不動産トピックス

クローズアップ サーモグラフィ―編

2021.04.05 10:17

 コロナ禍で需要が伸びている「サーモグラフィ」。来館者の表面上の体温を瞬時に測定し、熱のある人を識別できる優れものだ。ビルのエントランスやオフィスの入口に設置されるケースも増えている。簡易的で安価な製品があれば、一方精度の高い代わりに高価な物もあり、ニーズによって様々だ。

AI顔認証非接触検温システム「HESTA AI SECURITY GATE」国内最速クラスの迅速測定
 創業59年を超える住宅メーカーの大倉(大阪市北区)は、AIやIoT等の最新技術を組み合わせた次世代プロジェクト「HESTA SMART CITY」を展開している。同社の主軸業務である住宅事業やリゾートホテル事業に、AI等の技術を活用して暮らしの向上を図る取り組みだ。
 昨今はスマートホーム化やAI搭載の無人店舗、コロナ禍における空気環境改善製品など多岐にわたって展開。ビルにも関連する製品としてAI顔認証非接触検温システム「HESTA AI SECURITY GATE」を提供する。同製品は高性能サーモグラフィーカメラとAI顔認証の機能による正確な測定精度、国内最速クラスの迅速な測定が強み。測定の対象者はマスクを付けたまま検温が可能で、37・2℃以上の体温異常を検知する。温度測定精度は国内トップクラスで±0・1℃、検温速度は約0・2秒。時間を掛けずスムーズに対処できる。更にマスク未着用者にはマスク着用のアナウンスも可能だ。国内最多レベルの3万件のデータを自動保存し、感染発生時の後追い、顔認証機能により勤怠管理にも活用もできる。
 また「HESTA AI SECURITY GATE PRO」は、検温システム及びサーマルカメラ業界でも数少ない複数人検温可能なタイプ。複数人を約1秒で同時測定でき、入場者数管理も容易である。大型の商業施設や店舗、イベント会場での検温業務をスムーズにでき、人の手で行う検温作業の負担も改善できる。精度の高さや利便性、スピード感等を背景に病院や学校、公共施設でも設置が進んでいる。
 東京本社・建設部の福島一之部長は「商業施設やオフィスビル等、大勢の人が集まる施設・建物が設置対象となります。非接触・瞬間での検温が可能なことから、感染リスクの低減と手間が掛からずに迅速な検査も利用者から好評です。スタンドタイプやコンパクトな卓上タイプ、複数人を同時検温できるシステムタイプ、消毒液用のディスペンサーとスタンドタイプを組み合わせた製品も購入した企業からは好評と聞いています」と語る。
 また設置することで会社としてのコロナ対策の姿勢もアピールできる。ビルオーナーの場合はテナントへのアピールポイントとして上手くリーシングや長期入居にも生かせるかもしれない。まずは導入でビルの安全・安心を確保することも妙案と思われる。

AI顔認識・非接触型検温機「X THERMO」最大20人・複数同時検温可能
 高昇(東京都江戸川区)は、ウイルス感染の予防対策としてAI顔認識・非接触型検温機「X THERMO(エクスサーモ)」シリーズを発売している。大画面ディスプレイ、最大20人のウォークスルー複数同時検温ができるMDシリーズに先月1日、新たに最先端ICチップを搭載したMD2―21モデルの発売を開始した。
 「X THERMO/エクスサーモ」シリーズは、AIサーモグラフィーカメラの顔認識機能により、体表温度を非接触で、0・2秒のスピード検知で測定する自動検温機。利用内容によってタイプ別の各シリーズが選択できることが強み。例えば、Sシリーズは検温専用タイプ「最大8万人の検温履歴データ保存システム」とPROタイプ「最大12万人の勤怠管理併用システム」、Cシリーズは「最大5万人の検温履歴データ保存とクラウド型履歴管理システム」、Zシリーズは「最大5万人の検温履歴データ保存システム・USBによるデータ自動出力」、MDシリーズは「最大20人の複数同時検温・最大5万人の検温履歴データ保存システム」をそれぞれ搭載する。使い方によって選べる充実のラインナップが利用者から好評を得ている。
 主な機能としては、AI機能による非接触・顔認識機能。スピード検知で、異常値は音声と画面表示で警告。検温の無人運用が可能。検温履歴データの保存。勤怠管理と入退室管理との共有が可能など。検温測定者による個々の検温作業と比べて格段のスピードと処理能力を発揮し、無人運用で検温測定者の感染リスクも回避する。消毒用スペンサーとの組み合わせも可能で、検温と消毒の双方を併せ持つこともできる。
 主な設置場所としては、人が集まる商業施設やオフィスビルのエントランス、また多数の人が往来するスポーツ観戦、イベント会場の感染リスク低減に対応可能だ。

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