不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2022.06.06 15:01

スクウィーズ 遠隔接客サービス等備えたスマート施設「Minn東梅田」をオープン
 SQUEEZE(東京都港区)は、スターツ関西(大阪府大阪市)と協業し、スマートホテル「Minn東梅田」を5月30日に開業させた。 
 今回初となるスターツ関西との協業では、一つの不動産にさまざまな業態を取り入れたハイブリッド型運営の実現を目指す。テナント・宿泊・通常賃貸の3業態を組み合わせ、不動産価値を高めるとともに、マーケット状況や社会情勢に応じて、それぞれの業態バランスを柔軟に変化させながら、安定的な収益確保を可能。また、スターツ関西が持つプロパティ・マネジメント(PM)のノウハウにより、同社が3業種全てをワンストップで管理、物件オーナーによる管理業務もスリムにすることができる。
 今後も同社のクラウドホテル運営と、スターツ関西のPMノウハウ・集客力を掛け合わせ、新たな不動産価値創造に取り組んでいきたいという。
 SQUEEZEの遠隔接客サービス「クラウド運営チーム」とは、複数のホテルを一元管理しフロント業務やマーケティング業務を遠隔で提供できるクラウドサービス。同社は2019年にSQUEEZE Asiaをカンボジア・プノンペンに設立し、リモートコンシェルジュ事業をスタートさせた。カンボジアのセンターからのみならず、国内外の在宅ワーカーでもホテル業務を遠隔サポートできる仕組みを構築。24時間365日オンライン上での利用者のチェックイン・アウトや予約受付、電話・メッセージ対応、部屋の在庫管理、清掃業務管理等の幅広い業務を行っている。
 また、同社が自社開発するクラウド宿泊管理システム「suitebook(スイートブック)」は複数施設管理に適した機能を搭載し、フロント業務の自動化や情報を一元管理することで、遠隔地からでも漏れのない効率的なゲスト対応や清掃管理が可能。同システムは宿泊業務の生産性を高めるSaaS(Software as a Service)として、チェックインシステムやスマートロックなどのさまざまなIoTとも、柔軟にAPI連携が可能で、常に最新のオペレーションへと改善ができる運営体制を支援していく。
 同社が展開しているライフスタイルホテルは、2017年に第1号店となる「Minn十三」を大阪・十三にオープン。その後東京や長野にも施設を増やし、4名以上のグループやファミリー層でも1部屋に宿泊できる部屋を提供している。 
 今回オープンする「Minn東梅田」は、「東梅田」駅より徒歩8分に位置。オンラインチェックイン、エクスプレスチェックアウトを導入しており、予約からチェックアウトまでの手続きがスマートフォン上でシームレスに完結。滞在中はオンラインコンシェルジュが24時間サポート。各客室にはキッチン、家電を完備しており長期滞在にも対応する。

ANAホリデイ・イン仙台 客室リニューアル完了
 ANAホリデイ・イン仙台(宮城県仙台市)では、1月より8階から12階に位置する客室及び廊下、エレベーターホールと、3階から7階までの一部客室の改装工事を進めてきたが、このほどリニューアルオープンを果たした。
 これまでのシンプルフロアのみだった客室から、今回新たに「スタンダードフロア」と「プレミアムフロア」を設け、開業以来初めてとなる大規模なリニューアル工事を行ったもの。仙台という土地のアイデンティティを、各客室に設置されたそれぞれのアートパネルに込め、ホテルを訪れるゲストに「杜の都仙台」を感じてもらえるような空間を作った。
 ジュニアスイートルームでは、木材のぬくもりを感じるさりげないラグジュアリーさの新グレードへ転換。客室内には、仙台の市木であるケヤキをに用い、木の廃材を組み合わせながらも杜の都である仙台らしさを表現したエコアートパネルを設置。地球環境にも配慮したデザインとした。改装に合わせ水回りも一新。館内唯一の独立したバスルームも特徴だ。
 また、プレミアムフロアでは、それぞれの客室に、「定禅寺通りのケヤキ並木」「宮城県の伝統工芸品・堤焼」「杜の都仙台の新緑」をイメージしたアートパネルがランダムを配置した。
 スタンダードフロアは、ナチュラルな木目と白を基調とした明るい空間を演出。各客室の「伊達政宗の兜(三日月)」「仙台市の木・ケヤキ」「雀踊りの扇子」「仙台七夕まつり」をそれぞれイメージしたアートパネルを施した。

