不動産トピックス

今週の一冊

2017.02.27 16:12

個人・法人の組み合わせ税制を優位に

改訂版 資産運用・節税・相続のための新・不動産投資メソッド「じぶんリート」
著 者:大林 弘道
発 行:幻冬舎メディアコンサルティング
発行日:平成29年1月27日
価 格:1200円(税別)

 不動産の売買市場において今や主要な買い手に君臨しているJリート。最も手軽にできる不動産投資であり、その存在は投資家のみならずビルオーナーの間にも周知されている。この「Jリート」から名前を拝借したのが本書のタイトル「じぶんリート」である。 いまや書店の不動産投資コーナーは一大勢力となり、数多くの関連書籍が存在するが、その中から手に取ってもらうためにはキャッチーなタイトルが必要だが、本書はタイトルの奇抜さ・ユニークさだけに終わらず、資産運用における筆者が編み出した独自手法として手堅さが魅力と思えた。端的にいえば「資産管理会社を設立して個人・法人の両面を組み合わせて投資運用・資産形成」を実現するための手法を解説するもので、この中身がJリートの特性とよく似ていることから、名称に使用したそうだ。そして「じぶんリート」の最大の特徴は、個人・法人における税制面の優位性を上手く活用している点にある。不動産投資は税制面における会計効果を最も享受できる事業であり、このポイントを最大限に利用すべきというのが、著者が訴えたいテーマの1つであろう。
 著者は平成バブル期から25年にわたって不動産業に携わってきた人物であり、経験則から導かれた資産形成術が「じぶんリート」だ。投資すべき対象をいかに選ぶかという各論よりも、まずは不動産投資のメリットを最大限享受するための土台づくり(組織づくり)が重要と説く。

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