2月で、策定まで1年強という驚異的なスピードでこぎ付けた。同協議会では本ルールの策定に向けて、さらなるスピード感を持って進めていくという。


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