不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2019.07.08 17:50

大和ハウスGがホステルを大阪に 「ザ・ステイ・オオサカ心斎橋」オープン
 大和ハウスグループの大和ライフネクスト(東京都港区)は、大型ホステル「THE STAY OSAKA(ザ・ステイ・オオサカ)心斎橋」(大阪府大阪市)を6月17日にオープンさせた。「THE STAY SAPPORO」はじめ、ホステル運営実績のあるフィルドが運営する。
 同施設は大阪市営地下鉄堺筋線「長堀橋」駅徒歩2分に位置、敷地面積664・13㎡、延床面積3403・20㎡。鉄筋コンクリート造地上7階建て。総客室数45室、客室タイプ12タイプ、総収容人数265名。
 1階には保護猫カフェ「ネコリパブリック大阪『ねこ浴場』」で、猫とふれあう時間を楽しむカフェであるとともに、保護猫の新しい飼い主を探す出会いの場として期待している。同ホステルに人が集い、つながることで、保護活動の周知や猫の里親探しを期待し、同ホステルに宿泊するゲストへのカフェ利用特典や、イベント企画の共同実施なども検討する。
 2階にはレセプション・バーカウンター・コモンリビング・コモンキッチン等を併設する。素材にレトロさと木材の温かみを残しつつ、随所にスチールなど金属でアクセントを加えたフリースペースを設けた。国内外から訪れる様々なゲストが自由に交流できる場とするとともに、ホステルスタッフが各種イベントも開催する。また、大阪経済大学の学生とコラボレーションし、ローカルフードが楽しめる飲食店や、大阪の住まいと暮らしの歴史を知る古民家のある場所など、学生ならではの視点・感性を活かした地域の見どころやおすすめのスポットをマッピングし公開。行政との連携で地域の特産品のアピールの場としても活用する予定だ。 
 3階~7階部分が客室になる。全室カードキーによるセキュリティーとし、大きな荷物やノートパソコンなどが置ける広めのドミトリールームや和室生活が体験できる5名個室など、12タイプの客室を用意した。 
 大阪は2025年の国際博覧会開催が決まり、宿泊場所の需要も一層高まることが予想されている。そのような中、同社は、観光スポットへの移動においても利便性の高い心斎橋エリアの特性を活かし、築36年で老朽化が進み新たなテナント誘致が困難となったビルを、多様な宿泊ニーズに応えられる大型ホステルへとコンバージョンした。  同社は建物管理を中心とした事業を展開する中で、住民や、ビル・施設等の利用者のつながり・コミュニティの活性化を支援することで、生活環境ならびに資産価値向上に寄与することを目指してきた。 
 2018年3月には、企業が手放す社宅を買い取り、大幅なリノベーションを行い、世代間・地域交流に重点をおいた新コンセプトの賃貸住宅「L―commu+PLUS(エルコミュプラス)相模大野」の運営を開始するなど、コミュニティ形成促進をテーマとした建物管理・運営事業を強化している。

「WBFなんば」は”和”をイメージ
 国内に34以上のホテルを展開するWBFホテル&リゾーツ(大阪府大阪市)は7月1日、国立文楽劇場すぐに位置する難波エリアに「ホテルWBFなんばBUNRAKU」をグランドオープンした。
 同ホテルは、大阪メトロ堺筋線「日本橋」駅7番出口より徒歩4分に位置、客室数はダブルルーム27室、ツインルーム53室の合計80室。
 全客室に国立文楽劇場のイメージを内装に取り入れ、日本の伝統を堪能できる空間を演出。「天下の台所」である大阪の街にふさわしい新鮮な「和」のメニューを朝食として用意する。日本橋・なんばエリアも徒歩圏内で、大阪観光・ビジネス需要を期待している。
 同社は、2004年より沖縄、2009年より北海道で運営を開始した「ホテルラッソグループ」を前身とし、2016年より「ホテルWBF」へ順次リブランドのうえ全国展開しているホテルチェーン。ロゴは著名なグラフィックデザイナー・長友啓典氏がデザインしたもので、王冠マークは、その地域で1番のホテルでありたい、という願いが込められている。
 2019年1月現在、主力の「ホテルWBF」ブランドのほかに、天然温泉付リゾートホテル「琉球温泉瀬長島ホテル」(沖縄)、関西発のグランキャンピング施設「パームガーデン舞洲by WBF」(大阪)、スタイリッシュカプセルホテルの「シェルネルなんば by WBF」(大阪)等、全国に34軒展開している。2020年には東京、大阪、京都、福岡、沖縄に合計17軒のホテルが開業する計画で、2019年末には全国40施設規模のチェーンになる計画だ。