KPG 沖縄のホテルで障がい者雇用を促進 SDGs基本理念に合わせ
 カトープレジャーグループ(東京都千代田区)のKPG HOTEL & RESORT(沖縄県沖縄市)が運営している「アクアセンス ホテル & リゾート」(沖縄県恩納村)は、SDGs の基本理念である「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、一般企業に雇用されることが困難な障がい者の人々に働く機会を提供する、一般社団法人ハートリッチへ清掃業務を委託している。
 障がい者の人の雇用は「障がい者の得意分野を見つけにくい」「現場の教育不足」「環境整備が十分でない」などの課題がある。それぞれの特性や、課題を理解していなければ、障がい者の立場の理解がされにくくなり、短期間での離職率が高くなるなど、雇用する側、雇用される側双方にとって好ましくない状況となることが考えられる。 
 「アクアセンス ホテル & リゾート」は、同じくKPG HOTEL & RESORTが運営する「カフー リゾート フチャク コンド・ホテル」(同)で、清掃業務の一部を委託している一般社団法人ハートリッチへ、客室や館内の清掃を単独委託することとしたもの。同団体では清掃業務を専門とする健常者スタッフが障がい者に指導、訓練を行い、さらに清掃後の点検を健常者スタッフが実施する。
 「カフー リゾート フチャク コンド・ホテル」ですでに清掃業務に従事している障がい者からは、「新しく開業するホテルを清掃できることでやりがいを感じる」「自分が仕事を覚えて後輩に教えることで、次にステップアップするという目標ができた」という声が届いているという。
 KPG HOTEL & RESORTが企業理念として掲げる3本柱「社会貢献・人財育成・ダイバーシティー」、そして「誰一人取り残さない」というSDGsの基本理念を力強く推進することができると期待している。 同社は沖縄で6施設、九州地方で2施設のホテル・宿泊施設などを運営している。沖縄県より正式認証されたSDGs企業として、2022年は新しい取り組みにも力を入れていくという。また4月15日にグランドオープンを迎えた「アクアセンス ホテル & リゾート」で新たなホテルステイの愉しみ方を提案し、沖縄観光をますます盛り上げていきたいという。

藤乃煌 富士御殿場 敷地内にドームテント5棟新設
 藤田観光(東京都文京区)グループが運営する「藤乃煌 富士御殿場」(静岡県御殿場市)は、新たに敷地内に国産のドーム型テント5棟を設置した。
 同施設は2018年4月に開業し、すべての部屋から富士山の眺望が楽しめ、アウトドアを楽しみながらホテルのような快適な空間で滞在できるグランピング施設。2021年4月にはフリーキャンプ場「Fuji Camp Base 煌」をオープンし、アウトドアの多様な楽しみ方を提案し、進化してきた。
 今回は、より多くの利用客に静岡県御殿場市の自然を体感し、富士山の雄大な姿を望むグランピングを、キャビンとは趣が異なるかたちで楽しんでもらえるようドーム型テントを新設したもの。
 ドーム型テントは、建築基準法に適合した日本製。直径6mの28㎡、富士山側に大きな窓を有する。快適に過ごしてもらえるよう冷暖房完備の室内には、イタリアのマニフレックス社製のセミダブルサイズのベッドを2台設置した。
 食事は、テント横に設置された全天候型の屋根付きのウッドデッキスペースで夕日に染まる富士山を眺めながら、御殿場高原ベーコンとカマンベールのアヒージョ等やオードブル・スープ・デザートが付いたコース仕立てのグランピングディナーと静岡県産豚のトマホークステーキ、メガソーセージ等の肉類・金太郎鱒・野菜を堪能するBBQディナーを用意する。  
 テント毎に設置した建物内にはバスルーム・洗面台・トイレが完備され、バスルームにはオーガニック認証を受けたNATURAL FOUDATIONのシャンプー・リンス・ボディソープを用意している。

ハイアットグループ 新コレクション投入
 ハイアット ホテルズ コーポレーション(本社・米国イリノイ州)はこのほど、レジャー需要に特化する新たなポートフォリオとして、9つの高級オールインクルーシブ・リゾート・ブランドからなる「インクルーシブ・コレクション」を立ち上げた。
 同コレクションのリゾートでは、滞在中オールインクルーシブなサービスによる洗練された体験をシームレスに提供する。
 インクルーシブ・コレクションのリゾートは、「Hyatt Ziva」「Hyatt Zilara」はじめ、「Secrets Resorts & Spas」「Dreams Resorts & Spas」などに、近日中に追加される「Vivid Hotel & Resorts」の9ブランドで構成。同コレクションは、ハイエンドの高級リゾートに滞在してバケーションをより有意義で、価値ある体験で彩りたいという、全ての利用客の要望に応える。各リゾートは段階的にハイアットのロイヤルティプログラム「ワールド オブ ハイアット」のポイントやリワードの対象になる。

ダイワロイネットホテル78カ所目
 大和ハウスグループの大和ハウスリアルティマネジメント(東京都千代田区)はこのほど、「ダイワロイネットホテル仙台西口」(宮城県仙台市)をオープンさせた。同ホテルのオープンにより、ダイワロイネットホテルは全国で78カ所目、宮城県内では「ダイワロイネットホテル仙台」、「ダイワロイネットホテル仙台一番町」に続き、3カ所目となる。
 同ホテルは、JR「仙台」駅より徒歩5分に位置、駅周辺には、商業施設やオフィスが立ち並んでいることに加え、8月には「仙台七夕まつり」、冬にはイルミネーションが輝く「SENDAI光のページェント」など、一年を通じてさまざまなイベントが開催されている。
 建物は敷地面積1570・13㎡、建築面積1070・39㎡、延床面積1万649・39㎡、地上13階建て、総客室数183室、バス・トイレは全室でセパレートタイプのレイアウトを採用。1階から3階にはコンビニエンスストアや飲食店、学習塾、歯科医院などが入居するため、地域の人にも利用できる。

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