不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2022.05.23 13:41

ファーストキャビン×ブックオフコーポ マンガラウンジ施設内にオープン
 ファーストキャビンHD(東京都港区)が運営する「ファーストキャビン市ヶ谷」(東京都新宿区)は、ブックオフコーポレーション(神奈川県相模原市)とコラボレーション。ブックオフ厳選の人気コミック1500冊を用意した「SMART マンガラウンジ」をオープンさせる。都心で時間の余裕を持ち、自分を充実させる「STAY SMART」をコンセプトとする「ファーストキャビン」で、時間を気にせず好きな漫画に集中し、一人時間を提供する。
 「呪術廻戦」「SPY×FAMILY」などの最新シリーズから「ドラゴンボール」「スラムダンク」などの名作まで幅広く取り揃えている他、利用者のリクエストでラインナップがローテーションする新サービスも用意する。新しいタイトルが随時エントリーされ、ブックオフが入れ替えていく。
 デジタルではなく紙の本を用意することで、スマホから離れてリフレッシュするデジタルデトックスを提供する。
 「美と健康」をテーマにした館内の大浴場は、心身をリラックス状態に導くファイテン社の「ファイテンウォーターシステム」を採用。ラウンジでは無料のデトックスウォーターが飲み放題である他、有料のスムージーやナッツバーなど健康な身体づくりを意識したアイテムを充実させており、初心者でも気軽にファスティングができる「ファーストファスティング―青木式16時間断食プラン―」も用意した。
 2時間からのデイユースも可能のため、ちょっとした休息の場としても利用可能だ。
 個人スペースはコンパクトに、シェア空間を贅沢にとることで、シェアリングによって環境負荷の低減を目指す同社では、利用者に楽しく豊かな生活を提供しながら、循環型社会形成を加速させていくというブックオフの考え方に共感し、今回のコラボレーションとなった。ホテルというシェア空間を介して、読み終わった本が適切な人に渡り、適切な場所に引き継がれていくという循環型サイクルを生み出すことで、ファーストキャビンはSDGsの実現に寄与していきたいという。
 「ファーストキャビン」は、飛行機のファーストクラスをイメージしたコンパクトホテル。2021年11月に新コンセプト「STAY SMART」のもと、「忙しい日々を過ごす現代人へ、手軽に都心に泊まるという賢い選択から時間の余裕が生まれ、ワーク&ライフの価値が上がるホテル」としてリブランドした。
 現在、羽田空港・関西国際空港のほか、東京、大阪、福岡などの主要都市を中心に8施設を展開している。
 旧ファーストキャビンは2020年7月にNAPに事業を譲渡。NAPは2021年1月に、社名をファーストキャビンHDへ変更した。

楽天LIFULL STAY 「Rakuten STAY 日光宝殿」オープン
 楽天グループの民泊事業会社である楽天LIFULL STAY(東京都千代田区)は、栃木県日光市に「Rakuten STAY」ブランドの新しい宿泊施設「Rakuten STAY 日光宝殿」をオープンさせた。
 同施設は、コロナ下でも人との接触を抑えながら滞在できる無人運営の宿泊施設。JR日光線「日光」駅から徒歩約9分に位置し、部屋数は20部屋。
 日光の主要鉄道駅および高速道路の出入口からすぐの場所に建ち、周辺には地元の名産品を味わえる飲食店が点在。世界遺産に登録されている日光山内の二荒山神社、東照宮、輪王寺にも車で数分の距離にある立地の良さから、日光の観光拠点として需要を期待している。
 全室に伝統工芸品の日光彫をモチーフにした装飾品や和柄の壁紙をあしらうとともに、檜造りや石造りの人工温泉を完備し、日光の伝統文化や歴史情緒を味わいながら、非日常のリラグゼーションタイムを提供。最大8名まで泊まれる広いスペースで、家族や友人とゆったり過ごすことができる。
 客室は、シックで落ち着いたダークモダン、素朴で温かみのあるシンプル北欧の2種類の内装を用意。2棟ある建物のうち、1棟は全8室がペットと泊まれるペットフレンドリールームとして作られ、ペット用水栓付きのテラスに加えて、ペット用のゲージやトイレシートなども完備している。各客室にはインターネット・ショッピングモール「楽天市場」で人気の家電製品や雑貨が備え付けられており、気に入った商品があれば客室内に置かれたカタログから「楽天市場」へアクセスし、その場ですぐに購入することもできる。栃木県産のブランド牛「とちぎ和牛」のすき焼き付きプランや、「とちぎ和牛」のBBQ付きプラン、いちご収穫量日本一である栃木県産「とちおとめ」を使った銘菓のお土産付きプランなど、さまざまな食のオプションを宿泊プランとして選ぶことも可能だ。
 「Rakuten STAY」は、民泊や簡易宿所の運営を希望する法人・個人の不動産オーナーに対して、楽天が「Rakuten STAY」ブランドを貸与し、楽天LIFULL STAYが、導入のコンサルティングから施工、清掃などの運用まで、委託会社の協力を得て一括して運用代行を行うサービス。
 利用者は「Rakuten STAY」を導入した施設に宿泊すれば、どこでも一貫したコンセプトに基づいた設備やアメニティグッズ、付帯サービスを利用することができる。現在、全国に30以上の施設を展開している。

