不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2018.01.29 12:33

アパホテルが大阪・千葉に物件用地取得
新築で平成31年秋開業/新たにFC店も

千葉は15階259室 吹田は13階119室
 アパホテル(東京都港区)は、新たに千葉県と大阪府吹田市2つのホテル用地を取得した。いずれも取得会社はアパホーム。
   千葉県はターミナル駅である「千葉」駅前。同案件は、JR総武線「千葉」駅より徒歩3分。「千葉」駅は千葉県内の各方面や都内へのアクセスが至便な千葉県でも有数の交通の要所であり、ビジネスやレジャーの拠点に最適な立地となる。今年度全面開業予定のJR千葉駅駅舎・駅ビルの建替えや周辺エリアの再開発による利便性向上や発展が見込まれることなどから、今回の取得に至った。 
 敷地面積は1307・81㎡、15階建て259室の「アパホテル<千葉駅前>」として平成31年秋の開業を目指す。 
 千葉県内では、全2007室の「アパホテル&リゾート<東京ベイ幕張>」はじめ、全167室の「アパホテル<千葉八千代緑が丘>」などが運営中で、今回の計画を含め千葉県内のアパホテルは5棟・3052室となる。
 一方、大阪・吹田市の案件は、大阪市営地下鉄御堂筋線「江坂」駅より徒歩1分に位置。JR「新大阪」駅まで2駅5分、梅田・心斎橋・なんば・天王寺まで乗り換えなしでアクセスできるビジネスやレジャーに適した至便な立地となる。
   敷地面積331・31㎡で、延床面積約2100㎡、13階建て119室の「アパホテル<御堂筋江坂駅前>」として平成31年秋開業を目指す。 
 大阪エリアでは、咋年4月に全380室の「アパホテル<なんば駅東>」、10月には全160室の「アパホテル<御堂筋本町駅東>」の2棟が開業。今年4月には全109室の「アパホテル<新大阪駅南>」、5月に全240室の「アパホテル<東梅田 南森町駅前>」、12月に全193室の「アパホテル<堺筋北浜駅前>」の開業を予定している。今後も「アパホテル<TKP西梅田>」(全161室・平成31年5月開業予定・FC)や、「アパホテル&リゾート<御堂筋本町駅タワー>」(全917室・平成31年夏開業予定)の大型タワーホテル等も計画している。

アサノビルが2棟目 伊勢原施設を改修で
 同社はまた、アサノビル(香川県高松市)とフランチャイズ契約を締結、神奈川県伊勢原市にある「伊勢原グリーンパレスホテル」を「アパホテル<小田急伊勢原駅前>」(仮称)と改称して3月6日に開業することに合意した。 ホテルは小田急電鉄小田原線「伊勢原」駅から徒歩2分。敷地面積851・18㎡、延床面積3097・81㎡。鉄筋コンクリート造10階建て、客室は全102室。 
 アサノビルは、2012年7月にアパホテルズ&リゾーツフランチャイズに加盟し、「アパホテル<高松瓦町>」(香川県高松市・全室)を開業させ、今回2号店目の開業となる。  開業を迎えるにあたり、顧客満足度向上を図る為、アパホテルがコンセプトとする新都市型ホテルの仕様へリニューアルを実施、大型テレビやアパオリジナルベッドのクラウドフィットを導入する。
   アパホテルは現在、建築・設計中、海外、FC、パートナーホテルを含む438ホテル7万3478室を展開しており、年間宿泊数は1437万名にも上る。同社発行のポイントカードであるアパカード会員の累積会員数は1400万名を突破している。 
 また、アパグループは2010年4月にスタートした「SUMMIT 5(頂上戦略)」を推進。東京23区内の直営ホテル数のみで67棟・1万7033室を達成し、首都圏を中心に全国でタワーホテル6棟・6227室を含む40棟・1万5136室を現在、建築・設計中だ。同社では今後も2020年3月までにパートナーホテルを含むアパホテルネットワークとして10万室を目指している。

TKPが「湘南国際村」施設を運営へ
 ティーケーピー(TKP・東京都新宿区)ではこのほど、湘南国際村(神奈川県三浦郡)の研修・宿泊施設「IPC生産性国際交流センター」を取得し、4月からTKPホテル&リゾート「レクトーレ葉山 湘南国際村」(仮称)として運営する。 
 同施設はJR横須賀線「逗子」駅バス25分徒歩3分に位置。敷地面積4万15㎡、鉄骨鉄筋コンクリート造、地上5階、1996年1月築。「湘南国際村」内に公益財団法人日本生産性本部が建築し、帝国ホテルグループへ運営を委託していたが、今回TKPが取得し、企業・団体のセミナーホテルにリニューアルする。 
 約1万2000坪の敷地に、研修室22室の研修棟と160室の客室棟を構え、施設にはカフェテリア・防音対策を施したラウンジ・パーティールーム・インターネットブース等を配置している。 
 同社はこれまで熱海、箱根強羅、軽井沢、湯河原に5拠点の「レクトーレ」シリーズを展開しており、今回の葉山を加え、6拠点目となる。同施設の売上は初年度売上約4・5億円、営業利益約7000万円、次年度の売上約5億円、営業利益約1億円を見込む。 
 TKPはまた、2018年2月期第3四半期決算を発表した。2018年2月期第3四半期累計における各利益額はいずれも過去最高益を更新し、また第3四半期における各利益額の比較は営業利益162・4%、経常利益167・5%を達成した。 
 当第3四半期の主なトピックとしては、ソフト面でメジャースを子会社化し、高付加価値なイベントプロデュース事業にも参入したことに加え、大塚家具と業務・資本提携を締結。大塚家具が所有、賃貸する物件をTKPがイベントホールや会議室として運用するなどの協業を進め、オフィスビルやホテル以外の商業施設を会議室・宴会場・イベントホールとして空間再生し、多目的な利用用途を取り込めるよう新たな取組みを始めている。

