不動産トピックス

クローズアップ 暑さ対策編

2018.05.28 17:19

 まだ梅雨入り前にもかかわらず、全国的に蒸し暑い日が続いている。夏本番はどこまで気温が上昇するのか。空調設備をフル稼働させる前に、茹だるような暑さを快適に過ごせる製品やイベントを紹介したい。

水だけで簡単に貼れるガラス用遮熱断熱シート ゼロコン 取締役社長 小林俊之氏
 窓ガラスの遮熱対策や屋上緑化などのサービスを提供するゼロコン(兵庫県尼崎市)は今年、ガラス用遮熱断熱製品「ZEROCOATシート」の販売を開始した。同製品は「軟質塩ビシート」に機能材を練り込んであり、水だけで窓ガラスなどに吸着する。位置がズレても貼り直しが可能で、繰り返し使用することもできる。また接着剤を使用していないため、剥がした時にガラス面に跡が残る心配もない。
 気になる効果だが、夏は涼しく冬は温かくする対照的な効果を発揮する。厳しい日差しの夏場は紫外線を約97%カット。人が暑さを感じる近赤外線波長域を約90%遮断するため、窓ガラス室内側温度を5℃から10℃抑制する効果が期待できる。そのため冷房の設定温度を改善することで、約25%もの省エネにつなげることが可能なのだ。
 また冬は室内の暖房熱を逃げにくくする保温効果が期待できる。ガラスの表面温度が上がると結露の発生が軽減され、窓カウンターの腐食を防ぐ効果も望める。同社の取締役社長・小林俊之氏は「当製品は可視光線透過率77%以上の高い透過率を誇ります。窓からの自然光の明るさをそのままに、夏も冬も利用者に快適な室内空間をご提供していきたいです」と語った。

高性能なアルミ棚板を採用した壁面緑化で高いデザイン性を実現
東鉄工業 環境本部 執行役員・本部長 加藤裕明氏
 ヒートアイランド対策の一つとして、植物の蒸散効果を利用する壁面緑化は放熱抑制効果が大きいことが実証されている。
 鉄道関連施設の工事に長年の実績を持つ中堅ゼネコンの東鉄工業(東京都新宿区)は、高いデザイン性を誇る独自の壁面緑化システムを開発した。同社の壁面緑化の特徴は背板や棚板がアルミ製で、植栽に必要な土は培養土を使用。さらに表面を不織布で覆う植栽バッグを採用したことで、植物が枯れた時にバッグごと取り替えが可能となり、周囲に培養土が散乱する心配もなくなった。
 また同緑化システムでは背面を自由にレイアウトすることで、多彩なデザインが生み出せるのも魅力である。放熱抑制効果はもちろん、色とりどりの植物は癒しの創出にもつながる。同社の環境本部執行役員・本部長の加藤裕明氏は「年々、壁面緑化の需要は増えておりホテルをはじめ、オフィスビルやマンションにも導入させていただいております。今後も当社では、環境に根付いた取り組みに注力していきたいと思います」と語る。同社の壁面緑化システムは1㎡あたり16万~17万円から。植物のデザインなど全て費用に含まれているが、約3カ月に1度のメンテナンスが必要となる。

東京ミッドタウンで夏の涼を体感できる「光と霧のデジタルアート庭園」が出現
 東京ミッドタウン(東京都港区)は、7月13日から8月26日までの期間に夏イベント「MIDTOWN LOVES SUMMER 2018」を開催することを発表した。
 同イベントでは「日本の夏の涼」をテーマに花火や足水、風鈴といった日本の夏の風物詩を都心ならではのスタイルで体感できる。芝生広場には同イベントの目玉企画「光と霧のデジタルアート庭園」が登場。一般観覧者は縁側に腰を掛けて、霧で包まれた庭園を鑑賞することができる。また庭園に点在する岩などに花火を模した光が放たれる演出もあり、夏の涼を感じると共に幻想的な夜を堪能できそうだ。

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