不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2022.12.26 10:38

東急リゾートホテルにセルフチェックイン導入 アルメックスの「KIOSK」を採用
 USEN―NEXT HOLDINGS(東京都品川区)のグループ会社であるアルメックス(同)は、東急不動産(東京都渋谷区)が開発する会員制リゾートホテル「東急ハーヴェストクラブVIALA鬼怒川渓翠」にて、アルメックスが提供する「家具組込型KIOSK」を12月9日より導入する。
 東急ハーヴェストクラブへのセルフチェックインシステム導入は今回が初めて。今後、全国の東急ハーヴェストクラブ施設への導入を検討しているという。
 「KIOSK」は2018年からアルメックスが提供している、宿泊施設向けセルフチェックインシステム。スタンド型、テーブルトップ型、家具組込型があり、今回導入した家具組込型は、フロントカウンターなどホテルの製作家具に各種機器を組み込むことができるため、ホテルの内装の雰囲気に調和する。
 従来、チェックイン・チェックアウト時に「KIOSK」で精算していたが、今回の導入に際し、要望のあったチェックアウト前の事前精算に加え、客室に備え付けられているミニバーの利用申告および精算も可能となった。これにより、チェックイン・チェックアウト時におけるフロント窓口の混雑緩和や非接触・非対面での精算、フロントスタッフの業務省力化にも繋がる。
 利用者は、「チェックイン」ボタンを押下し、予約番号、氏名、QRコード、東急ハーヴェストクラブ会員番号のいずれかを選択・入力し、予約情報を確認する。その後、画面に従い、居住地を選択。宿泊名簿を登録・署名を行い、領収書の宛名を入力することで、ルームカードと各種引換券が発行される。 
 「事前精算」もしくは「チェックアウト」ボタンを押下し、ルームカードを挿入。画面に従い、ミニバーの利用を申告、支払方法を選択・精算する。事前精算の場合は、一度ルームカードが返却される。
 東急ハーヴェストクラブは、東急不動産が展開する会員制リゾートホテルで、1998年、蓼科に誕生し現在では約2万4000人の会員を擁する。東急ハーヴェストクラブの中でも、VIALAシリーズは、専用露天風呂付やスイートタイプの客室など、好みの客室タイプを指定して予約できるのが特徴。
   同施設では「KIOSK」の提供を通し、ホテル・旅館におけるチェックイン・チェックアウト時の混雑緩和や業務省力化をサポートすることで、よりホスピタリティに注力できるよう、今後もホテル・旅館のDX化を推進していきたいという。

H.I.S. 「変なホテル鹿児島 天文館」開業 国内外で20カ所に
 H.I.S.ホテルホールディングス(HIS.H.H. 東京都港区)は、鹿児島県初となる「変なホテル鹿児島 天文館」(鹿児島県鹿児島市)を12月15日に新規開業させた。これにより「変なホテル」は、日本国内・海外あわせて20施設、HIS.H.H.全体では世界5カ国に8ブランド全42施設となる。
 同ホテルは、鹿児島の繁華街・天文館に立地、鹿児島市電「天文館通電停」から徒歩約1分。12階建て全90室。
 ホテル最上階には、「変なホテル」初となる大浴場と男性用サウナを完備。大浴場の「湯」は世界中のアスリートから支持を受けるファイテン社の「ファイテンウォーター」を採用し、美肌やカラダのリラックスを体感できるプレミアムな「湯」を提供する。また、大人気美容ブランド「ReFa」のウルトラファインバブルシャワー(肌に負担をかけない細やかな水流「ReFa FINE BUBBLE S」)とドライヤー(表面はしっかり乾き内部には水分が詰まったレア質感を実現「ReFa BEAUTECH DRYER PRO」)を用意した。 フロントには映像を投影する最新技術「光のホログラム」を導入、映し出された恐竜・忍者・執事・侍のキャラクターがチェックインをサポートする。チェックイン時にホテルスタッフとの接触が不要な安心の「非対面チェックイン」となる。  ロビーには約1800冊のマンガを有する「マンガコーナー」を用意するほか、荷物預かりシステム「バゲッジポート」は、スタッフを介することなく宿泊者のタイミングで荷物を預けることができる。
 また、環境保護の観点から館内着やアメニティ類は客室に常設せず、利用客に必要な分だけ利用できる「アメニティバー」を備えた。 全客室に衣類クリーニングマシン「LGスタイラー」を設置、客室でも「ファイテンウォーター」を楽しむことができる。スーツやコートなどのウイルスを除去し、しわや匂いをリフレッシュできる衣類クリーニングマシン「LGスタイラー」、フランスベッドと共同開発した最先端の眠りを提供、理想の寝心地を求めたマットレスを全客室に導入した。

