不動産トピックス

クローズアップ デジタルサイネージ編

2022.10.10 10:45

 屋外やエントランス、エレベーター内、トイレ個室など、デジタルサイネージの活用はその設置場所の多様化とともにさらなる広がりを見せている。もはや設置場所もコンテンツも選ぶ時代。その一端を紹介する。

クラウド操作の屋外用サイネージ 導入・設置も簡便化、コンテンツ管理もスマホで容易に
 ビルや物流施設の設備管理、メンテナンスなどを手掛けるイーメンテ(東京都港区)は、屋外用のデジタルサイネージの販売を行っている。
 同社の「IoT LEDサイネージ」は、導入、設置、操作がいずれも簡単にできる大型ディスプレイシステム。PCやスマホと「IoT LEDサイネージ」をAWSクラウドで接続し、サイネージに放映する映像や明るさ、再生スケジュール、スイッチのオン、オフなどがいつでもどこからでも操作可能。PCやスマホで操作できる、独自のコンテンツ管理システムソフトを無償提供しており、独自のコントローラーを使用すれば操作はさらに簡単になる。
 設置場所も選ばない。韓国のLEDディスプレイメーカー・イソン社で製造されたディスプレイのサイズは最少1000×500mmから最大3500×2000mmまで。最少サイズで14kgと軽量で、コンテンツデータの送信や操作にはLTE(4G)回線を使用するため、本体には電源をつなぐだけ。LEDは3・9mmごとに設置され、精細な画像を放映できる。またLEDは5500カンテラとひじょうに明るく、夜間はもちろん昼間に遠くからでも視認可能。
 さらに、防塵・防水性能はIP65レベルを実現。これは「防塵レベル6=塵埃の侵入がない」と「防水レベル5=あらゆる方向からのノズルによる噴流でも機器が影響をうけない」というもので、いずれも高いレベルを示している。
 放映できるコンテンツは最大20コンテンツ、合計60秒までの再生が可能。広告媒体として見ると最大20社の広告を放映できることになり、大きな広告収入の獲得につなげることができる。
 保守対応の体制も整っている。製品本体は新品在庫を200台以上確保。パネルをはじめとした豊富な交換用パーツも用意されており、故障発生時にはパーツをすぐに発送できる体制となっている。
 設置実績も増えている。韓国内では公共サイネージのほか、店舗の屋外広告などにも採用されている。日本国内では東京・表参道の屋外広告や、高速道路の電光掲示板などにも採用されている。
 イーメンテの田代芳一氏はビル等での導入について、「デジタルサイネージは、まず設置したその日から情報提供や告知が可能です。更にネットワーク(クラウド型)であれば、最新の情報をリアルタイムに流せます。遠隔操作も可能で、複数のディスプレイへ一斉表示する事もでき、特定曜日や特定時間帯など、効果的な情報発信も可能です」と、メリットを話している。

トイレ内のサイネージで広告放映 滞在抑制動画と併映し混雑緩和とメディア化を両立
 テレビCMなどを活用した広告放映プラットフォーム「テレシー」を運営するテレシー(東京都渋谷区)はバカン(東京都千代田区)と提携し、バカンが開発したトイレ個室内のメディアサービス「AirKnock」で広告を放映する「AirKnock Ads」の提供を開始した。
 「AirKnock」は、トイレの個室壁面に10インチ程度のモニター画面を設置。個室のドアなどに取り付けたセンサーで使用中か否かを検知し、個室内に入室するとモニターで表示が始まる。表示内容は、現在のトイレの混雑状況や、施設からのお知らせ、動画広告など。センサーは多目的トイレも含めた様々なタイプに対応でき、配線を目立たずに施工することも可能。サービスの提供開始以来、オフィスやコンビニ、商業施設などへの導入が広がっており、2022年7月末までの月間のべリーチ人数は500万人程度と見込まれている。
 今回サービスが始まった「AirKnock Ads」は、トイレの個室内に設置した「AirKnock」のモニター画面に広告動画・画像を放映するサービス。滞在時間に応じて画面の表示を滞在抑制につながる表示に変更したり、混雑具合に応じて広告の長さを自動で調整したりでき、トイレの混雑抑制とメディア化を両立した。
 テレシーは、「AirKnock Ads」のほか、テレビCMやタクシーCM、エレベーターCMなど、多数のオフライン広告も組み合わせ、広告主の事業・商材に最適な提案をしていくとしている。また、「AirKnock Ads」の体取り扱い開始を記念し、5社限定で特別価格で広告を放映する。

デジタルサイネージにもなるフルHD43インチの液晶モニター
 リンクスインターナショナル(東京都千代田区)は、液晶モニターの製造・販売を手掛けるJAPANNEXT(東京都千代田区)の国内代理店として、デジタルサイネージとしても利用できる43インチ、フルHD解像度のVAパネルを搭載した液晶モニター「JN-V430FHD」を販売している。
 同製品は43インチの大画面でフルHD解像度(1920×1080)に対応した大型液晶モニター。HDMI1・4端子3つとVGAの端子1つを搭載し、USBポートも装備。パソコンや映像機器がなくてもUSBに保存した画像や映像を表示することができ、デジタルサイネージとしても利用できる。
 液晶モニターには5000対1という高コントラスト比のVAパネルを搭載し、視野角は上下左右178度という広視野を実現。映像を鮮やかに表示する。取り付け金具は200×200のVESAマウントに対応しており、別売りのスタンドや壁掛け金具などで使用できる。また、操作に便利なリモコンも付属。6Wのステレオスピーカーも2碁搭載し、設置後はすぐに稼働できる。

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