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<モデル事業公募 省エネ照明モデル事業>環境省 CO2排出量の多く占める照明 採択されたモデルに補助金も

2008.11.10 17:31

 環境省では、商業施設や店舗等の照明について、施設等の特性に応じた照明器具の配置・光源の選び方によって、優れた省エネ効果をもたらしながらも魅力的な空間をつくりだす「省エネ照明デザインモデル事業」の公募を行っている。
 同事業は照明の省エネルギー性について、周辺什器等空間全体の演出を含め審査する点が大きな特徴であり、採択されたモデル事業には設計に関わる費用400万円まで補助される。
地球規模での環境対策が問題となる昨今において、未だCO排出量が増加傾向にある業務部門。対策として省エネルギー照明への更新があげられるが、照明機器は絶対数が多く、行政側が補助金を提供し対策を練るには限界がある。そこで同省が考えた取り組みが、今回の「補助金ではなく企業側のマインドをくすぐるようなプロジェクト」である。
 「照明は空間演出に重要な要素です。しかし国内における一般的な店舗の照明は至ってシンプルなもの。高級ブランド照明演出の技術を参考にするなどして、人を引き付ける空間にすることで人が快適となり、同時に環境対策ともなる照明を募集します」(林氏)
 そして、本事業におけるもう一つの目的はモデル事業の採択を行うことが目的ではなく、その内容を周知し広げていくことが目的だということ。
 「この様な利潤を見込めないプロジェクトは”環境対策”という大義のもと環境省が推進する必要があります。しかしモデル事業は行政と企業がともに進めることに意味があるもの。省エネルギー性とデザイン性を兼ね備えた人を引き寄せる照明デザインを選出することで、企業マインドの変化と事業化を期待しています」(林氏)
 同モデル事業の応募締め切りは11月21日、8者程度のモデル事業者が選出される予定だ。

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