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日石三菱 石油コージェネシステムを展開 設置費用の半額を国が助成

2000.03.13 16:19

 日石三菱(東京都港区)は石油コージェネレーションシステムを展開。
 石油コージェネレーションシステムとは、石油で発電した電気をビル全体に供給、その時に出る排熱を冷暖房や給湯に活用するというもの。
 同社では、電気やガスといったライフラインが寸断された時の対応は、災害時の課題であり、日頃から強固な地下タンクに貯えた石油を使う「石油コージェネレーション」は、災害時に強い自立型のエネルギーシステムであることから、防災拠点や病院などに設置することで、災害に強い街づくりにつながるとしている。
 また、熱効率を格段に高められるという石油コージェネレーションは、地球温暖化の原因となるCO2を約30%削減できるとしており、国にいよる設置費用の半額助成、ランニングコストの低減等の経済性の面からも、多くの建物や設備のこれからのエネルギーシステムとして積極的に展開していく考え。
 都市部のビルでの石油の使用は、危険なイメージがあるが、同社では、阪神・淡路大震災の時、被災地に合った869ヶ所の給油所の地下タンクの破損は全くなく、また、出火や燃焼した給油所もなかったことからも地下タンクの耐震性、耐火性、耐久性の優れた材質と構造の証明としている。
 このシステムは災害対応に関係する各施設で、災害時に必要な機能のためのエネルギーを確保し、災害に強い街づくりに貢献するため、公共の防災センター、医療センター、避難所等に採用されている。
 石油の可採年数は、オイルショック時の30年強から現在は45年と増加傾向にあり、一時エネルギ供給においては、約6割が石油であることから、同社では、国のエネルギー対策の推進と合わせ、石油コージェネレーションシステムの導入は重要な意義を持つとしている。

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