週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

<企業不動産戦略CRE最新事情>三井物産戦略研究所 CREのコンソーシアムが誕生 複合的な知識有する人材を育成 専用「ITツール」の企画・開発など経営戦略に活かせるシステムを構築

2007.02.19 11:25

 先月24日、企業が事業のために保有する不動産を戦略的に運用する「コーポレートリアルエステート(CRE)戦略」を推進することを目的に、会計、不動産、建築、情報、金融等の専門プレーヤーによるコンソーシアム「CREマネジメント推進コンソーシアム(CREC)」が設立された。
 現在の構成メンバーは、アビームコンサルティング、伊藤忠テクノソリューションズ、伊藤忠ファイナンス、サン・マイクロシステムズ、日本土地建物、日本不動産カウンセラー協会、パシフィックマネジメント、プロパティデータバンク、三井情報開発と、事務局を務める三井物産戦略研究所。CREマネジメントの普及促進による企業価値向上を支援していく。
 「日本企業が保有する資産の36%はCREですが、経営者の理解が進んでいないこともあり、そのほとんどは現場レベルでの管理に委ねられています。そのためCREは、本来の価値を十分活かしきれておらず、言わば巨大なタンス預金・株券のようなものでした。CRECでは、CREマネジメントを普及させることで不動産資源の価値向上を促進します」(三井物産戦略研究室村田氏)
 CRECでは、まず経営トップの意識改革を図り、JFMAなど他の関連団体などとも連携してCREを支える複合的な人材開発に取り組む。また、分散しているCRE情報の一元管理および分析を行い、トップの経営判断を支えるITツールの企画・開発を行う。
 「企業活動を世界規模でリアルタイムに把握できるITツール『ERPパッケージ』と同様のCREを支えるITツールを開発し、利用を促すことでCRE戦略の企業経営への導入を推進します」(村田氏)
 なお、現在会員を募集しており、大手設計事務所や金融会社などから入会の問合せが相次いでいるという。

PAGE TOPへ