グッディ 淡路島に1棟貸し切り
 グッディ(大阪府大阪市)では、兵庫県淡路市に2022年11月に全1棟のリゾートヴィラ「THE BOXY AWAJI―ザ ボクシー アワジ―」を開業させた。
 同施設は関西で最も身近なリゾートである淡路島に位置。客室は300m2の敷地に1棟のみで最大8名利用可能。バレルサウナ、ジャグジー、プライベートプールのほか、全天候型BBQスペース完備する。これらは淡路市初の仕様となる専用設備。もちろん電子レンジや冷蔵庫、炊飯器など基本的な客室設備も設置している。
 全天候型の専用BBQスペースでは、ボタン一つで着火可能な大型ガスBBQグリルで、道の駅東浦ターミナルパークや近隣スーパーで淡路ビーフやゴールデンベアポークなどの地元製肉や海産物など、好みの食材を持ち寄り自由にオリジナルのグランピングBBQが楽しめる。

アンドリゾート ”くじらの町”にヴィラスタイル
 和歌山県で宿泊業を展開するアンドリゾート(和歌山県東牟婁郡)では、くじらの町として知られる和歌山県太地町で「GLAMPOCEAN Luxe Umi―Kumano(グランオーシャン リュクス ウミクマノ)」を12月26日に開業させた。 
 同施設は、熊野灘に囲まれ「くじらの町」として知られる太地町にある。400年以上の長きにわたり、鯨とともに繁栄し独特の文化が育まれたこの場所では、鯨はいまも身近な存在として、人々の暮らしに根づいている。
 ヴィラスタイルの客室は全5棟。ホテル並みに充実した設備とアメニティで、快適な滞在を提供する。また地元熊野の食材を中心としたフレンチBBQやアルコール、各種ドリンクを提供するため、準備も片付けも要らないグランピング体験を提供する。
   同社では、2020年7月に「グランオーシャン伊勢志摩」(三重県伊勢市)を開業。客室内に波音が届くシーサイドグランピングとして注目を集めた。「グランオーシャン Luxe Umi―Kumano」は、グランオーシャンの国内2番目となる。
 同施設は世界でも珍しいクジラをコンセプトにしたグランピング。2階建ての客室からは、熊野灘と山々が臨めることができる。1階はプライベートデッキとシャワーブース、トイレを設置。別棟には貸切ジャグジーを配置した。

日本ユニスト 世界遺産エリアにコンテナホテル
 日本ユニスト(大阪府大阪市)では、和歌山県の世界遺産・熊野古道のコンテナホテル「SEN.RETREAT CHIKATSUYU」(和歌山県田辺市)を、12月3日にリニューアルオープンさせた。
 同ホテルは交通量の多い国道311号線に面しており、子どもやペットの犬が出入り口から飛び出す危険があったため、約1カ月間休業し、新たに壁を設置する工事を行った。 外からの目線を遮ることで利用客だけの居心地の良い空間を作り上げる効果も期待できる。また熊野古道らしい木のぬくもりが感じられる和テイストな壁ができることで、”リトリート”の世界観を演出する。
 新設される壁は内側には舞台として、外側にはベンチとして腰掛けられるスペースを備えており、今後は地元のイベント開催などでも活用したいという。
 「SEN.RETREAT」は、大自然の中でストレスをリセットする「リトリート体験」ができる無人運営宿のブランド。ブランドコンセプトは「RETREAT 歩いて、遊んで、夢中で休んで」。
 同社では、熊野古道の主要参詣道「中辺路」沿いに泊まり歩ける宿を計4カ所作る計画。2カ所目として4月28日に開業した「SEN.RETREAT CHIKATSUYU」のコンセプトは「遊ぶ、微笑む、そしてつながる宿」。
 バーベキューができるプライベートガーデンや、焚き火を囲めるテラス、宿泊客自身で生地からこねて焼けるピザ窯などを備えているのが特徴。コンテナ1棟を1つの客室としているため、外から直接部屋に出入りでき、密を避けることができる。

ファウンディングスペース グランピング施設オープン
 地方を舞台に事業を展開しているFoundingBase(東京都世田谷区)は、島根県海士町で2023年春にグランピング施設をオープンさせる。ユネスコ世界ジオパークに選ばれた絶景に加えて、豊かな自然や地域資源を活用した島ならではの体験を提供していきたいという。
 同社によれば、今回のグランピング施設で目指すのは、宿泊体験から海士町のファンを創り出し、この町に関わり続けてもらうことだという。同事業を通じて、継続的な関わりをつくっていくことによって、地域経済の活性化に貢献し、豊かな島の営みを持続させていくことが目標だ。

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