不動産トピックス

第20回不動産ソリューションフェア見どころ紹介「商業施設へのサービス付レンタルオフィスの可能性」

2018.10.15 13:12

講師:SYNTH 代表取締役社長 田井秀清氏
10月17日 15時20分~16時10分 D会場

 11月20日、三重県四日市市の「近鉄四日市」駅前に所在する大型百貨店「近鉄百貨店四日市店がリニューアルオープンを迎える。大幅なリニューアルは同店舗では11年ぶりのことで、1階から7階までをリニューアル。地域密着型・ターミナル複合商業施設として、従来の百貨店ゾーンを見直し、新たに再構築したうえで集客力のある大型専門店の導入や、イベント・ワークショップなどのコミュニティ機能の強化を図るとしている。
 「近鉄百貨店四日市店」周辺の商圏人口は約60万人で、半径10km以内の人口は約18万人にのぼる。駅前という恵まれたロケーションということもあり、長く地域に親しまれている店舗であるが、近年は競合となる大型商業施設の誕生やインターネットショッピングによる消費者側の商習慣の変化など、店舗を取り巻く状況は大きく変わろうとしていた。そこで同店舗では百貨店ゾーンを1万9000㎡に圧縮して品揃えの見直しを実施。その上で専門店やサービスゾーンを1万4000㎡に拡大して、従来の顧客層だけではなく新たな集客を目指すというのが今回のリニューアルの目的となっている。
 「無印良品」や「成城石井」、「ABCクッキングスタジオ」といった日常生活に密着した専門店が顔をそろえる中で、一際異彩を放つ存在となるのがレンタルオフィス「SYNTH」である。「SYNTH」は高品質なサービスを提供するレンタルオフィスブランドで、大阪でも有数のオフィスエリア・堂島に1号店を開業している。運営会社であるSYNTH(大阪市北区)の田井秀清社長は、今回の「不動産ソリューションフェア」においてレンタルオフィスの新たな可能性としての「商業施設とのコラボレーション」をテーマとしたセミナーを開催する予定である。
 「近鉄百貨店四日市店」内にオープンする「SYNTH」は、床面積が約250坪。1名用から3名用までの個室を合計22室設け、そのほかには会議室やラウンジスペースが設けられる。なお同施設はフランチャイズ事業として運営は近鉄百貨店が行うことになる。田井氏は「これまでレンタルオフィスといえばオフィスビルの中に設けるのが一般的で、それ以外では空港や駅施設といった空き時間を活用して利用できるロケーションに設けられる例がありました。しかし商業施設の中にオープンするレンタルオフィスは例がないのではないでしょうか。百貨店といえば、その街の顔であり、地域に暮らす住民の方々にとってのコミュニティを生み出す場です。そこにレンタルオフィスというビジネスを生み出す場の設置は親和性が高いものと考えており、今回の四日市での事例をモデルケースとして今後ほかの商業施設でもレンタルオフィス設置の可能性について模索していきたいと思います」と話す。百貨店に代表される大型商業施設は、単に商品を売る場から、訪れる様々な人のニーズに応えるハイブリッド型の施設へと進化することが求められている。商業にビジネスの要素を吹き込むSYNTHの取り組みには今後も目が離せない。

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