不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2022.09.26 10:34

東急ステイ×メルキュール 大阪にダブルブランドホテルをオープン
 フランス・パリを拠点とする世界最大級のホスピタリティグループ・アコー(本社・フランス)のホテルブランド「Mercure(メルキュール)」と、東急リゾーツ&ステイ(東京都渋谷区)が運営する「東急ステイ」は、新しいパートナーシップを構築。「東急ステイ メルキュール 大阪なんば」のダブルブランドホテルを12月1日に大阪・心斎橋エリアに開業させる。
 同ホテルは、東急ステイが持つ高い滞在機能性に、メルキュールが持つ洗練されたデザイン性が加わることで、より満足度の高いサービスが提供できることから、両社の目指す提供価値が合致し、ダブルブランド名称での運営が決定したという。
 大阪メトロ御堂筋線ほか「なんば」駅より徒歩4分に位置、延床面積1万3680・84㎡、鉄骨造地下1階地上18階建て、客室数288室。
 空港アクセスも良く、観光・グルメ・ショッピングが楽しめるエリアとして海外客から注目度の高い大阪なんばに位置する。世界で60ヶ国以上に810を超える施設を展開するメルキュールと、自分らしく暮らすように滞在できるホテルとして、洗濯機や電子レンジを備える東急ステイが、連泊希望者にとって利便性の高い宿泊を提供する
 空間デザインは、大阪の街が築き上げてきた独自の文化や歴史、価値観などにフォーカスし、デザインモチーフに置き換えた環境作りを取り入れている。
 全288室の客室はツインルームを基本として、メルキュールのデザインが随所に取り入れられた客室となっており、東急ステイの最大の特徴である洗濯乾燥機やミニキッチンを備えた中長期滞在を目的にとした客室まで幅広く用意している。
 フランス・パリを拠点とするアコーは、世界110ヶ国で5300を超えるホテルやレジデンス、 1万を超えるレストラン、バー施設を展開している。

グリーンズ 宿泊客対象に健康意識調査実施
 全国で「コンフォート」「ホテルエコノ」など100ホテルを展開するグリーンズ(三重県四日市市)では、2022年5月から6月にかけて、同グループのメルマガ会員、宿泊者を対象に健康意識に関するアンケート調査を実施した。
 調査期間は2022年5月26日~2022年6月13日、有効回答者数6101人、調査方法はインターネット調査。
 これによれば、回答者のうち87%が「普段から健康に気を付け行動している」。ホテルでもバランスの良い食事に配慮している。ホテルでの質の良い睡眠・こだわりの枕を利用したい人が85%、客室で健康のために何かしている人が51%となった。
 グリーンズグループでは2030年の未来を見据え、グループ2030年CSR宣言「環境にも人にも優しいホスピタリティあふれる企業」を策定し取り組んでいる。ホテル業として不可欠な「ホスピタリティ」をキーワードに、「環境配慮」「コミュニティ」「人」「サービス」を重点課題として、様々な形でCSR宣言の実現に向けた活動を推進している。
   今回の健康意識に関するアンケート調査では、重点課題「サービス」への取り組みの一環として、その重点テーマ「健康で実りある、人を元気にするサービスの提供」に向け、新たな施策検討を目指すもの。
 「睡眠」「食事(朝食)」などホテルで提供するサービスは、疲労の回復や体調の維持といった「健康」に密接に関連している。人々の健康志向が強まり、アクティブシニアの増加が進む今般、旅行や出張でホテルを利用される人々の「健康」への意識は高まっている。
 同社グループがそれぞれのホテルで提供する「健康」に配慮したサービスに対するアンケート調査を実施するで、これまで以上に利用者の意識に寄り添った、その健康維持や増進に寄与するサービスの開発・提供に取り組んでいきたいという。 グリーンズは、40ヵ国以上7000軒以上のホテルチェーンのグローバルブランドを擁する「チョイスホテルズ事業」と、60年以上のホテル運営の実績をもつ「グリーンズホテルズ事業」とのシナジーで、中間料金帯ホテルチェーンで全国展開している。

ファイバーゲートがDX化サポート
 ファイバーゲート(北海道札幌市)は、定山渓万世閣ホテルミリオーネ(北海道札幌市)の全客室298室へホテルWi-Fiを導入、宿泊客の満足度向上と、オーダリングシステムのDX化等業務効率化を支援する。
 ホテルミリオーネでは、廊下にアクセスポイントを数台設置し、客室用Wi-Fiとして整備してきた。しかし、廊下に設置するアクセスポイントは客室内でのWi-Fi電波が安定せず、クレームに繋がることが課題だった。また当初は業務用での使用を想定したWi-Fi構築を行っておらず、業務での使用に支障をきたすことも少なくなかった。 
 そこで、通信環境改善を目的として、客室ごとに小型の壁埋め込み型アクセスポイントを設置するファイバーゲートのホテルWi-Fiを検討。補助金を活用することで導入費用の削減が可能と判断し、ファイバーゲートのホテルWi-Fiへの切り替えを行った。 宿泊者用の客室Wi-Fiとして、298室すべての客室に壁埋め込み型Wi-Fiを設置した。
 2・4GHzおよび5GHzの周波数に対応したアクセスポイントで、ロビーやフロントにもゲスト用のWi-Fiを設置し、快適に利用できるようになった。 
 ファイバーゲートは業務用として、レストラン等でのオーダリングシステム用、大浴場等の混雑監視システム用、清掃業務の管理システム用といった主に業務効率化を目的としたシステムを十全に活用できるWi-Fi環境を整備している。 

