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三菱地所 欧州大陸初のオフィス開発事業に着手 「(仮称)Cristobal de Moura121-125」計画始動

2020.11.16 14:53

 三菱地所(東京都千代田区)は9日、英国子会社である三菱地所ロンドン(英国・ロンドン市)を通じて、スペイン・バルセロナ市のオフィス開発事業「(仮称)Cristobal de Moura 121-125」を着工した。竣工は2022年を予定している。
 三菱地所は、2014年にフランス・パリのオフィスビル「46 rue la Boetie」を取得して以降、欧州大陸での事業を積極的に展開しているが、今回は欧州大陸において初めて新規にオフィスビルを開発する。欧州における投資マネジメント事業を展開するグループ会社、Europa Capital(英国・ロンドン市)と協業して進める。
 同事業の開発地は、スペイン・バルセロナ市東部の「22@地区」内に位置する。地下鉄「Selva de Mar」駅から徒歩7分。4つの計画で構成される再開発街区の1つとして、地上10階地下2階、賃貸面積約1万1000㎡のオフィスビルを建設する。
 「22@地区」は、多くのグローバルIT企業やテック系スタートアップ企業が集まる成長著しいエリア。周辺エリアは行政政策によるイノベーション地区としての開発が進み、将来的にはさらなる賑わいが期待されている。また、温暖な気候のビーチリゾートであることや、食の豊かさから多くのワーカーにとっても魅力ある環境であり、将来的にも不動産マーケットの成長が見込まれている。三菱地所ロンドンの英国におけるオフィス開発実績と運営経験をベースに、Europa Capitalのスペインにおける豊富な投資実績を活用。競争力のあるオフィスビルを提供することで今後の需要を取り込み、欧州における投資領域の拡大も図っていく。
 三菱地所は、長期経営計画において海外事業の拡大・進化を成長戦略の一つに掲げている。欧州大陸においてオフィスを中心とする物件の保有・運営を手掛けるほか、2019年より英国の賃貸住宅開発事業にも参画。今後も欧州事業をより一層進化させ、さらなる成長を目指す構えだ。

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