不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2019.12.16 15:21

沖縄に新ブランド「Lequ」始動 ベッセルホテル開発が初のリゾート
2020年3月1日に9タイプを全229室
 ベッセルホテル開発(広島県福山市)では、同社初めてとなるリゾートホテル「Lequ Okinawa Chatan Spa&Resort(レクー沖縄北谷スパ&リゾート」を2020年3月1日、沖縄県北谷町にオープンさせる。  同ホテルは、「ベッセルホテル」、「ベッセルイン」、「ベッセルホテルカンパーナ」「REF(レフ)」に続く、5つ目となる新ブランド。
 北谷町美浜フィッシャリーナ地区に位置し、敷地面積は8166・46㎡、延床面積1万2192・03㎡、鉄筋コンクリート造、地上8階建て。2階から7階までの客室はオーシャンビューダブル18室、スーペリアルーム49室、スタンダードツイン127室はじめ、9タイプ全229室。すべての客室にバルコニーを設置し、全室禁煙で空気清浄機を配置、全館無料Wi―Fiが使用可能。もちろん、ベッセルホテルズ全店で導入している「18歳以下添い寝無料」も利用できる。  沖縄特有のグスクをイメージした琉球石灰岩が積まれたエントランスに、ロビーは赤レンガで装飾。最上階には、眼前に広がる海と夕日を望むインフィニティプールや、ラウンジを備えたスパを展開。地下1400mから汲み上げた天然温泉の大浴場も完備する。テラス付きの客室では、ハンモックやデイベッドで風を感じながら過ごすことが可能だ。
 朝食ブッフェは、「一日の始まりにわくわくするリゾートキッチン」をテーマに、季節メニューをはじめ、沖縄でしか味わえないご当地グルメ、和食・洋食など多彩な料理を提供する。
 同社の瀬尾吉郎社長は話す。「近年、多くのホテルは機能性や利便性が追及されており、お客様のニーズの多様化や、ライフスタイルの変化にも対応できるようになってきています。そのような現状において、『Lequ』では、あえて旅の原点に立ち返り、大切な家族や友人達との楽しい時間を過ごすことで、心身ともにリフレッシュして、笑顔になれるひと時を感じて欲しいとの思いを込めています」。
12月に「REF」第一号 地域の個性を掘り起こし
 同社は現在、全国で23施設を運営しており、2021年夏に開業が決定しているホテルを含めると計31施設となる予定。この12月21日には、新ブランドである「REF by VESSEL HOTELS(レフ バイ ベッセルホテルズ)」の第一号として、「レフ熊本 by ベッセルホテルズ」(熊本県熊本市)をオープンさせる。
 同ホテルは、敷地面積1361・74㎡、床面積7844・44㎡、うちホテル部分床面積6386・41㎡、建物は鉄骨造地上12階建て、2階から12階がホテルとなる。施主はプラザエステート、運営葉同社で、設計・施工は大和ハウス工業が担当する。
 客室は、シャワーブースシングル117室、スタンダードツイン53室、モデレートツイン47室、スタンダードダブル9室、プレミアムツイン2室、アクセシブルシングル1室の合計229室。
 熊本市の中心部として、もっとも賑わう新市街エリアに開業する。コンセプトは、「THE BATH」。日本庭園を眺める露天風呂付き大浴場は、壺湯や木製風呂など多彩な風呂を用意したほか、露天風呂付き客室「プレミアムツイン」を2部屋設置した。
 新ブランドとなる「REF」とは、Regional(地域)・Experience(経験・体験)・Flexible(自由に、柔軟に)を由来とし、その土地にある自然、芸術、工芸や食文化など、地域の個性を掘り出すことで、宿泊客に旅の本質的な価値を感じてもらえるホテルとなることを目指していきたいという。
企業の遊休活用が増加 既存施設の再生事業も
 同社は近年、ホテル出店に際し、大手企業との協業が増えているという。同社含めたベッセルグループは90年以上の歴史があるが、もともと広島県福山市のいち地方企業のため、全国展開していくためには、パートナー企業との協業が不可欠だった。「ここ数年、地道な営業と実績を高めたことで、今ではゼネコン・不動産会社・鉄道会社・投資ファンドなどとのパイプが固まり、優良な土地の情報が入手できるようになりました。これが出店スピードを速める要因になっています」(瀬尾社長)。
 これまでの施設は新築が殆どだが、既存ホテルの再生にも対応していく。その場合は人口30万人以上の都市で、客室数80室以上が基準。一方、新築ならば、主要駅から徒歩5分圏内で、客室数130室などが条件だ。同社では、既存物件の取得や賃貸借、運営受託など様々な契約形態によって出店を加速させていきたいという。

