不動産トピックス

ビル業界トピックス

2024.02.05 10:32

■明治35年創業のオリオン建設(大阪市都島区)は、自社オフィスも兼ねた都市型木造マンションの建設事業「(仮称)都島プロジェクト」を進めている。竣工は春頃の想定だ。
 「(仮称)都島プロジェクト」はJR「大阪城北詰」駅から徒歩約8分、都島区片町1丁目で進行中の鉄骨造と木造の複合による混構造物件。地上8階建てで、上層の4~8階は純木造となる。1階の土佐堀通り側にテナント区画を設け、反対側は自社の倉庫に。2階は自社オフィスと賃貸住居。3~8階は全て賃貸住居で構成する計画だ。1~4階は2時間耐火構造。5~8階は1時間耐火構造。特に4階木造部分は2時間耐火構造を採用し、木造軸組構造に構造性能実証に基づくCLT耐震壁を採用した。施工費用は高くなるが、高層木造建築のモデルケースも視野に取り組んでいる。
 そんな中、同社は木造建築の見学会に参加した。現在JR「東中野」駅から徒歩2分で進行中、木造ラーメン構造を採用した混構造によるオフィスビル建設事業「(仮称)東中野1丁目新築プロジェクト」。同ビルは設計者がブルースタジオ(東京都中央区)で、同社の専務取締役である大島芳彦氏が代表を務める不動産会社・大島土地建物がビルオーナーとなる。双方は都市中心部の中小規模不動産事業者を対象に、木造建築物における中小規模オフィスビルのプロトタイプを造る計画。同プロジェクトの見学会にオリオン建設の社員も参加し、双方の情報交換が行われたとのこと。ちなみに「(仮称)東中野1丁目新築プロジェクト」については、後に紙面へ掲載する予定だ。

■昨年12月、JR「牛浜」駅から徒歩1分で3階建てCLTログハウス(純木造ビル)を建設したアールシーコア(東京都渋谷区)。1階に入居するオーナー・純電工(東京都福生市)と一緒に、低層複合物件の木造建築事例として普及を目指す。
 現在環境配慮の観点から、建築物への木材利用や木造化が注目を集めている。今年1月には三井不動産(東京都中央区)が国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビルを着工したことを発表。これら取り組みの影響で木造化の注目度は高まっており、木造建築のビジネスに参入を検討する企業も増えているようだ。そんな中で、アールシーコアは低層複合物件の木造建築事例として1月24日に内覧会を開催した。自社の事例を紹介しつつ、都内の不動産会社や不動産オーナーに木造建築を普及させ、自社のクライアントにも繋げたい想いがある。ちなみに記者数名から「何故ビル名を『ブル ビーチ ビル』にしたのか」と質問されると、純電工の高橋勲社長が「最寄り駅が『牛浜』駅なので、牛(ブル)と浜(ビーチ)から取りました」と説明。なるほどと、記者内で納得する様子も見られた。また印象的なビル名から記憶に残りやすい点も指摘され、同物件を今後モデルケースとして宣伝していく。

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