週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

日立機材 建物の有効スペースを拡大 新ダイアフラム工法を発売

2015.05.25 17:33

 日立機材(東京都江東区)は、平成23年より鉄骨造柱はり接合部に用いる柱絞り通しダイアフラム工法「スマートダイア工法」を販売開始し、以来、鉄骨造柱はり接合部の省力化工法として多くの建築物に採用してきた。
 同社はこの度、「スマートダイア工法」をリファインし、「スマートダイア2.工法」として販売することとした。
 「スマートダイア工法」の開発の背景として、鉄骨造の柱はり接合部において、上階柱を下階柱よりも小さくする(以下、柱絞り)ことにより、建物の有効スペースの拡大や鋼材量低減による建築費の削減を図りたいというニーズに応え、異なる柱サイズが接合可能な柱接合部の設計および施工の簡便化、柱はり接合部のトータルコスト削減が可能な「スマートダイア工法」を開発した。そして今回、更なる利便性を高めるため、柱サイズおよび柱材質等の適用範囲が拡大した「スマートダイア2.工法」を開発した。
 「スマートダイア2.工法」の特長として、上下階柱のサイズが異なる柱はり接合部に用いる通しダイアフラム工法となっている。同工法を用いることで、上階柱は下階柱よりも小さな柱を用いることが可能となっている。従来は柱絞り量が50mmのみの対応だったが、同工法では柱絞り量が100mmまで対応可能。柱サイズの適用可能も拡大。最大700×700mmまで対応可能となった。柱材質も400ニュートン級以下(BCR295等)に加え、490級の柱材質(BCP325等)にも対応可能なった。更に、はり材質も490ニュートン級かつ基準強度1・1倍にし構造計算した建築物にも同工法は対応できるものとし、自由度の高い建築物の設計を実現した。
 在来工法に比べ、柱はり接合部はシンプルな構造となるため、材料費・加工費等の削減が可能。加えて、パネル部に上下階の柱材と同じ一般的なストレート形状のコラムを用いるため材料入手も用意。また、部材である「スマートダイア」も短納期で納入可能な体制を整えており、施工期間の短縮を実現した。

PAGE TOPへ