不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2021.03.15 10:42

ナインアワーズ カプセルホテル再生事業
 ナインアワーズ(東京都千代田区)は、宿泊再生事業の2号案件として、昨年より「旧グランパーク・イン横浜」の再生事業に着手してきたが、3月1日に「カプセルプラス横浜 サウナ/カプセル」として、リブランドオープンさせた。昨今ブームとなっているサウナの機能を強化し、デイユースの売上の最大化を目指していく。
 同施設はJR「横浜」駅西口より徒歩5分に位置、部屋数は男性89室、女性80室の合計169室。1階はエントランス・ラウンジスペース・男性専用大浴場・サウナ、2階には女性専用カプセルフロア・シャワー室、3階は男性専用カプセルフロアを配置する。保有者は いちごホテルリート投資法人。
 新型コロナウイルス感染症の影響により出張や観光の宿泊需要が減少しているが、こうした状況下、近隣の顧客への価値提供が目下の課題となっていた。
 同社は昨今のサウナ利用者の増加に着目し、サウナの機能やサービスを強化することで、宿泊施設でありながらデイユース利用を促進していきたいという。
 サウナ機能の強化の目玉として、サウナストーブにドイツの老舗メーカーEOS Saunatechnik社製の「EOS Saunadome II」を採用。同製品は、四方から計100kgのサウナストーンが収容可能な迫力のあるタワーデザイン型のストーブ。フィンランド式サウナ仕様で、ヒーターで熱した高熱の石に水をかけて水蒸気を作り体感温度を上昇させる「ロウリュ」に最適だという。同施設では自身でロウリュができる「セルフロウリュ」のサービスを提供する。 また、サウナ室内のエンターテイメントとして「アウフグース」のイベントも積極的に実施する。これはアウフギーサー(または熱波師)がロウリュで発生させた熱々の蒸気をタオルでサウナ室内に広げ、さらに利用客に向けて扇ぐパフォーマンス。定期的にイベントを開催することで、さらなる集客を目指していく。 
 浴室内には外気浴を擬似的に体験できるエリアを新規で用意した。同エリアには天井の扇風機からそよ風が注ぐ位置にインフィニティチェアを配置し、サウナを利用後にはリニューアルで新しく設けた休憩スペースやラウンジでゆっくりとした時間を提供する。
 同社ではこの施設のように宿泊再生事業を積極的に展開している。既存運営会社の事業継続が難しい施設を対象に、既存ブランドを維持しながら同社が事業開発で培ったノウハウを用いて運営に介入、事業再生を請け負う。
 これまでに大阪・心斎橋、東京・神田、千葉中央、大宮、東京・蒲田、神奈川・川崎、東京・新宿がある。

スーパーホテルが国内162店目をオープン 地域再生プロジェクトとの連携図る
 スーパーホテル(大阪府大阪市)は3月3日、国内162店舗目となる「スーパーホテル広島天然温泉・薬研堀通り」(広島県広島市)をオープンさせた。
 同ホテルは、広島電鉄「胡町」駅より徒歩約8分に位置、建物はRC造12階建て、客室数150室。広島県三原市の善入寺温泉を運搬した広島の中心街では珍しい天然温泉を設置する。「近場の方にもちょっとした旅行気分を味わっていただけます」(同社)。
 「おりづる再生プロジェクト」や「食」「インテリア」で地域と提携し、「人と地球を元気にするホテル」を目指す。
 「おりづる再生プロジェクト」は、広島平和記念公園に届く折り鶴をリサイクルした「おりづる再生紙」で出来た名刺やメッセージカードをホテルで使用するもの。ホテルで宿泊客が作った折り鶴を回収し、「おりづる再生紙」として生まれ変わらせる。このプロジェクトに地元のホテルとして参加することで、平和への想いと資源を循環させ、SDGs推進を目指すという。 
 「地元飲食店応援&フードロス対策」では、広島の地元飲食店「オリーブオイルとチーズのお店 Lucio」とコラボし、通常は廃棄となる食材(卵白など)を利用した軽食を館内で販売する。フードロス対策と地元飲食店の応援にも貢献していきたいという。
 同ホテルでは、グループ向けの客室・自転車レンタルサービスを提供する。ツインルーム・ファミリールームなど複数名での利用できる客室を多めに設置するほか、自転車の無料レンタルサービスによって、観光地巡りにはもちろん、ビジネスで長期滞在する利用者の通勤もできる。 
 同社では新型コロナウィルスの感染症予防にあたり、スーパーホテルグループ医療法人嘉健会「思温病院」病院長・狭間研至医学博士の指導のもとに手指消毒・検温だけでなくエントランスに靴底消毒マットを設置するなど徹底した防疫対策を行っている。大阪天然温泉店での新型コロナウィルス無症状者及び軽症者受け入れの経験で培ったノウハウも活用し、「安心・安全なサービスの実施に日々取り組んでいます」(同社)。

