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NTT都市開発 自社物件など拠出し、不動産ファンドを組成 当初の資産規模は約117億円オフィス・レジデンスが中心

2006.04.03 15:39

 NTT都市開発(東京都千代田区)は、主導する初の不動産ファンド「NU-1ファンド」の組成を完了し、運用を開始した。
 当初のファンド規模は約117億円で、組み入れられた物件の内訳はオフィスビル2棟、レジデンス2棟となっている。その内、アーバンネット市ヶ谷、アーバンコート市ヶ谷、クエストコート原宿は同社が拠出した物件。SPCへの売却に伴って22億5200万円の特別利益を計上している。
 アレンジャーは大和証券SMBC(東京都千代田区)が手掛け、33億円のエクイティ部分をNTT都市開発と国内機関投資家などが投資した。運用期間は3年で、首都圏エリアを中心に全国主要都市オフィス・レジデンシャル物件、商業施設など、幅広い不動産カテゴリーの物件へ投資し、規模の拡大を図りながらIRR7%以上の安定運用を目指す。なお、新規物件の組み入れに関しては、主に外部からの物件取得を目指し、条件次第で自社物件の譲渡を検討する。
 今回のファンド組成によって、同社が進める販売型ビル事業の出口として活用することや、組成物件からのAM・PMフィーの獲得によって本業への収益貢献物および物件取得や共同事業などのビジネスチャンスの拡大を見込んでいる。また、将来的には、本事業を通じてJ-REIT市場への参画も視野に入れる。

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