不動産トピックス

今週の一冊

2023.07.17 10:47

ハイリターン・ローリスクの新しい投資

完全解説 都市型トランクルーム経営
著者:浦川 浩貴
出版:幻冬舎メディアコンサルティング
発行:2023年6月28日
価格:1760円(税込)

 著者の浦川氏は不動産会社での勤務経験を持ち、その中で東京の空き家問題に着目。2016年からトランクルームの運営管理と開発分譲に着手し、日本で初の区分投資型のトランクルーム事業を開始した。都市部では不動産価格の高騰に歯止めがかからず、またコロナ禍を通じて自宅でのワークプレイスを求めるニーズが高まり、自宅外の収納場所としてトランクルームの需要が旺盛な状況となっている。本書は都市型トランクルームについて、経営の仕組みや開業1年目からハイリターンを得るためのポイントがまとめられている。
 都市型トランクルームは、季節限定で使用する物品や趣味のアイテムの保管、フリマアプリなどの副業の在庫置き場など、利用者によって利用目的は様々。契約者は個人だけでなく法人も多く、書類の保管や工事業者の資材置き場、飲食店の什器や家具置き場などとしても活用されるケースがあるという。他のアセットタイプと比べ、都市型トランクルーム投資の最大のメリットは、「高利回りが期待できる」という点である。
 東京都心の新築ワンルームの利回りは2~3%、中古であれば5%程度と、需要の高い物件であっても利回りは1ケタ台というのが一般的。一方で都市型トランクルームは10~25%程度。運営管理はすべて専門業者に委託することができ、維持のための手間もコストも少なく済むのが魅力といえる。

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