「変なホテル」に”ロボホンルーム”
 H.I.S.ホテルホールディングス(東京都新宿区)は、「変なホテル大阪 西心斎橋」(大阪市中央区)で世界初となるホテル内での「RoBoHoN(ロボホン)ルーム」サービスを開始した。
 同ホテルの3階をロボホンルームフロアとし、フロア内全15室に、シャープ社が開発するモバイル型コミュニケーションロボット「ロボホン」の着座タイプ「RoBoHoN lite」を配置。客室に設置されたロボホンが、宿泊者の専属コンシェルジュとなり、ホテル館内情報の案内や、観光情報、天気、ニュースなどを案内するとともに、歌やダンスはもちろん、クイズや物語を読むなど、コミュニケーションも強化され、客室内での新しい体験を提供していく。
 ロボホンが宿泊客にむけて、客室案内はじめ、宿泊客が翌日のチェックアウト時間やWi―Fiのパスワードなど、ホテルに関する質問をすると、ロボホンが回答する。他にも、さまざまな名作文学を朗読する「読み聞かせ」や、楽曲や鼻歌を聞かせるとその曲のアーティスト名やタイトルを教えてくれる「この曲何?」のほか、すぐに遊ぶことができるミニゲームなど、様々なアプリケーションも用意する。 
 同社では今後、バージョンアップにより、定期的におすすめの情報を話しかけてくるようになるほか、モーニングコールやタクシーの配車機能、客室内の空調、照明、TVの操作やフロントへの連絡や、利用客に応じて言語や情報が変わっていくなど、シャープ社と連携し、さらに利便性を高める進化した客室でのロボットサービスを提供していく予定だ。

プリンスホテル 海外ラグジュアリーブランド始動
 プリンスホテル(東京都豊島区)は、海外で展開する新ラグジュアリーブランド「The Prince Akatoki」を冠したホテルの1号店を、「The Prince Akatoki London」として9月16日に開業させる。  同ホテルは、地下鉄 セントラルライン・マーブルアーチ駅より徒歩約5分、地下1階、地上5階、客室数82室。レストラン、ラウンジ・バー、ミーティングルーム、ジム等を併設する。
 同ホテルはイギリス・ロンドンのラグジュアリーホテル「The Arch London」の事業を、同社子会社であるStayWell Holdings Pty Ltd(オーストラリア・シドニー)を通じて、2018年11月に取得し、「The Arch London」として運営しながら「The Prince Akatoki」ブランドのホテルとして、リブランドの準備を進めてきた。 
 ホテルは、イギリス・ロンドンの高級ブティックやレストランが立ち並ぶメアリルボーン地区にあり、ロンドン中心部にあるハイドパークや、ショッピングの中心であるオックスフォード・ストリートへのアクセスも良いエリアに位置する。82の客室、レストラン、ラウンジ・バー、ミーティングルーム、ジム等を備える。
 「The Prince Akatoki」は、日本的な細やかさを持つラグジュアリーなサービスの提供を目指すグローバルブランド。プリンスホテルのフラッグシップブランド「The Prince」を冠したブランド名であり、世界でプリンスホテルブランドの知名度の向上を図っていく。ロンドンでの開業に続き、中国・広州でも開業する計画だ。今後世界の主要都市で「The Prince Akatoki」を展開していく。

パークハイアット京都がオープン
 創業142年目を迎える料亭「山荘 京大和]、「パークハイアット」ブランドと日本文化の粋を極めた京都の魅力を融合するホテル「パーク ハイアット 京都」が、京都・東山にオープン。同ホテルは、国内のパーク ハイアットの開業としては「パーク ハイアット 東京」に次ぐ2番目25年ぶりとなる。
 「山荘 京大和」ならびに「パーク ハイアット京都」は、京都・東山三十六峰を背に高台寺のねねの道を下り、世界遺産・清水寺へ至る二寧坂に面したロケーションにあり、敷地からは京都市街と八坂の塔を同時に眺望することができる。ホテルは周囲の街並みや景観に合わせた低層建築で設計されており、山荘 京大和は地元京都に深く根差した建築や職人技を取り入れながら、もともとあった歴史的建築物や日本庭園などはそのまま保存・復元している。 
 京都の料亭文化を継承する「山荘 京大和」ならびに、ハイアットの中でも最上級なブランドとしてパーソナルなおもてなしを追求するラグジュアリーホテル「パーク ハイアット京都」が互いに共鳴・共存することで、京都の新たなおもてなしのスタイルを醸成し、京都のタイムレスな空間や体験を提供していきたいという。

チェックイン機マレーシアホテルに
 USEN―NEXT GROUPのアルメックス(東京都品川区)のマレーシア法人ALMEX System Technology Asia(ASTA)は、マレーシアのペナン州にあるIXORAホテルに自動チェックイン機「APS―3300A―HI」を納入した。
 同機は、チェックイン業務に関わる受付処理やルームカード発行だけでなく、チェックアウト業務やクレジットカードによる宿泊費精算の機能も有する。ホテルユーザーは受付カウンターで待つことなく、チェックイン・チェックアウトをスムーズかつストレスなく行うことが可能だ。 
 また、予約済みの宿泊客に限らず、事前予約のないウォークイン客にも対応し、その場で自由に滞在条件や部屋を選び、ホテルを利用してもらうことができる。
 東南アジア特有の対応として、チェックイン時のパスポートスキャンだけでなく、マレーシアのIDカード読取りもできることや、東南アジアで一般的なデポジット決済にも対応したクレジット端末とシステムを搭載する。チェックアウト時の追加精算まで含めたクレジット決済を、受付カウンターに寄らずに完結できる仕組みも搭載しており、マレーシアのホテル運用に合った画面フローおよび機能を実現した。

PAGE TOPへ