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長谷工コーポレーション 規模200戸以上のマンションに防災設備を標準装備 災害発生後の生活基盤を確保

2006.04.17 11:22

 長谷工コーポレーション(東京都港区)は、自社で設計・施工するマンションのうち規模200戸以上を対象に、大地震などの災害発生後の生活基盤を確保する防災設備を標準装備する。
 標準装備は「非常用飲料水生成システム」「ベンチ兼用炊き出しかまど」「下水道直結トイレ」の3点セット。
 「非常用飲料水生成システム(『WELLUP』)」は、高分子RO(逆浸透)膜を利用したシステムであり、敷地内に掘った井戸や河川・水槽から取水し、スピーディーにろ過して飲料水を供給。1日最大15t、約4800人分の飲料水を毎日供給でき、マンション居住者のみならず地域への貢献も可能となっている。万一、電気の供給が途絶えても運転できるように、動力源には発電機を採用している。
 「下水道直結トイレ(非常用マンホールトイレ)」は、下水道に直結させる非常用のトイレであり、災害による断水で住戸のトイレが使えなくなるという悩みを解消する。災害時に敷地内のマンホールのフタを外し、マンホール枠に簡易トイレを設置するだけですぐに利用可能となる。なお鍵付きテントでプライバシーにも配慮する。
 「ベンチ兼用炊き出しかまど」は、日常は上部を腰掛け板で覆い、ベンチとして利用できるが、災害時には腰掛け板を外すだけで、炊き出しかまどとして使用できるものだ。なお、200戸未満のマンションにおいても、事業主の要望があった場合は対応していくという。

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