不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2020.04.27 17:56

「医療崩壊を救え」医療従事者支援に立ち上がる宿泊施設 OYO Hotels Japanは一部を無償提供へ

新型コロナ感染対策「#CareforCare」
 OYO Hotels Japan 合同会社(東京都千代田区)では、医療従事者に対して、OYO Hotelsに加盟する一部の宿泊施設の宿泊を無償で提供する。
 新型コロナウイルスの感染拡大による「医療崩壊」の危機が叫ばれる中、医師や看護師をはじめとした医療従事者が自身の感染に対する恐怖や長時間労働による疲労を抱えながら医療現場の最前線で多くの感染者の治療にあたっている。
   本社に当たるOYO Hotelsでは、米国やメキシコ、マレーシア、フィリピンなどの国々で同様に、医療従事者を宿泊の面で支援する取り組み「#ケアする人をケアしよう #CareforCare」を実施しており、多くの医療関係者様が各国で同キャンペーンを活用しているという。日本でも医療の最前線で闘う方々を支援するために、医療従事者向けの宿泊無償提供を開始する。 
 OYO Hotels Japan チーフ・ビジネス・オフィサー(最高業務責任者)の田野崎亮太氏は話す。
 「医療やヘルスケアに携わる方々が、日々増え続けるウイルス感染者に向き合い、医療現場の最前線で闘っていらっしゃいます。日本を含む世界の医療現場を支える皆様に、敬意を表して感謝するとともに、私たちができる限りのご支援をしていきたいと考えております」。
 同社は宿泊業にかかわる企業として、自社のリソースを活用し早急に日本に貢献できる方法を模索してきた。これまでにも、厳しい経営状況下に置かれている全国のホテルや旅館などの宿泊施設に対して、一時支援金や経営支援を提供する「OYOパートナー・サポート・プログラム」や、在日大使館に対して帰国困難者向けの宿泊割引支援を提供するなどの各種支援プログラムを積極的に取り組んでいる。 
 同社は今後、消費者や法人企業向けの取り組みも視野に入れているという。
 利用対象者は現在医療施設に就業中の医療従事者。予約対象期間は5月31日まで。1回の予約について最大2泊までで、5月末まで複数回予約が可能。
 2013年に創業したホテルスタートアップであるOYO Hotels&Homesは現在、100万室以上・4万3000を超える宿泊施設という不動産で構成されている。同社は現在、米国、ヨーロッパ、英国、インド、中東、東南アジア、日本を含む80か国800以上の都市で展開している。
JHATは病院近くの「ICI HOTEL 浅草橋」
 一方、hotel MONday、ICI HOTEL(浅草橋・上野新御徒町)、RELIEF PREMIUM(羽田空港)を運営しているJHAT(東京都港区)でも、近隣に医療施設が多くある「ICI HOTEL 浅草橋」(東京都台東区)の客室を特別に提供する。
 同ホテルはJR総武線「浅草橋」駅より徒歩2分に位置する。提供対象者は、医師、看護師、病院勤務者など医療関係従事者。期間は4月16日より5月6日まで。
 提供に際する費用は1室1泊1000円で、最低7泊より。
 同社はまた、寄付を通じて新型コロナウィルスと最前線で闘う医療関係従事者をサポートする取り組みを開始。
 寄付は宿泊提供を支援することに100%利用される。
   支援内容は、500円で医療従事者に宿泊中のタオル差し入れ、1000円では医療従事者に1日分の宿泊提供を支援、5000円で医療従事者に5日分の宿泊提供を支援、1万円では医療従事者に10日分の宿泊提供を支援、2万円で医療従事者に緊急事態宣言中の宿泊提供。

エイジェーインターブリッジ 一棟貸し町家をリモートワーク向けに
 エイジェーインターブリッジ(京都府京都市)が運営する「MACHIYA INNS & HOTELS」系列で、京都市内に約50棟を展開する一棟貸切町家ブランド「町家レジデンスイン京都」では、在宅ワーク(テレワーク)やサテライトオフィスに最適な「町家でリモートワークプラン」、中長期滞在向けの「町家でワーケーションプラン」サービスを開始する。
 一棟貸切町家を最短1時間から気軽に貸し切れるプランと、通常より安価で中長期滞在が可能なプランとなる。どちらも、電話一本でルームサービスのように町家に食事やドリンクを宅配することも可能だ。「その土地のローカルな雰囲気や伝統家屋の素晴らしさ、新しい“ワークライフスタイル”を発見していただく体験の提供を目指していきたい」(同社)という。
 同施設は、京都市内に約50棟点在し、主要駅や文化遺産等にアクセス至便な立地でありながら、人混みや喧騒から離れた場所に位置するのが特徴。ローカルな雰囲気、デザイン性の高い和モダンなリノベーションを施した完全プライベートな空間で町家の趣を演出する。
 今回のプランは、一つのオフィスに集まって仕事をする以外に、時間に縛られず、様々な場所で自由に働くワークスタイルが増えてきている中で、好きな時間に、京都市内の好きな場所にある町家を選んで仕事をしてもらおうというもの。
 個人はもちろん、企業や団体にも利用可能。京都市内に多数点在するサテライトオフィスとして、一棟貸切町家を企業様単位で数棟まとめて貸切ることもできる。ホワイトボード等の備品も要望に応じて貸出可能だ。 
 時間や場所に縛られない自由な働き方が増えてきている中で、日常的な仕事(ワーク)と非日常的な休暇(バケーション)の感覚を同時に取り入れた柔軟な働き方の「ワーケーション」という考え方が注目を集めている。

