不動産トピックス

今週の一冊

2022.06.13 10:24

真の「良い企業」を判断する

会社の「偏差値」強くて愛される会社になるための100の指標
著者:坂本光司
発行日:2021年6月28日
発行:あさ出版
価格:1400円(税別)

 「日本で一番大切にしたい会社大賞」を御存じだろうか。2010年度に産官学関係者により開設された表彰制度の審査委員長を務めるのが、本書を上梓した坂本光司氏だ。
 社員への待遇や盤石の経営などに関する5つのカテゴリーと100の指標から点数化し、企業の「偏差値」を測る。一見福利厚生が整っている大手企業であっても、「黒字なのにリストラ」、「障がい者の法定雇用率をクリアしていない」、「離職率が高い」など、決して「良い企業」と手放しではほめられない盲点があることに気づく。
 「過去5年間平均の正社員の転職的離職率は2%以下である」、「発注者側のミスや、間違った指示で発生した問題を、協力企業に転嫁したことはない」、「内部留保金は年間総人件費の3倍以上ある」。100の指標の一例だ。
 著者の坂本氏が50年間で訪問調査・アドバイスをした企業は8000社にも上る。数多くの企業を見てきた同氏ならではの「良い企業」の基準は、これから就職活動を決める学生や経営陣、人事担当者に至るまで、幅広く参考になること間違いなし。自分の会社の偏差値はいくつか。測るも良しだ。

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