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<不動産の新形態>日本空間情報技術 地図上に過去10年間の地価情報を表示 800棟以上の再開発ビル J-REIT保有物件も収録

2006.10.09 10:31

 日本空間情報技術(東京都中野区)は、不動産鑑定大手の谷澤総合鑑定所(大阪市北区)と共同で、GIS(地理情報システム)をベースにした不動産情報提供サイト「eーPRAGA(イー・プラガ)」を開発し、今年7月から有料会員を募るなど本格運営を開始した。
 このサイトは地図情報の上に、約800ヶ所におよぶ再開発事業やJ-REIT保有物件の分布図、現在から過去10年間の地価公示・地価調査情報、用途地域、簡易計算も可能な相続税路線価など様々な情報を掲載している。それぞれのデータは、閲覧したいものだけを表示できるレイヤーと呼ばれる情報の階層を選択できる機能によって、例えばJ-REIT物件と再開発物件が表示した地域に何棟あるかなどを把握可能だ。直径10km程度まで抽出範囲を指定して地価公示・地価調査ポイントの平均価格や変動率を集計・グラフ化することもできる。
 「現在、ユーザーが自由にレイヤーの項目を設計できる機能を開発中です。例えばPM会社が受託物件情報を『イー・プラガ』上で管理したり、独自に集めた賃料情報などを掲載することが可能になります」(営業本部ビジネスソリューション営業部課長 鈴木英雄氏)
 情報が掲載されているのは、東京23区および政令指定都市、県庁所在地の他、人口30万人以上の都市(一部整備中)。将来的にはJ-REIT保有物件のキャップレートや人口統計などの情報も追加していく予定だ。
 なお、地価公示・地価調査情報や再開発事業、一部J-REIT情報は無料の登録会員でも閲覧することが可能。月額1万2600円(税込)を支払う有料会員は、抽出・集計機能やレポート・簡易レイヤー作成機能、距離・面積計測などを利用できる。

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