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イトーキ 新ショールームを臨海副都心にオープン ハード類以外ソフト面重視の提案型に 銀座ギャラリーは事務所へ転換

1996.05.15 10:43

 東京都、臨海副都心に今春竣工した商業複合施設、東京ファッションタウンに、イトーキ東京ショールームがオープンする。これまでイトーキのショールームでは、中央区銀座のイトーキ銀座ギャラリーなどに於いて、オフィス家具等を中心に展開していたが、新ショールームスペースでは、オフィスに限らず、あらゆる分野の家具を展示している。通称「IT’S」の概要をレポートする。
 事務用家具大手のイトーキ(本社大阪市・伊藤七郎社長)では、ショールームを中央区銀座から、江東区有明の臨海副都心に移転させる。
 同社が新ショールームをオープンさせるのは、第3セクターで運営されている、東京ファッションタウンの同名称(TFT)ビル。同ビルは、最大ワンフロア面積が、3000坪と、ショールーム展示スペースなどに有効な造りになっているのが特徴。その為、大塚家具なども、日比谷から移転し、ショールームだkでも、6700坪を使用している。
 イトーキが、今回こうした移転をさせたのは、同社の業態が、オフィスだけにとどまらず公共施設や、商業施設などに対応する幅広い営業展開を進めている為。これでも、同社では「イトーキ銀座ギャラリー」にて、オフィス家具などの展示を行っていた。しかし、新施設では次世代のオフィススタイルを想定した、「ネクストオフィスゾーン」を設け、ハードの展示だけでなく、ソフト面も重視した、新し形式のショールーム提案している。同社がショールームに使用する面積は、約1000坪。TFTビル東館8階を使用し、「パブリックゾーン」、「未来及びインキュベーターゾーン」、「テクノプレゼンテーションゾーン」、「スペースプレゼンテーションゾーン」、「研修ゾーン」と、5つのテーマ別に分けて、展示。マルチメディア時代に向けて、環境づくりや、オフィスの形態の変化に対し、新しい商品が展示されている。
 また、医療・福祉関係の商品開発などに力を注いでいる同社では、高齢化社会に対応する商品も提案している。一般には、6月3日から利用できるが、事前の予約が必要。新ショールーム開設で銀座ギャラリーは事務所に転換される。

CG等様々なマルチメディアを駆使
 新東京ショールームでは、これまでに無いマルチメディアを採用した案内方式で、1クール70分と、40分のコースを用意しており、それぞれのコンセプト別の5つの展示ゾーンを設けています。特に今回のオープンにあたっては、銀座ギャラリーでは、実現できなかった商品、例えば、スポーツ、文化施設、学校教育に必要なる商品も展示しました。つまり施設別、空間別など、すべての人をとりまく環境を、イトーキの商品展示で表現している訳です。
 又、「イトーキ東京ショールーム」の頭文字から名付けた、通称IT’Sプラザでは、各所にハイテクを駆使し、CGを使った、ウォークスルーのショールーム案内メディアを設置、見学前に、ショールームの全体イメージをつかむ事も出来ます。




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