不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2021.02.01 10:45

東急リゾーツ チェックインアプリを試験導入
 東急リゾーツ&ステイ(東京都渋谷区)は、全国で開発運営する滞在型ホテル「東急ステイ」の一部店舗において、ホテル利用者の利便性向上とwithコロナ、afterコロナを見据えた感染対策として、チェックイン、ルームアサイン(部屋選択)、チェックアウトを自身のスマートフォン上で完了できる非接触型アプリを試験導入する。
 サービスは東急ステイ公式サイト上でのアプリ取得および公式サイトで販売している専用宿泊プラン予約が対象となる。宿泊日当日にスマートフォン上でアプリを起動し対象となる予約を検索し、部屋の選択、事前チェックインをスマートフォンで操作。ホテル到着後はアプリに表示されるQRコードをフロントに設置された専用端末にかざしカードキーを発行するだけで客室へ入室することができる。また、チェックアウト当日も客室にいながらアプリを操作することでチェックアウトが完了する。ルームキーを客室に残したままで、フロントに立ち寄ることなく出発ができる。
 今回のアプリ導入により、フロントカウンターでの手続きや順番待ちが省略されることで、利用客のストレスや時間のロスが解消されるだけでなく、人との接触も大幅に低減されることから、これからの感染防止対策としても大きな効果が見込まれる。また、東急ステイのブランドコンセプトである「自分らしく暮らすように滞在できるホテル」、「自分の時間を自由に大切にできるホテル」にも寄与するとしている。

プリンスホテル ホテル会員権のネット販売開始
 プリンスホテル(東京都豊島区)は、会員制ホテル事業「プリンス バケーション クラブ」の会員権を販売する「プリンス バケーション クラブ 品川ゲストサロン」において、インターネットを利用した非接触型の「オンライン商談サービス」を先月26日より開始した。
 コロナ禍における行動変容を受けて、別荘を持つステータス感とホテルならではの快適性を気軽に手に入れることができる会員制ホテルに注目が集まっており、首都圏から好アクセスなリゾート地である軽井沢と伊豆に施設をもつ「プリンス バケーション クラブ」においても、テレワークやワーケ―ションのための会員権購入を想定した問い合わせや相談が寄せられている。こうした関心の高まりをうけ、より多くの顧客に手軽に問い合わせや相談ができるよう「オンライン商談サービス」を開始。このサービスはZoomビデオコミュニケーションズ(本社・米国)が提供するクラウドコンピューティングを使用したウェブ会議サービスを採用したもので、インターネットに接続されたパソコンまたはスマートフォン・タブレットがあれば、顧客の都合に合わせて自宅や外出先などから利用することができる。また、商談だけではなく施設の内覧もオンライン上で行うことができるよう、実際の会員制ホテルの客室を3D画面でバーチャル内覧ができる機能も導入される。

チョイスホテルズジャパン 「Threes」に加盟、ホテルをワークスペースに
 全国に「コンフォートホテル」、「コンフォートイン」、「コンフォートスイーツ」を展開するチョイスホテルズジャパン(東京都中央区)は、静岡県浜松市の「コンフォートホテル浜松」および愛知県刈谷市の「コンフォートホテル刈谷」にて、ホテルに特化したワークスペース提供を行う「Threes(スリーズ)」に加盟登録し、朝食会場として使用するスペースの時間制貸出を開始した。
 新型コロナウイルス感染症の拡大以降、感染の拡大防止と事業活動の両立を図るため、テレワークや時差出勤等が推奨されている。しかしながら影響の長期化に伴い、自宅でのテレワークスペースや適切な通信手段の確保が難しいといった問題などから、自宅や会社以外のリモートワークスペースに対するニーズが高まっている。そうしたリモートワークスペースの選択肢のひとつとして、ホテルをワークスペースとして気軽に利用できるよう、今回の「Threes」加盟登録に至った。
 「Threes」は会員登録の当日から30分以上15分単位で、登録されている加盟ホテルのワークスペースを利用できるシステム。1月現在で同社が展開する2ホテルで利用することが可能となっており、今後利用できるホテルを順次拡大するとしている。
 「コンフォートホテル浜松」はJR「浜松」駅南口より徒歩約3分、「コンフォートホテル刈谷」はJR・名鉄「刈谷」駅北口より徒歩約2分と、利便性の高い立地にある。ホテル内ではクリアパーティションやアルコール消毒の設置など、様々な感染防止対策を実施。また「Threes」を利用する際のチェックイン・チェックアウトは、加盟施設共通で施設フロントに設置されているQRコードの読み取りで行われ、非接触で手続きが完了する。

