不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2020.03.23 15:49

OYO HOTEL 新型コロナ感染拡大受け中小ホテル対象に加盟後一定期間支援金
 OYO Hotels Japan(東京都千代田区)では、全国のホテルや旅館に対して資金援助する「OYO Partner Support Program(オヨ・パートナー・サポート・プログラム)」をスタートさせた。
 これはOYO加盟時にOYO Hotelsが加盟後一定期間、支援金を支払いするもの。支援の可否や金額は、各施設の状況や加盟時期によってそれぞれ決定される。同プログラムにより提供された資金の返金は必要ない。プログラムの終了時期は未定。現在、全国の宿泊施設は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、客室稼働率が大幅に減少するなど大きな悪影響を受けている。こうした状況下、同社は中小ホテルの支援を手厚くすることとなった。
 2020年3月13日以降にOYOへ加盟する日本国内のホテルや旅館に対し、OYO Hotelsが3ヶ月間、前年の売上額の一定割合を支払う。支払額の返金は必要ないが、通常のOYO加盟の条件に則り、ブランドロイヤリティが発生する。支払う割合は各施設やタイミングにより異なる。
 現在、全国の観光関連産業は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、訪日外国人旅行客や日本人旅行客の減少、国内イベントの中止などにより、大変厳しい経営状況に置かれている。宿泊業でも、深刻化した2月末頃から宿泊予約のキャンセルが続出。資金繰りが悪化し、倒産や一時的な休業を余儀なくされる施設も出てきた。それに伴い、同社には宿泊施設からの加盟に関する問い合わせも増加しているという。
 OYO Hotelsは、すでに東南アジアで、新型コロナウイルス感染症の影響に関する類似する支援活動を実施しているが、今回のプログラムは日本発の独自施策として展開していく。
 OYO Hotels & HomesグループCEO兼創業者のリテシュ・アガルワル氏は話す。
 「OYOにとって、日本は非常に大切で、これからも長期的に貢献していきたい市場です。今、苦境に立たされている日本の宿泊産業に対して、グローバル・ホテルグループとしてできることを考えました。このプログラムが少しでも多くの宿泊施設の経営者の方を支援できることを心より願っています」。
 また同社のチーフ・ビジネス・オフィサー(最高業務責任者)である田野崎亮太氏は、こう話す。
 「今現在、コロナウィルスの収束の目途が立っていない未曾有の状況の中で、特に今すぐ支援を必要としている施設経営者の皆様には、ぜひ本プログラムを活用していただきたいと考えています」。
 2013年に設立されたOYO Hotels&Homesは、世界第2位のホテルチェーンで、3万5000を超えるホテルと120万室以上の部屋を管理運営しており、12万5000以上のバケーション・ホームも世界のゲストに提供している。

and factory 伊豆旅館に客室タブレットサービスを導入
 and factory(東京都目黒区)では、ホテル銀水荘(静岡県賀茂郡)が運営する稲取銀水荘(同)にホテル・旅館向け客室内タブレットサービス「tabii」を導入させた。
 「tabii」は月額無料で利用できる宿泊施設向け客室タブレットサービス。利用者は館内案内やホテル周辺の観光やグルメなど各々のニーズに応じた情報を得ることができるほか、エンタメ動画を楽しむことができ、滞在中の満足度を高めるもの。
 施設に関する利用者からよくある質問をQ&Aに集約することや、情報を多言語対応にすることにより、スタッフの業務軽減を図ることができる。「tabii」は、広告運用を行うことで、宿泊施設の月額利用費を無料で提供することを実現し、利用者にもコスト負担をかけることなく両者にとってメリットあるコンテンツと機能を提供できるビジネスモデルだ。
 今回導入する稲取銀水荘は、静岡県伊豆稲取に位置し、その恵まれた温暖な気候と豊富な温泉に加え、高いサービスやその取り組みが高く評価されている日本を代表する温泉旅館。同施設では現在「ニーズの多様化」や、「人手不足」、「働き方改革」など、度重なる運営方法の改善を行っており、その都度、客室内にある案内書の変更を行ってきた。
 紙媒体の変更には多くの人手と時間的なロスがあり、今回導入に至ったもの。利用者へのタイムリーな情報提供・人手や作業時間の削減が出来る事により、利用者へのCS向上と業務効率化の実現を期待している。
 and factoryでは、今後もさらに「tabii」の機能を拡充し進化させながら、導入施設を拡大させていきたいという。