HMIホールディングス T&Gから運営を継承
 ホテルマネージメントインターナショナル(HMIホテルグループ 東京都中央区)では、岐阜県岐阜市にあるテイクアンドギヴ・ニーズが運営している「ホテルアルモニーテラッセ」を2020年2月10日付で事業承継する。ホテル名を「ホテル長良川の郷」として新たにオープンすることとなった。東海地区10番目のホテルとなる。
 同ホテルは、2万4232・06㎡、延床面積1万1558・87㎡、地上8階建て。客室は和洋室2、和室18、洋室20の合計40室。宿泊可能人数160名。男女別サウナ付展望大浴場のほか、宴会場を併設する。
 岐阜市の長良川沿いに位置し、長良川や金華山の雄大な大自然の景観を満喫でき郊外型宿泊施設。和・洋室合わせて最大160名収容の客室と、サウナ付きの展望大浴場、本格的会席料理が味わえる和風レストラン、結婚式の披露宴にも利用できる雰囲気の異なる4タイプの宴会場を有し、創業以来、地元はもちろん、観光客など多くの利用客がある。
 近年、政府の観光立国および地方創生の推進により、この地域も、国内外を問わず旺盛な宿泊需要が継続していることから、今後、宿泊客室の増設を中心としたリニューアル工事、大浴場への温泉供給等、営業を継続しながら順次実施していく。従業員については、同ホテルの社員を継続雇用する。

アウンコンサルティング ベトナム・リゾート施設を販売開始
 東証2部上場企業のアウンコンサルティング(東京都文京区)はこのほど、2016年の「Melia Ho Tram」に続き、ベトナムのホーチャムにてTanzanite International Vietnam(ベトナム・ホーチミン)が手掛けるプライベートビーチリゾート「The Hamptons Plaza」の販売を、同社グループのAUN Vietnam Co.,Ltd.(ベトナム・ホーチミン市)が行うこととなった。
同施設は敷地面積300㎡、総床面積665㎡、6階建て、20室。販売予定価格は8万USD~。
 アウンコンサルティングは、2015年6月にフィリピン、2017年9月にベトナムに子会社を設立し、オフィス及びコンドミニアムの賃貸・転売・仲介を行ってきた。ベトナムは、2018年経済成長率7・1%、人口約9467万人と、2041年まで人口増加が継続すると予測され、ベトナム市場の可能性と、豊富で安価な労働力人口を背景に今後も日系企業の当地への進出は続くものと考えられている。
 同施設が位置するホ-チャムはダナン、ニャチャン、ブンタウと並ぶビーチリゾート地であり、タンソンニャット国際空港から車で2時間、ホーチミンから車で90分の距離に位置し、近辺に複数のゴルフ場やカジノがある場所。また、2020年には高速道路が延伸、地下鉄が開通予定となっており、2025年には車で約1時間の距離に新国際空港が開港予定と、地理的優位性の高いホテルになっている。  同社は、東京・沖縄・台湾・香港・フィリピン・タイ・ベトナム・シンガポール・韓国のアジア9拠点で、SEO、リスティング広告、ソーシャルメディア、リサーチなどのグローバルマーケティング事業及びアセット事業を展開している。

アパ 西日本最大級の客室数を計画
 アパホテルネットワークとして、建築・設計中、海外、FC、パートナーホテルを含む全国最大級の570ホテル9万3600室を展開するアパグループ(東京都港区)は西日本最大級の客室数となるタワーホテル開発用地を取得した。取得会社はアパホームとなる。
 この案件は、JR関西本線「難波」駅、伊丹空港・関西国際空港から乗り入れのある「湊町バスターミナル」を併設するOCATより徒歩1分に位置、2031年春開業予定の「新大阪駅―関西国際空港駅」を結ぶ、なにわ筋線「(仮称)新難波」駅が徒歩1分の位置に計画されており、更なる利便性向上が見込まれる。また大阪を代表する歓楽街の通称「ミナミ」や「道頓堀」「なんばグランド花月」「なんばパークス」も徒歩圏内であり、ビジネスやレジャーに適した至便な立地となる。  ここでは、アーバンリゾート大型タワーホテルを計画しており、ホテル名は「(仮称)アパホテル&リゾート〈大阪難波駅タワー〉」とし、客室数が2064室の西日本最大級客室数のホテルとして、2023年秋開業を目指す。 
 スイートルーム・デラックスツインルーム・トリプルルーム・4名利用が可能なコネクトルーム・バリアフリールーム等、バリエーション豊かな客室タイプや、共用部にはプール・フィットネス・大浴場等の充実した施設の完備を計画している。

伊東園ホテルズが西伊豆施設を
 温泉旅館・リゾートホテルを運営する伊東園ホテルズ(東京都豊島区)では静岡県西伊豆にある「西伊豆クリスタルビューホテル」を2020年1月4日にリニューアルオープンさせる。
 同施設は部屋数80室。和室にツインルーム、2部屋繋がった特別なコネクティングルームなど、用途に合わせた様々な部屋を用意する。
 同社は現在、新館のオープンや既存ホテルのリニューアル改装工事を順次進めている。
 伊東園ホテルズは「温泉という日本の文化をもっと多くの方に知ってほしい、そして何度も足を運んでほしい。」という思いから、リーズナブルな料金で東日本を中心に、リゾートホテルを49館運営している。基本となる「1泊2食付バイキングプラン」では、和洋中の豊富なメニューに加え、生ビールを含むアルコール飲料も飲み放題で、すべて宿泊費に含まれているのが特徴。カラオケ、卓球、麻雀などの充実の無料施設も用意している。

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