不動産トピックス

クローズアップ エントランスマット編

2018.09.14 11:49

 ビルへ入るときは、靴を履いたまま、いわゆる「土足」で正面入り口から入るものだが、屋外を歩いてきた靴底に付いている塵や埃などの汚れは、そのまま歩を進めればビルの内部へ靴と一緒に運ばれてしまう。ビルの床をどんなに清掃しても、訪問者が屋外から汚れを持ち込んでこられては台無しだ。そこで活躍するのが汚れ落とし機能が優れたエントランスマットだ。ビル入口の床に設置すれば、訪問者は例外なくマット上を通ることになるため、靴底の汚れは落とされ、清潔なビル床を保つことができる。「汚れ落とし」機能に優れたマットをご紹介。

高機能エントランスマットでビル床を清潔に 
塵、ホコリ、泥・・・入口のマットを歩いて落とす
ドイツで製造 カスタムメイド
 ビベル(東京都新宿区)が輸入・販売しているのはドイツ・エムコ社製造の高性能の靴ふきマット。屋外を歩いて靴底に付着する汚れは、雨や雪の日であれば水分や泥、晴れの日でも塵や埃など、様々な異物だ。
 エムコ社のマットには「繊維タイプ」、「ゴムタイプ」、「ブラシタイプ」など豊富なバリエーションがあり、それらを環境や用途に合わせカスタムメイドで組み合わせて設置できる。リブ幅2センチほどのアルミフレームに「繊維モール」や「ゴムモール」をはめ込み、その細長いフレームを何本もすだれのようにワイヤーで繋げて、それぞれのビルの入口のサイズに合わせた大きさにカットし、1枚のマットができあがる。フレームを繋ぐワイヤーの長さを調節することにより、ミリ単位で大きさが調節できる。
 また、円形や扇型、台形など様々な形にカットも可能。繊維リブは接着固定ではなく、フレームにはめ込む形式のため後のメンテナンスもしやすい点が特長だ。 顧客から注文がある都度、エムコ社に1点ずつオーダーし、ドイツで製作され日本へ送られ、納期は3~4週間になる。
 営業を担当する畔柳寛之氏は、「室内使用では繊維タイプがスタンダードですね。フレームの隙間に靴底の塵や埃が落ちるので表面は常にクリーンな状況を保つことができます。例えば繊維リブとアルミエッジの組み合わせは繊維部分で塵や埃を落とし、アルミエッジが靴底に挟まった小石などを掻き落とす機能が高いので、スニーカーなどを履いている方が多い大学キャンパスなどに向いています。オフィスビル向の販売が約半分ですが、あらゆる建物に対応できます。2020年の東京オリンピックに向け需要が高まっており、特に商業施設やホテルなどからも問い合わせが多くなっております」と語る。
 マットの大きさはビルの入口のサイズにもよるが、奥行きは2メートル程度が望ましい。数歩分だが、その数歩でほとんどの汚れは落ちる。また、車椅子の車輪の1周分であり車椅子の訪問者にも対応できる。
奥行2メートル要 車椅子の車輪にも
 同社代表の田中竜太氏は、「ビルオーナー様にはぜひ、奥行きの重要性をご理解いただきたいと思います。ビルの入口で汚れを落とすことができれば、ビル全体の清潔度は保たれ、メンテナンスの簡略化にもつながります。また、当社ではバリアフリー対応のエントランスマットも取り扱っております。バリアフリー仕様は地方自治体ごとに条例で定められておりますが、エムコ社のマットであればマットのフレームの高低を工夫し凹凸をつけたり、点字ブロック(点字鋲)を後付けする方法などでほぼ対応できます。このような工夫は、健常者には分かりにくいかもしれませんが、目の不自由な方にはすぐに伝わります。必要な方に必要な機能を利用して頂ければと思います」 
 あらゆる訪問者を入口で迎える「エントランスマット」、その文字通り地に足の付いた高機能はぜひ一度お試しを。

クリーンテックス エレベーター用マット
 クリーンテックス・ジャパン(神戸市西区)が販売するのは、エレベーターに適したマット。エレベーターという空間に敷くには、床面にしっかりと密着するマットが適しているが、同社のマットは裏面に専用の特殊ゴム(NBR=アクリロニトリルブタジエンラバー)を採用しており、柔軟性に優れているため平らな床面で強力に床面をグリップする。マットがずれたり、めくれたりしにくいのでエレベーター内にピッタリだ。製品は自社の日本工場で生産、出荷している。NBRは塩素などの有害物質を含まないので、燃やした場合に有害物質が発生しない。ゴム特有の臭いも少なく、屋内でも安心して使用できる。

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