不動産トピックス

今週の一冊

2018.04.23 15:25

相続不動産は「負」?落とし穴に落ちないために読む本

「負動産」時代の危ない実家相続 知らないと損する38のポイント
著者:藤戸康雄
発行日:2017年11月30日
発行所:時事通信社
価格:1400円(税別)

 我々は今後、不動産の「負」の動産の一面を見ることになるらしい。相続・不動産コンサルタントである著者はまずプロローグ「不動産暴落時代の幕開け」で暴落予想の裏付けを示す。続く第1章では「『不動産マーケット』の落とし穴」、続く第2章以降も「『家族』の落とし穴」、「『実家』の落とし穴」、「『情報格差』の落とし穴」と、悲観的な見出しが続く。 
アパートの借り手はいなくなり空室、空家が増え、不動産を相続しても簡単には売れない貸せない、オリンピック特需の建設費高騰は終わる等、目次を読んだだけで大損しそうな気持ちになるが、本書は「ではどうすべきか」も解説している。第4章「『情報格差』の落とし穴」には思わず膝を打つ。
 確かに情報格差が一番厄介だ。「家族信託」、「生産緑地法改正」、「民泊新法」、「DIY賃貸」、「特定空き家」、「老老相続」など本書で解説されている比較的目新しい時事用語で知識を増やしておきたい。本来大切に思うはずの相続財産なのに「相続貧乏」にだけはなりたくないものだ。

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