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テンコーポレーション 20~40坪のビルインタイプで出店を加速 ガス不使用、廃油処理など工夫

1996.03.01 15:08

 東京・神奈川・埼玉・千葉で天丼、天ぷらの店「てんや」を展開中のテンコーポレーション(東京都台東区)では、現在64ある直営店を来春までに80店に増やす計画だ。
 「出店先として求めているのは、駅前や繁華街の歩道に面した立地で、1階または1・2階部分の20坪から40坪位までのスペースで、間口2間以上という物件。だが実際にはなかなか見つからない」と、店舗開発部の金子主任は言う。
 同社の店舗設計には統一した形があり、店の造作は全てテンコーポレーションが行っている。
 飲食店の入居には汚れや臭い等の問題から消極的なビルオーナー藻少なく無いが、同社のt年保の場合は火力に電気を使ったり、油自動濾過機の使用で廃油を出さないといった工夫を凝らしている。また、天ぷらには付きものの天カスも毎晩回収し、自社で処理している。材料の仕込みは全て工場で行っており、各店舗での生ゴミ発生を最小限に押さえている。
 立地等の条件を満たすことがまず優先で賃料については「二の次」と前出の金子主任。
 同社は丸紅の水産部をバックに平成元年に設立し、6年間で年商約60億円規模にまで急成長している。直営で80店舗の目標達成後はFC展開に着手する計画。




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