芝パークホテル 客室をオフィスとして貸し出しへ
 芝パークホテル(東京都港区)は1月25日により、7階フロアの客室を定額制(5日間/2万5000円/税・サ込)のオフィスとして利用できるようにした。利用中は、ホテルスタッフやコンシェルジュが各種サポートを行う。販売期間は6月30日まで。
 利用時間は8時~20時で、1室あたり2名まで使用可能。デスク2台、電話、TV、電気スタンド、空気清浄機、無料Wi-Fi、有線LANが利用できるが、就寝用ベッドやPCは配備していない。FAXやプリントアウト、宅配便や来客の取次ぎなどはホテルスタッフやコンシェルジュが対応する。
 また利用者は「銀座蔦屋書店」がディレクション↓ライブラリーラウンジの書籍(約500冊)の閲覧が可能で、レストラン「ザ ダイニング」のコーヒー・紅茶も無料(14時~17時、2名/日まで)。来客との打ち合わせにも利用できる。

アパ・グループ 千葉市内のホテルを取得、アパホテルとして開業へ
 アパグループ(東京都港区)は、千葉県千葉市内にあるホテルを取得する契約を締結したと発表した。
 このホテルは京成千葉線・千原線「千葉中央」駅より徒歩3分の立地に位置し、千葉県庁舎や千葉県警察本部などがある官公庁街にも近く、千葉県有数の交通の要所「千葉」駅にも徒歩圏内の、ビジネスやレジャーに適した立地となる。建物規模は地上10階地下1階、延べ床面積は2422・36㎡で、客室数は105室。今後、全客室に50型大型液晶テレビ、通信速度とセキュリティの面ですぐ出たWi-Fi無料接続、BBCワールドニュース無料放映、VODの導入、ベッド寝具をデュベ仕様(高級羽毛布団)への変更などを行い、2月18日より「アパホテル<千葉中央駅前>」としてプレオープンを予定している。また、同ホテルではアパホテルが標榜する「新都市型ホテル」仕様になるよう、今後も段階的にリニューアルが実施される予定である。
 同社は千葉県内において、ホテル単体として日本最高層となる「アパホテル&リゾート<東京ベイ幕張>」(全2007室)を含む5ホテル・3052室を運営中で、今後は「アパホテル<千葉中央駅前>」のほか、「アパホテル<西船橋駅前>」の開業を予定している。千葉県内のアパホテルは全7ホテル・3323室となる予定。

温故知新/チャリ・ロト 玉野競輪場に「バンクビュー」ホテルを開業へ
 玉野競輪場にホテルが誕生する。
 温故知新(東京都新宿区)は、玉野競輪場の包括運営を担うチャリ・ロト(東京都品川区)からホテル運営を受託し、日本初となるスタジアム一体型ホテル「KEIRIN HOTEL 10」を2022年3月に開業すると発表した。
 「KEIRIN HOTEL 10」は地上8階、5700㎡のホテル棟と、地上4階、2800㎡のスタンド棟からなる。玉野競輪場のバンク(競争路)に面して建設され、客室やレストランからレースを間近で観戦できる。客室数は149室を予定している。
 コンセプトは「KEIRINの新時代を切り開くホテル -YOU ARE THE 10TH RACER-」。主に9人で行う競輪競技の10番目の選手になった気持ちで、エンターテイメント感溢れる空間に滞在することができる。5階以上の客室はテラスが付いたバンクビュー。寛ぎながらレースを間近で観戦でき、競技場の先には瀬戸内海の眺望が広がる。
 メインスタンドに新設される「スタジアム・レストラン」はホテルと連絡通路で繋がっており、目の前でレースを観戦しながら食事を楽しめる。競輪場来場者や近隣の人々も楽しめるカジュアルなレストランだ。
 また、70年続いた競輪場の記憶を受け継ぐホテルとして、競輪場で使われてきた廃材をホテルのインテリアに活用。歴史を紡ぎつつデザインを融合し、新たな「KEIRIN」の魅力を幅広く発信する拠点を展開するとしている。さらに、盆踊り大会や花火大会の開催、パラ競技・スポーツ大会や学生の合宿にも利用できるスポーツ拠点として、観光振興と地域活性化も目指していく。

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