「自分が好きな宿救う」プロジェクト始動
 スキルを持った“旅人”に仕事を依頼できる求人サイト「SAGOJO」を運営するSAGOJO(東京都渋谷区)は、観光地での求人サイト「はたらくどっとこむ」を運営するダイブ(東京都新宿区)と共同で、自分が好きな宿を救うプロジェクト「あと宿#あとで宿泊」を開始する。
 このプロジェクトは、新型コロナウイルスの影響を受け苦境に立つ観光業の支援として、終息後に宿泊に利用できるチケットを販売し、部屋代の約8割を事前に宿へ支払うことで、経営難の状況にある宿泊施設をサポートするもの。
 SAGOJOは、旅人求人サイト「SAGOJO」を通じて、課題を持つ自治体や事業者とスキルを持つ旅人をつなげ、旅人の新しい目線で課題を解決するノウハウを蓄積している。一方、ダイブは、2002年の創業以来リゾート人材サービスを通じて日本国内のホテル・旅館との信頼を築き上げてきた。両社は、観光業界に対して「人手不足の課題」「地域の魅力発掘・発信」などそれぞれが持つ強みで業界の支援を続けてきた。
 しかし、終息が見えない新型コロナウイルスの流行は国民の生活のみならず企業活動へも大きな影響を与え、宿泊業界にも倒産が相次ぐなど大打撃が及んでいる。終息後の需要は予想され、国による支援策も報じられているものの、売上が激減する現状の中、終息まで体力が保てないとの声が多くの宿泊施設からあがっている。 
 「好きな地域の宿泊施設やいつか泊まってみたいと思っていた施設を失いたくない」という想いのもと、終息を待たずに今すぐ観光業を支えたいと考えたプロジェクトが、この「あと宿#あとで宿泊」だ。
 利用者は自分が宿泊したい施設・応援したい宿のチケットを前払いで購入する。購入したチケットは、新型コロナウイルス流行の終息後、宿泊施設の予約可能なタイミングであればいつでも利用可能になる。
   宿泊施設は、購入されたチケットに応じて部屋代の約8割程度を受け取ることができるという仕組み。利用者の宿泊後、残りの宿泊費+応援資金が支払われる。 宿泊施設は、提供する部屋の価格に応じて、4種類のプランの中からチケットを設定。利用者はその中から希望するものを選択して購入することができる。

チコ 中華圏経営者とM&Aマッチング
 チコ(東京都港区)では、ホテル・旅館の経営者向けに、中華圏を中心としたアジアの企業、投資家、ファンド、不動産会社、事業会社等の経営者、経営陣をマッチングするサービスを開始した。
 新型コロナウイルスの感染拡大でブライダル業界同様、ホテルや旅館は経営危機に瀕しており、特に訪日外国人旅行頼みで潤ってきた資本力のない観光地の施設にとって影響は甚大な状況に陥っている。
 いつになれば終息するのか、全く先は見えない中、当面の売上回復が見込めず、打つ手が限られて来たという企業も少なくない。当面の会社を回すための資金調達、あるいは事業を継続するためのスポンサー探し、財務状況によっては事業譲渡、ダウンサイジングやリセットも視野に入れることが賢明な場合もある。
 同社は経営者に寄り添いながら、まずは会社の状況、経営者の思いの理解からスタートする。
 そこから、今までの実績、借入状況、土地や建物の価値、今後の可能性など、様々な視点から情報を整理し、中国語や英語へと翻訳。アジアの富裕層向けサービスからの人脈やネットワークを駆使し、投資家、ファンド、不動産会社、ホテルや旅行会社、クルーズや航空会社など、可能性のあるアジアの個人、企業へマッチングサポートする。


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