テレワーク・テクノロジーズ 法人向けテレワークサービス付プラン
 法人向けのテレワークスペース予約サービス「テレスペ」を運営するテレワーク・テクノロジーズ(東京都中央区)は、全国のホテル向けに、価格非公開で提供する「値段をバレずに売り切りたいホテル」専用テレワーク個室提供プランの提供を開始した。
 コロナ禍で低い稼働率に悩まされるホテルからの、「空室を埋めたいが、ブランド価値低下や通常料金販売を考慮すると、直前在庫でも値下げするわけにはいかない」という悩みをサポートする。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、ホテルは低い稼働率に苦しめられている。観光庁の宿泊旅行統計調査令和4年6月分によると稼働率は50%前後に止まっており、さらに7月からの感染拡大でキャンセルが相次いでいる現状では、稼働率はさらに悪化している状態だ。
 今回のプランは、ホテルの空室在庫をテレワーク向けに「価格非公開」で提供することにより、ホテルの信用やブランド価値を下げることなく、空室収益化を提案するもの。 
 同社サービステレスペは法人専用サービスとして、大手企業向けに月末締めでの一括請求での精算となるので、利用者個人では支払いを行うことはない。「A円」というホテル側で設定した価格は、法人への請求明細には載るため法人の経理部だけに知られることになる仕組み。利用者個人に価格がわかることはないという。
 
アットインが温浴施設を譲受
 みらいホールディングス(愛知県名古屋市)の100%子会社であるアットイン(同)は、豊和(愛知県西尾市)より温浴施設「癒しの里 小京都の湯」の運営事業を譲り受けることで合意した。同施設は8月31日をもって閉店しており、リニューアル工事を開始。名称を「西尾温泉 茶の湯(さのゆ)」と改め、12月1日にリニューアルオープンの予定。
 同施設は、風呂8種(白湯・電気風呂・ジェットバス・炭酸泉・人工温泉・寝ころび湯・つぼ湯・水風呂)の他、露天風呂、サウナ、岩盤浴、レストランを併設する。
 アットインは、2014年に「青森センターホテル」(青森県青森市)に併設した「青森まちなかおんせん」を2014年より運営している。2023年2月には、「Hotel and Spa Gift Takayama」(岐阜県高山市)が開業予定だ。
 「青森まちなかおんせん」では施設内のレストラン「ふる河亭」の料理が好評を博しており、このノウハウを「西尾温泉 茶の湯」でも活かし、メニューの充実、料理の質の向上にも注力する。アットインは、今回の事業譲受を足がかりに温浴事業への本格進出を加速させる。
 
リソルグループ 「スイートヴィラ一宮SURF」開業
 リソルグループ(東京都新宿区)のリソル不動産は、9月に「スイートヴィラ 一宮SURF」(千葉県長生郡)を開業させる。
 同施設は、JR線「東浪見」駅より車で約5分に位置。木造2階建て、客室数は1棟(3LDK・ベッドルーム3室)。
 リソル不動産では、「暮らす」ように「泊まる」という理念のもと、高級別荘やリゾートマンションを1泊から1ヶ月以上の長期滞在まで多目的に楽しめる「リソルステイ」事業を関東中心のリゾート地にて展開。
 新しくオープンする同施設は、千葉県のビーチリゾートとして人気のある「一宮」に位置する、海をのぞむ高台に建てられた一戸建ての貸別荘。約400坪の敷地にカナダ産の木材で建てられた本格ログハウスは、広々としたウッドデッキや味わいのあるロフト、 目の前に広がる芝生など、房総の自然と懐かしい雰囲気を醸し出す空間演出を施している。
 密を避ける傾向や休暇の分散長期化、ワーケーションなどで貸別荘需要が高まる中、同社では、別荘所有オーナーに開業から運営・集客をワンストップで行う仕組みを提案し、多様なスタイルの貸別荘の新規開拓を推進する。
 滞在のメインスペースとなるリビングは、整然と並んだ木材が美しい、落ち着きのある空間。リビングテーブル&チェア、ダイニングテーブル&チェア、カーテンなどのしつらえは、シンプルでスタイリッシュな「無印良品」で揃えた。
 客室のベッドはゆとりあるクイーンサイズで、1階と2階に合計5台用意。ベッド、寝具類も「無印良品」のものを採用した。1階寝室にはワーキングスペースも用意している。

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