不動産トピックス

第2回ビル経営アワードノミネート物件紹介

2016.09.05 17:15

ノミネートNo.11
YK駿河台ビル
中村ビル
所在地:東京都千代田区神田駿河台1-7-10
規模:地上9階地下1階
所有者:中村ビル
竣工:平成2年
取得:平成21年11月

 丸みを帯びた窓ガラスが特徴的な「YK駿河台ビル」。平成2年に竣工した同ビルを中村ビル(東京都千代田区)が取得したのは平成21年11月。代表取締役の中村功平氏は「取得した当初より気になっていたのはトイレでした。トイレを充実させることが必要だと感じました」と話す。
 各フロアの専有部のトイレ問題。それは男子トイレの大きさに比べて女子トイレの大きさが半分以下であること。2台の洗面台があるのも男子トイレ側であった。近年、女子トイレの充実がリーシングにおいて非常に重要となる中、まずこれを解決する必要があった。中村氏は取得した翌年にまず2階の男子トイレの改修に着手。男子トイレと女子トイレの入れ替えを行った。専有部のトイレということもあり、入居テナントが退去したタイミングで各階の改修を行っている。平成26年3月には2階の例を参考にして5階のトイレ改修を行った。
 女子トイレの洗面台の鏡の横側に淡い光を放つ照明を設置。「上からテラス証明だとどうしても下の方が暗くなり影ができてしまいます。横から光を照らすことで影ができるのを抑えることができます」(中村氏)
 また、以前の女子トイレは便器が1基だけだったが男子トイレと交換することによって便器を2基設置。男子トイレも改修前と同じ個数の大便器1基と小便器1基のスペースを確保。標準会の専有部の面積はおよそ60坪。従業員の人数も20人前後いるため、減らすことは難しかった。

〇予算
約400万円

〇工期
3週間程度


ノミネートNo.12
赤坂風間ビル
乗鞍

所在地:東京都港区赤坂3-19-2
規模:地上4階地下1階
延床面積:約110坪
所有者:乗鞍
改修:平成26年~平成28年

 「赤坂風間ビル」は東京メトロ「赤坂見附」駅から徒歩3分の場所に位置する複合ビル。地下1階と1階には店舗が入居し、2階~4階は事務所スペースとなっている。運営している乗鞍(東京都港区)の風間雄太郎氏はビルの清潔さを維持するために日々の清掃を心掛け、テナントが心地良く利用できる環境を整えている。
 駅前立地を生かして満室稼働を継続しているが、白を基調とした外壁や内装に汚れが目立ち始めたことで平成26年から3年間かけて順番に改修を行った。
 平成26年にはエントランスの床に新しくタイルを貼り、利用者の邪魔にならないように集合ポストの位置の移動を行った。
 翌年の平成27年には外壁を改修。汚れていた外壁の塗装を新しくしたことによって、新築同様の美しさを取り戻した。
  そして今年の3月から4月にかけて内装の改修を行った。1階から4階の壁面を塗り直し、リフレッシュ。床面を白色からこげ茶色に張りかえることによって落ち着いた空間を作りあげた。目に留まりやすい入口から入った1階の廊下奥の壁面を木目調にすることによって、モダンな印象を来館者に与えることに成功した。
 また、トイレもウォッシュレット付きに一新したほか、照明もLEDへと更新を行った。これらの工事によって清潔感に溢れるビルに生まれ変えることに成功し、テナントからも好評を得ている。
 風間氏は「10年から15年が経過すると外壁や内装も汚れが目立ってくるので、改装を予定しました。『モダン』をコンセプトとしていた以前よりも落ち着いた大人の空間は入居者からも好評を頂いています。テナントをはじめとした建物の利用者全員が心地よく過ごせるということがビル経営で大切なことなので、今後もテナントが満足できるような運営を行っていきます」と語った。  

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