「リソル」2カ所リブランド
 ホテルリソル」シリーズを全国10カ所に展開しているリソルグループ(東京都新宿区)のリソルホテルは、2カ所のホテルをリブランドする。 
 「ホテルリソル博多」 は4月1日より、「ホテルリソルトリニティ博多」へ、10月オープン予定の「ホテルリソル京都 御池麩屋町」も「ホテルリソルトリニティ京都 御池麩屋町」として運営する予定だ。同社は、「ワンランク上のくつろぎ」を提供する「ホテルリソルトリニティシリーズ」と、「宿泊を主体とした五感をリラックスさせる空間づくり」を追求した「ホテルリソルシリーズ」の2ブランドを持つ。
 今回、新規ホテルの拡大や既存ホテルの利用者層の変化に伴い、リブランドすることとなったもの。「ホテルリソルトリニティ」シリーズは、「眠り」・「グルメ」・「癒し」の三位一体の快適なステイをテーマとし、ホテルリソルグループの中でもワンランク上の「くつろぎ」を提供する。現在、「ホテルリソルトリニティ札幌」(北海道札幌市)はじめ3店舗が稼働している。 
 一方、「ホテルリソル」シリーズは、宿泊を主体とし、インテリアから照明、音楽、空気、快眠、アロマまで、五感をリラックスさせる空間づくりを追求したシリーズ。現在、「ホテルリソル名古屋」(愛知県名古屋市)などが稼働している。

「旧軽井沢ホテル」ヒルトンに 「キュリオ・コレクション」へ
 東急不動産(東京都港区)とヒルトン(本社・米国バージニア州)は、このほど東急不動産が昨年3月に取得した長野県北佐久郡軽井沢町にある「旧軽井沢ホテル」について、フランチャイズ契約を締結した。 
 同ホテルはヒルトンのコレクションブランドである「Curio Collection by Hilton(キュリオ・コレクション by ヒルトン)」の日本初進出ホテルになる。名称は「KYUKARUIZAWA KIKYO, Curio Collection by Hilton(キュウカルイザワ キキョウ キュリオ・コレクション by ヒルトン)」として2018年春にリニューアルオープンし、東急リゾートサービス(東京都港区)が運営していく。 
 「旧軽井沢ホテルに」は、軽井沢エリアの中でも、明治の時代から長く軽井沢の中心に位置する高級別荘地、旧軽井沢エリアに立地しており、過去、同ホテルの敷地は明治時代を代表する実業家や文化人、政治家の別荘として利用されてきた。軽井沢駅や旧軽井沢銀座から徒歩圏にあり、約9割の客室が㎡を超える広々とした間取りとなっている。 
 今回日本初進出となる「キュリオ・コレクション by ヒルトン」は、地元ならではの魅力や本物の体験を求める利用者のために、ヒルトンが吟味し、セレクトしたホテル・コレクションで、現在世界で軒以上展開している。  
 「キュウカルイザワ キキョウ キュリオ・コレクション by ヒルトン」は、ホテル部分が鉄筋コンクリート造地下1階地上3階、教会部分は木造平屋建。延床面積はホテル部分が公簿6989・12㎡。客室数50室。 
 東急不動産は総合デベロッパーとして、オフィスビル・商業・住宅・リゾート等多岐に渡る開発事業を推進してきた。ホテル事業では、中長期滞在型ホテル「東急ステイ」を展開するほか、会員制リゾートホテル「東急ハーヴェストクラブ」を1988年の蓼科の開業から全国に展開しており、2018年7月下旬には長野県北佐久郡軽井沢町に「東急ハーヴェストクラブ軽井沢&VIALA」が開業する予定だ。

「Wホテル」2021年大阪に
 マリオット・インターナショナル(本社・米国メリーランド州)では、同社が展開するブランドのひとつ、「W(ダブリュー)ホテル」を2021年、大阪に開業させる。 
 積水ハウス(大阪府大阪市)が所有する同ホテルは、日本初進出となるホテルブランドで27階建ての新築ホテルとなる。 
 「W OSAKA」は、「エクストリームWOWスイート」1室、「WOWスイート」2室をはじめとし50室のスイートを含め全337室の客室を擁する。
 所在地は大阪市中央区南船場4丁目で、敷地面積2544㎡、構造は鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造。地上階地下1階塔屋2階。設計顧問に安藤忠雄、建築設計・監理は日建設計。建築施工は竹中工務店。オールデイ・ダイニングレストランを含むレストランやバー「WOO Bar」などの料飲施設の他、プール「WET Deck」、フィットネスセンター「FIT」、スパ施設「AWAY SPA」を備えるほか、イベント施設として、自然光を取り込む400㎡の広さを誇るボールルームと会議室を擁する。 
 「W(ダブリュー)ホテル」は、マリオット・インターナショナルが展開するブランドのひとつで、2020年までに75軒に達する見込み

PAGE TOPへ