不動産トピックス

クローズアップ コールセンター編

2019.11.05 14:58

 顧客対応を行うためのコールセンターが不動産業界でも導入が始まっている。賃貸仲介や管理会社などでの導入が多いが、実はシェアリングエコノミーを軸とする企業でも取り組みがある。顧客満足度向上はもちろんのこと、業務効率化やイノベーションにもつながりそうだ。

コラボス コールセンター向けクラウドシステム展開 効率化・サービス向上を実現
 東証マザーズ上場のコラボス(東京都墨田区)が手掛けるコールセンター向けのクラウドサービス。各業界からの支持も強く、今年3月末現在で700拠点にサービスを導入。3年以上継続して利用している企業は7割近くにのぼる。コールセンターを自社で持つ企業だけでなく、コールセンターのアウトソーシングサービスを手掛ける企業の利用も広がっている。
 会社設立は2001年。もともと商社の情報部門が分社する形で独立した。主軸サービスのひとつである「@nyplace」(エニプレイス)は翌年の2002年から展開を始めている。
 コールセンターが抱える課題は川上から川下まで幅広い。インフラ設備を抱えているなかで、効率化や柔軟性のあるシステムの導入、売上貢献、顧客満足度の向上などが挙げられる。代表取締役社長の茂木貴雄氏は「自社でシステムを構築するには開発や運用、維持・メンテナンスなどトータルで膨大なコストがかかる」と指摘する。クラウド型のサービスを提供することで、企業側にとってはコストが安く、かつ柔軟な運用につながっている。
 導入までの流れはどうか。各クライアントに同社の営業スタッフが担当者としてつき、ニーズを聞き取る。その上で導入するサービスの提案をしていく。
 主要サービスは4つで、その他にオプションサービスを取り揃える。「@nyplace」以外では、電話機などの専用機を使わずに手軽にパソコンで利用できるオリジナルのソフトフォン型クラウドPBX(電話交換機)サービス「COLABOS PHONE」、顧客情報管理クラウドサービス「COLLABOS CRM」、テレセールス等の電話の発信業務の効率化に最適な顧客情報管理クラウドサービス「COLLABOS CRM Outbound Edition」、オペレーターの教育や聞きもらしを防ぐ通話録音サービス「Packet Folder」、また今年6月にはAI技術を活用したリアルタイム音声認識システムの「Amivoice Communication Suite provided by コラボス」も発表している。これ以外にも子会社のシーズファクトリー(東京都千代田区)から顧客へのアプローチを行う際のAIデータ解析サービス「GOLDEN LIST」なども展開する。これらのサービスはコールセンター業務における、聞く・応える・蓄積する・活用する、の4つをカバーしている。実はこのようなワンストップでサービスを提供できる会社は業界内でも少数。それが大きな強みとなっている。
 不動産業界でも活用は広がりそうだ。特に管理業務においては、コールセンターを導入しているケースも多い。同社でも不動産業界の導入例として株式会社エイブル(東京都港区)がある。    「エイブル様はコールセンターを徐々に拡張していくなかで、データの有効活用や電話対応の向上に課題を感じられていました。『@nyplace』や『COLLABOS CRM』など4つのサービスを導入して頂くことで、改善につながったと聞いています」(茂木氏)
 またシェアリングエコノミー関係企業からの問い合わせも増えているという。ネット完結しているイメージが強いが、予約対応などで電話対応するケースもあるようだ。意外な需要に茂木氏も「今後開拓の余地がある」と期待を表す。
 今後の展開について茂木氏に聞くと「AIを活用した『Amivoice』は当社にとっても新しい挑戦でしたが、今後もより各社のコールセンター業務における効率化を果たしていくサービスをつくっていきたい」と話す。たとえば「チャットボット」の音声版としてのボイスボットの開発なども「今後挑戦していくことになるでしょう」と話す。
 顧客満足度向上のためには欠かせないコールセンター。そこで得られた声を分析し蓄積していくソフトウェアは、「サービス業」である不動産業界にとっても必要不可欠なものではないだろうか。

AAAコンサルはハイブリッド型受電サービス本格化
 AAAコンサルティング(東京都中央区)が運営する「AAAコールセンター」では6月19日より不動産賃貸や不動産売買に関する仲介会社等からの電話問い合わせを自動応答で対応している企業に対し、ハイブリッド型受電サービスの提供を本格展開している。
 ハイブリッド型充電とは自動応答と有人対応による受電代行を組み合わせた受電方式のこと。自動応答を導入しても、自動応答のみでは解決できない問い合わせが一定の割合で発生する。こうした問い合わせは担当者に転送されるが、転送電話への対応をアウトソースすることにより、受電対応を全面的に外注化することがトレンドとなっている。
 同社では昨年来、ハイブリッド型充電のサービス提供を試験的に行っていたが、最適な受電体制の構築を完了したことから本格導入することとなった。


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