不動産トピックス

クローズアップ 業務効率化編

2017.04.17 16:49

 働き方改善が進む昨今。働き方の新しい使い方としてノマドワークを進める企業も増えてきている。そんなノマドワーカーを受け入れる窓口として一般的なのがコワーキングスペースだ。ここ数年で急速に普及したコワーキングスペース。スペースを貸すだけではない新たな展開を見せる業界事情を追った。

コミュニティコム 教室などにも使える固定客向けレンタルスペースを開始予定
 「大宮」駅東口から徒歩数分の場所にコワーキングスペース「オフィス7F」を運営しているコミュニティコム(さいたま市大宮区)は今年新たな展開を見込んでいる。
 同社は入居している「銀座ビル」の7階にてコワーキングスペースを展開していたが昨年3月には階下の6階フロアに貸会議室と個室スペース「シェアオフィス6F」をオープンさせた。そして8月には8階の6坪ほどの事務所スペースを活用して個室のレンタルスペースを展開していくという。
 代表取締役の星野邦敏氏は「『オフィス7F』を運営するにあたりユーザーからの声で多かったのが貸会議室と個室スペースがほしい、という声でした。空いたタイミングで『シェアオフィス6F』をオープンしました。おかげさまで順調に稼働できています。ですが、その中で問い合わせ多くあったのが『年間で時間を指定して会議室を使いたい』という連絡でした。『シェアオフィス6F』は複数の貸会議室があるのですが、可動式のパーテーションで分けてあります。そのため、需要に合わせて1つのレンタルスペースとして活用することもあります。時間を指定された活用方法ですと大きく展開しての貸し方も難しくなってしまいます。そうした需要を取り込むために今回、新たに8階部分の事務所スペースを固定型のレンタルスペースとして活用することを検討しています」と話す。
 8階部分スペースは趣味などの教室としての活用を予測している。これにより時間を固定して予約することも可能。年間契約などで長期的なレンタル契約も可能になる。
 「できるかはまだわかりませんがキッチンも導入できればと思います。スペースの問題もありますが、キッチンがあれば料理教室はもちろんですがそれ以外にも活用できるのではないかと考えています。また、検討材料としてもう一つ考えているのは8階の改修費をクラウドファンディングによって賄うことはできないかと考えています」(星野氏)
 日進月歩で常に新たな取り組みを展開する星野氏。今後、更なる事業展開に注目したい。


NEKTON FUJISAWA 日替わりでシェフが料理を振る舞うキッチンのあるレンタルオフィス
 神奈川県藤沢市にある「NEKTON FUJISAWA」はコワーキングスペースにキッチンを併設し、日替わりでいろいろなシェフの料理が食べることができる。コワーキングスペースにキッチンを併設しようとしたのは飲食業の知り合いからヒントを得たからだ。キッチンを併設してレストランやカフェなどの飲食店を開きたい人の腕試しができる場所を提供。月曜日から日曜日の昼と夜で最大14コマまである。腕試しをしたいシェフにとっては初期投資費用を必要とせずに低リスクで自分の料理を振る舞うことができるのが魅力となっている。料金形態はコワーキングスペースを活用する人は券売機でチケットを購入。2時間利用か1日利用から選んで購入。発券されたチケットをスタッフ兼厨房シェフに見せると好きなドリンクを専用マグカップに入れて渡される。これが料金支払いの証明となる。一方、食事をする場合には直接シェフに注文し料金を支払う形態をとっている。コワーキングスペースとレストランが併設されている新しい業態のオープンスペース。今後の展開が楽しみだ。

セレンディピタススペース川口 登記登録も可能 地元に根付いたコワーキングスペース
 埼玉県川口市にあるコワーキングスペース、「セレンディピタススペース川口」。オープンは2014年。名前の由来は「セレンディピティ」からとって名付けられたという。「セレンディピティ」とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。利用者は起業家、個人事業主、フリーとその業態は様々だ。「川口」駅東口から徒歩2分の場所に立地する同スペース。コワーキングスペース以外にもセミナールームや会議のできるミーティングルームも併設されている。Wi―Fiはもちろんのこと、フリードリンク、ホワイドボード、掲示板、プロジェクタも無料で使用できるのが魅力的だ。
 また、地元のセミナーやイベント・交流会も行っており、地元に密着したコワーキングスペースとなっている。料金は2時間で500円、1日だと1000円となっている。正会員には入会金1万円で登録可能。オプションとして登記登録や住所利用ができる。

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