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オペラシティ・18階総面積530坪 テナント向け大型カフェテリアが好評 グリーンハウスが5業態を企画運営

1996.10.01 16:55

 今夏開業した東京オペラシティ18回には総面積530坪に及ぶテナント向けビジネスレストランが設けられた。大型ビルと”食”の新たなかかわりを示す事例として、関係者の間で話題を呼んでいる。
 延床7万坪強のオペラシティにはアップルコンピューターやNTT関連などが入居し、館内の就業人口は約1万人と見られている。この膨大な”食”需要を賄うものとして、18階全フロアを使って4つの業態からなるカフェテリアスタイルの飲食施設が設けられた。その内訳は、洋風カフェテリアの「グリーンズカフェ」(164席)、和風カフェテリアの「百跳」(124席)、喫茶・ベーカリー・売店の「ハーモニー」(114席)、カレー・麺・パスタなどのフードコート「イーストキャラバン」(284席)となっており、主に昼食対応だが、百跳とイーストキャラバンはアフターファイブにも対応する。この18階のスペースは、テナント企業社員向けに廉価で快適な飲食を提供するビルの付帯設備として、オーナー側が約15億円を投じて設けた自慢の施設。同ビルの順調な客付けに際しても、付加価値として大きく寄与したものと見られる。この施設の企画提案・運営は、入札を経て、コントラクトフードサービスのグリーンハウス(東京・西新宿)が一貫して引き受けている。同社は官公庁、企業、学校、病院など400カ所の施設で1日20万食以上のフードサービスを行っており、TBS新社屋、P&G本社など大型ビルでの施設設計、運営実績も多い。特に94年5月開業の新宿パークタワーでは、オペラシティ同様のテナント向け大規模飲食施設の企画コンペで同社のプランが数十社の中から選ばれ、その後の運営も受託している。ちなみにパークタワーでも、8階の約530坪に5業態678席を展開し、年間4億2000万円をうりあげている。今回もこうしたノウハウが評価されたもので「今後も大型ビルでの企画・運営に力を入れていきたい」(佐野常務)としている。




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