グランビスタ ホテル&リゾート 「インターゲート ホテル」第5号
 グランビスタ ホテル&リゾート(東京都千代田区)は、独自ホテルブランド「INTERGATE HOTELS」の第5号ホテルである「ホテルインターゲート大阪 梅田」を4月1日にオープンさせる計画だ。
 同ホテルは、JR「大阪」駅桜橋口より徒歩5分に位置、地上18階建て、客室数は386室。
 客室には、世界各国のラグジュアリーホテルに導入されているシモンズベッドと共同開発した、インターゲートホテルズオリジナルマットレスを採用。クッション性はもちろんのこと、吸湿性、放湿性・通気性にも配慮した仕様だ。朝食は「焼きたてパンとごちそう野菜の朝ごはん」がコンセプト。野菜が持っている本来の美味しさを最大限に引き出した50種類以上の料理を用意する。
 「INTERGATE HOTELS」のシンボルでもある「インターゲートラウンジ」では、コーヒーや朝食、茶菓子、夜食など時間帯により異なるサービスや地域の伝統文化を体験できるワークショップの開催など、地域と旅行者が繋がる空間を提供する。 
 同社は、北海道で初めての本格的洋式ホテルとして誕生した北の迎賓館・札幌グランドホテルを有し、全国各地にシティホテル、ビジネスホテル、温泉旅館、総合海洋レジャー施設、ゴルフ場、ハイウエイレストランなどの施設運営を通じ、ホテル運営受託事業を展開している。

共立リゾートが北陸初進出
 全国にリゾートホテル「共立リゾート」、ビジネスホテル「ドーミーイン」を運営する共立メンテナンス(東京都千代田区)では、JR西日本不動産開発(大阪府大阪市)が事業主となるリゾートホテル「和倉温泉 白鷺(しらさぎ)の湯 能登(のと) 海舟(かいしゅう)」を3月30日に石川県七尾市にオープンさせる。
 共立リゾート北陸初でチェーン34棟目となる同ホテルは、和歌山県南紀白浜にあるリゾートホテル「浜千鳥(はまちどり)の湯 海舟に次ぐ2棟目の「海舟」として、開湯1200年の伝統と格式ある和倉温泉の地で稼働する。
 同施設はJR・のと鉄道「和倉温泉」駅より車で約5分。地上12階建て、客室数全100室。館内はロビーをはじめ、客室露天風呂や大湯処から七尾湾の絶景が望めるオーシャンビューが特徴。
 和倉温泉は日本では珍しい海から湧き出る温泉で、豊富な塩分から美肌効果や保温効果があるとされている。食事は能登の山海の幸や地元の味覚を和会席で提供する。
 客室は6種類。オーシャンフロントのテラスには天然温泉露天風呂を完備する。大湯処「海汐(うみしお)の湯」では、岩風呂や寝湯、壷風呂など多彩な湯舟を用意する。

HMI ワーケーションを提案
 ホテルマネージメントインターナショナル(東京都中央区)が運営する、沖縄県恩納村の「リザンシーパーク谷茶ベイ」では、新型コロナウイルスの感染拡大により働き方の多様化が求められる今、都会を離れたリゾートでのワーケーションが可能なスペースを提案する。
   同ホテルはリモートワークで欠かせない設備を整え、新しい働き方をサポートする。館内に完備されたサウナ付き大浴場、室内プール、エステサロン、マッサージ、様々なレストラン会場で、街で暮らすように滞在することが可能だ。
 客室は一般客室をはじめ、パウダールームやコネクティングルームなど。会議スペースは、ルームはもちろん共有スペースのフロント・ラウンジ、バンケットホールや婚礼用のマリア―ジュルームなどの宴会場のスペースも利用できる。

湯快リゾートがペット専用温泉旅館
 天然温泉リゾートを1泊2食7500円から提供する湯快リゾート(京都府京都市)では、愛犬とのんびりとしたひとときを過ごせるペット専用温泉旅館「湯快わんわんリゾート片山津 powered by わんわんパラダイス」を3月20日にオープンさせる。
 同施設は、8階建て、延床面積6150・39㎡、客室数44室。全室が愛犬と一緒に泊ることができる和室で、ペットの足に優しい畳、臭い対策のジアイーノ、ペットにも優しい香りのアロマデュフィーザーを設置している。更に、ペットと一緒に入れる天然温泉の貸切風呂、北陸最大級の屋内ドッグラン、屋外遊歩道、足湯デッキの他、 専用グルメの販売などのサービスを用意する。
 また、専用のバースデーケーキやバースデーデリも用意しているので、誕生日などの特別な日には愛犬へのプレゼントとして宿泊することができる。

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