コンフォートホテル 2021年春までに6棟オープン
 「コンフォートホテル」、「ホテルエコノ」、「ベストイン」などのブランドで、全国95箇所、1万3485室のホテル運営を展開しているグリーンズ(三重県四日市市)は昨年、「コンフォートホテル新大阪」など4棟を新規開業させた。今年もすでに、春には沖縄県石垣島に「コンフォートホテル石垣島」を皮切りに、2021年春までに6棟の新規開業を計画している。
 同社が運営するホテルは、アメリカを本拠とするグローバルチェーンの「チョイスホテル事業」と、自社ブランドによる「グリーンズホテル事業」。
 前者は「コンフォートホテル」を中心とした宿泊特化型ホテルで、チョイスホテルズインターナショナルというグローバルホテルチェーンのフランチャイジー。一方、後者は宿泊特化型に加え、宴会場・レストランを兼ね備えたフルサービス型など、独自ブランドで幅広く展開する。
「2つの異なるスタイルのホテルによって、双方の特性を融合し様々な立地やマーケットに応じた運営ができるのが当社の強みです」(村木雄哉社長)。
 チョイスホテルズは、「コンフォートホテル」のほかに、「クオリティ」、「スリープイン」などのブランドも持つ。しかし、立地や建物の規模といったFCとしての制約がある。このため、「チョイス社の規格に合わないものは、当社独自ブランドとして展開しています。立地やマーケットに合わせて様々なブランドのホテルが展開できるのです」(村木社長)。  実際、東京・大阪等大都市圏の駅前好立地には、「コンフォートホテル」、同社が本拠を置く三重・愛知・北陸地方は「ホテルエコノ」と出店の棲み分けを行っている。
 現在、95軒のうち「コンフォートホテル」は63箇所、32箇所が「ホテルエコノ」はじめとする独自ブランドだ。  現在、同社は2018年に社長に就任した村木雄哉氏の下で、2019年から「GREENS JOURNEY 2022」という中期経営計画を推進している。 
 「この計画では、107億円もの投資を見込んでいます。そのうち、ホテルの改装や新業態開発などの戦略投資が約42億円、新店舗開発にかかわる投資が約58億円です」(村木社長)。
 新規出店に関しては、全国の政令都市や中核都市の主要交通機関駅周辺で、最寄り駅徒歩5分圏内が原則、建物は延床面積800~2000坪。客室数は80~300室が目安。
 ホテル運営の形態は、土地・建物所有者から建物を一括賃借し、毎月定額賃借料を支払う「固定賃料方式」、業績に応じて賃借料を支払う「変動賃料方式」、運営委託費を受け取る「運営委託方式」がある。同社はそのいずれも対応できる体制を整えている。
 「コンフォート」が新築物件の賃貸借、運営受託なのに対して、独自ブランドでは既存物件のリブランドも可能だ。

ベッセルホテル開発 初のリゾート施設を沖縄に
 ベッセルホテル開発(広島県福山市)では、同社初めてとなるリゾートホテル「Lequ Okinawa Chatan Spa&Resort(レクー沖縄北谷スパ&リゾート」を2020年3月1日、沖縄県北谷町にオープンさせた。
 同ホテルは、「ベッセルホテル」、「ベッセルイン」、「ベッセルホテルカンパーナ」、「REF(レフ)」に続く、5つ目となる新ブランド。
 北谷町美浜フィッシャリーナ地区に位置し、敷地面積は8166・46㎡、延床面積1万2192・03㎡、鉄筋コンクリート造、地上8階建て。2階から7階までの客室はオーシャンビューダブル18室、スーペリアルーム49室、スタンダードツイン127室はじめ、9タイプ全229室。すべての客室にバルコニーを設置し、全室禁煙で空気清浄機を配置、全館無料Wi―Fiが使用可能。もちろん、ベッセルホテルズ全店で導入している「18歳以下添い寝無料」も利用できる。
 沖縄特有のグスクをイメージした琉球石灰岩が積まれたエントランスに、ロビーは赤レンガで装飾。最上階には、眼前に広がる海と夕日を望むインフィニティプールや、ラウンジを備えたスパを展開。地下1400mから汲み上げた天然温泉の大浴場も完備する。テラス付きの客室では、ハンモックやデイベッドで風を感じながら過ごすことが可能だ。
 同社の瀬尾吉郎社長は話す。「近年、多くのホテルは機能性や利便性が追及されており、お客様のニーズの多様化や、ライフスタイルの変化にも対応できるようになってきています。そのような現状において、『Lequ』では、あえて旅の原点に立ち返り、大切な家族や友人達との楽しい時間を過ごすことで、心身ともにリフレッシュして、笑顔になれるひと時を感じて欲しいとの思いを込めています」(瀬尾吉郎社長)。


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