「からくさホテル」基幹システムを刷新
 観光客向け宿泊特化型ホテルを経営・運営管理する、からくさホテルズ(東京都中央区)は、順次ホテル基幹システムを刷新、4月1日より自動チェックイン&アウト機の導入を開始した。これにより、コロナ禍でニーズが高い非対面チェックイン&アウト、非接触決済が同時にできるようになる。さらに、日本語・英語・簡体字・繁体字・韓国語の5言語に対応しており、インバウンドにも利用しやすいようになった。
 今回のホテル基幹システムの刷新は、自動チェックイン&アウト機だけでなく、多岐にわたるシステムとの連携を可能にした。中でも、数理最適化技術を用いてチェックイン時に部屋割りを行うアサインシステムとの連携により、隣接する2部屋を内扉でつないで利用するコネクティングルームや、可変型客室などの煩雑な部屋割り業務がほぼ自動化され、大幅な省力化につながる。
 今後は、事前にチェックインができるアプリとの連動なども検討していく予定。また、客室清掃・リネンサプライ業務を含めたホテル運営全般の包括的な最適化を推進していきたいという。 
 「からくさホテル」は、2016年3月に誕生した観光客向け宿泊特化型ホテル。国際空港・ターミナル駅近くや観光都市に位置し、平均20m2以上のツインルームを軸に、ファミリーやグループ利用に最適なコネクティングルームを全体の約5割設けているのが特徴。全館無料Wi―Fiや、各室のバスルーム、洗面所、トイレを独立させるなど、観光客向け機能・サービスを充実させた。現在、札幌に1軒、東京に2軒、関西に5軒の計8ホテルを経営・運営している。

丸駒温泉旅館リニューアル 水風呂、囲炉裏等新設
 丸駒温泉旅館(北海道千歳市)ではこの度、客室改装、囲炉裏レストラン新設、水風呂新設などリニューアルさせた。
 同施設は1915年12月に原始の森と湖に包まれた未開の地に草ぶき小屋の温泉宿を開業したことからスタート。
 時代とともにニーズに合わせた温泉旅館として進化させてきた。札幌、千歳、苫小牧から車で50分と、交通至便な場所にありながら、国立公園の自然溢れる静かな環境にある。
 今回のリニューアルでは、利用客の様々な声をもとに、清潔、快適を重視した客室改装に加え、丸駒温泉旅館のコンセプトである「こころのふる里」をより具現化する夕食スタイル「囲炉裏会席」をより多くの利用者に味わってもらうため、新レストランを新設。  温泉利用の多様なニーズに応えるべく、温泉とサウナのシナジー効果を高めるために、支笏湖の水をかけ流した支笏湖展望水風呂を新設した。
 客室は、全室禁煙化に合わせて、クロス壁紙を一新、湖側客室の畳を「抗菌畳」に変更した。また、標準客室「湖側和室10畳」の改装に合わせて、和布団からローベッドスタイルに変更した。
共立メンテナンス 那須高原にリゾートホテル
 全国にリゾートホテル「共立リゾート」やビジネスホテル「ドーミーイン」を運営する共立メンテナンス(東京都千代田区)は、栃木県那須塩原市に7月7日、リゾートホテル「塩の湯温泉 蓮月」をオープンさせる。
 同施設は、JR線「那須塩原」駅よりバス。地上7階建て、客室はツイン、デラックスツイン、フォース、和洋室、離れほか全89室。天然温泉大浴場2ヵ所、貸切風呂3種、湯上り処、ナイトバー、カラオケ、喫煙処、ライブラリー、マッサージコーナー、エステ、レストラン、土産処などを併設する。
 同施設の特徴は、和を基調とした四季折々の渓谷美を望む造りの客室に、天然温泉客室風呂を完備。客室からの絶景とともに、効能豊かな「美肌の湯」を堪能できる。また、大自然に包まれた大浴場、無料で何度でも利用できる趣向を凝らした3種の貸切風呂も用意する。
 共立リゾートは、共立メンテナンスの運営するリゾートホテル事業。絶景を愉しむリゾートホテル「ラビスタ」シリーズやペットとの滞在を愉しむ「ルシアン」シリーズ、個性豊かな「和の湯宿」など、上質でありながら肩の凝らないおもてなしが味わえるリゾートホテル・癒しの湯宿。現在「塩の湯温泉 蓮月」を含め、全国に39ヵ所で展開している。

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