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特別高圧受電の確保に「長時間」の壁 CBRE「自家発電型DCに関するレポート」

2026.10.19 10:57

 シービーアールイー(東京都千代田区、CBRE)は、「自家発電型データセンター」に関するレポートをまとめた。首都圏のデータセンターの需給は逼迫。ただ、データセンターの開設に必要な特別高圧受電の確保には長期間を要するため、コージェネレーションシステム(CGS)の導入が有効と指摘。受電待ち期間が短いため、開発における内部収益率で高い投資効率が期待できる。このことがインセンティブとなり、今後、自家発電型データセンターの開発が促進される可能性があると分析する。
 クラウドや生成AIの普及などにより首都圏のデータセンターの需給バランスは逼迫が続いている。市場規模に相当するIT総受電容量における2026年第1四半期時点の稼働率は94%と24年の87%から7ポイント上昇した。データセンターの増加とともに、電力需要も大きく増加する。全国のデータセンターと半導体工場の新設とを合わせた最大需要電力の合計は26年から35年にかけて急増、その大半を占めるデータセンターについては約10倍に達する見通し。ただし、データセンターの開設に必要な特別高圧受電の確保には長期間を要する。首都圏では受電待ちが5年以上、最大で10年のケースも出てきている。経産省によれば、データセンターの一大集積地である千葉県印西市や白井市では、受電待ちの大規模需要は約40件存在し、その申込容量の総計は約2500MWに達するとしている。
 こうした状況下、系統電源への依存を低減し、受電待ちを解消するうえで有効な方策の一つがコージェネレーションシステム(CGS)のデータセンターへの導入。CGSは排ガス中の大気汚染物質が少ないため、環境規制が厳しい都市部、エネルギー消費が大きい建物(工場、ホテル、病院、商業施設)など、幅広い用途で導入が進んでいる。26年8月時点では日本においてデータセンターへのCGSの導入事例は見られていないものの、先行する米国では極めて大型の電気容量を導入する事例が増えてきている。CGS導入の最大のメリットは、発電設備の発注から設置まで最短で2~3年程度で可能であり、系統電源の受電待ちを解消または大幅に短縮できる点という。受電待ちを解消し、開発リードタイムを大幅に短縮できることは、早期の収益化によりCGS設備を含めた投資回収の前倒しが可能となる。また、データセンターの主なテナント需要層であるクラウド事業者は、データセンターの早期稼働を重視する傾向にある。このため、受電待ち期間の長いデータセンターに比べ、自家発電型データセンターの所有者は賃料交渉で優位に立てる可能性があり、賃料プレミアムが期待できることから、開発における内部収益率が一般型に比べて高い水準も期待できる。
 金利や物価の先高観を背景に、投資家は従前以上に投資対象に高い投資効率を求める傾向にある。レポートでは、これらがインセンティブとなり、今後、CGSを導入した自家発電型データセンターを対象とする投資家の裾野が広がり、開発が促進される可能性があると結んでいる。




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