不動産トピックス
【第27回不動産ソリューションフェア&シンポジウムみどころ】セミナー「社会課題(脱炭素・人材不足)を同時解決するソリューション」
2025.10.08 09:57
テナントビルおよび事業用不動産の省エネ・コスト対策は、いつの時代もオーナーの重要項目である。ことに建物の空調に関連する電気使用量の削減・管理などは、取り組んだ分だけ成果が露わになる箇所。昨今はこれら需要に環境性能(脱炭素)や快適性、また人材難からの自動制御・自動化システムなども求められている。それらニーズに応えたセミナーが、関西電力グループの関電エネルギーソリューション(略称Kenes:ケネス)の登壇する「社会課題(脱炭素・人材不足)を同時解決するソリューション」だ。
セミナーでは冒頭に自社の紹介をしつつ、現在のテナントビルおよび事業用不動産に求められている課題や今後さらにビル経営へ影響してくる懸念点などを話す。その中心が脱炭素と人材不足。年々環境性能の高い、高効率の空調設備が求められていること。かつ快適性を損なわないまま、自動で制御をおこなう機能があること。これら機能に省エネや省エネの見える化も求められている。
これらのニーズに応えたのが、「おまかSave-Air」。物件の空調室外機に制御用コンピューターを取り付けることで、空調の利用状況に応じて室外機を自動で制御。常に運転状況をモニタリングしながら、快適性を維持しつつ、省エネでコントロール。年間を通じた電気使用量の削減を実現する。また電力デマンドの推移を予測してリアルタイムで制御を実施することで、デマンド低減にも寄与。段階を踏んで制御(切り替わる)するため、急激な温度変化にならず、室内の快適性はしっかりと確保されたままである。ちなみに操作はPCやスマートフォンなどのWEB画面から誰でも可能。直感的な操作で空調制御設定も変更でき、現状の省エネ効果も見える化した。
セミナーの中心は「おまかSave-Air」の紹介で、人手や手間を掛けずに電気料金削減や省エネを図りたいオーナー、また脱炭素の取り組み推進したい不動産事業者等に向けて講演する。モデルシミュレーションや導入実績なども交えて話し、従前の電気使用料から平均で17%削減できている効果も一緒に提示する。今後電気料金の値上げが予想される中、オーナーや不動産事業者は今のうちに聴講しておくことを勧めたい。
ユーティリティ本部の友成真由美氏は「今回は新サービスの『おまかSave-Pro』も紹介します。『おまかSave-Pro』は、中央監視装置による建物全体を一元管理する大型オフィスビルや商業施設、工場、病院などを対象とした次世代型のマネジメントです。セントラル空調を使用する施設に対し、熱源設備などの設定を自動で最適化。最適化も実績データと気象予測をもとに、電力・空調負荷をAIが予測して行います。そのため、手間をかけず確実に省エネ運用を実現できます。設備状況にもよりますが10%ほどの削減効果が見込めますので、すでに省エネ対策や取り組み尽くしたと感じている法人オーナーにもぜひ実施いただきたいです。脱炭素経営やZEB・ESG対策の後押しにもなります」と述べた。中小ビルオーナーに限らず、大型施設を保有・管理する企業も聴講しては如何か。
<週刊不動産経営10/6号掲載>