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新トップに聞く サヴィルズ・ジャパン 国内投資家の海外進出をサポート 日本企業との連携強化 売上の半分は国内企業

2007.10.14 11:44

 4月1日、不動産サービス会社のサヴィルズ・ジャパン(東京都港区)の代表取締役兼CEOにインベスメント事業を率いていたクリスチャン・マンシーニ氏が就任した。同社は英国をはじめ、欧州全域、豪州・シンガポールなどアジア太平洋地域の他、20カ国112支店を展開するサヴィルズの日本法人。不動産売買仲介をはじめ、オフィス仲介、プロパティマネジメント・アセットマネジメント業務、住宅売買仲介などのサービスを提供している。
 新社長に就任したマンシーニ氏は、「日本に進出して3年目になるが、トライアンドエラーの時期は終わった。当社の強みは、売買仲介からTMKの設立や、レンダーとの折衝、法務チェックなどのアセットマネジメント、建物をマネジメントするプロパティマネジメント、オフィス仲介などフルラインでのサービス提供、昨年末には住宅売買仲介店舗も出店している。外資系というイメージではなく、国内の不動産会社に負けないサービスを提供していきたい」と抱負を語っている。
 実際、同社の昨年度売上の半分以上は国内企業であり、目黒区自由が丘2丁目の直営店舗では、地元密着型のサービス提供を行なっている。また、収益不動産価格の上昇を受けて、外資系のオポチュニティファンドなどの動きが鈍化する状況下において、国内不動産ファンドとの結びつきを強化するなど、長期的視野での展開を行っていくという。
 ただ、外資系の強みとして、プロパティマネジメント部門のバイリンガルレポートなど、外資系投資会社からの信頼も厚く、本来持っている国際ネットワークを生かして、国内の不動産ファンドへの海外投資アドバイザリーサービスを提案していくなどの展開も行なう。「日本の投資家が海外に出て行く際に、当社が役に立てることは多い。サヴィルズ本体のネットワークはもちろん、年内にはベトナムへ支店を開設するなど、アジアパシフィックエリアに展開する投資家をサポートしていきます」(マンシーニ氏)
 今後は、特定分野に絞り込まず、全社的に事業を拡大していく方針だ。

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