不動産トピックス

第2回ビル経営アワードノミネート物件紹介

2016.08.08 17:36

ノミネートNo.7
横浜空間 ナイン・マンス
WAREHOUSE

所在地:神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩間町2-161-1
規模:地上4階
所有者:横浜空間 ナイン・マンス
竣工:昭和45年

 「WAREHOUSE161」は相鉄線「天王町」駅から徒歩5分、JR横須賀線「保土ヶ谷」駅から徒歩7分の場所に立地する複合ビル。1階に飲食店が4店入居し、2階が事務所、3~4階はシェアハウスとなっている。この物件はかつてバナナ倉庫として稼働していた倉庫物件で、リノベーションをかけてテナントビルとしての稼働が始まった。
 同ビルを所有するのは地元の横浜・湘南エリアの住宅仲介や既存物件のリノベーション事業などを行う横浜空間 ナイン・マンス(横浜市保土ヶ谷区)。部長の三橋慶輔氏は所有に至った経緯について「当社には金融機関を通じて売却の話がありました。元のオーナー様が当初は建替えなども検討していましたが、元バナナ倉庫という非常に面白い物件であること、そして内装も倉庫として使用していた面影が残ったことは当社としても興味を引きました。最終的に当社が購入して有効活用していくことにしました」と言う。
 リーシングに関してはトントン拍子で決まった。その理由は倉庫物件という珍しさもあるが、飲食店や物販店舗からは印象的な特徴を出すことができるためにニーズの高い物件でもある。三橋氏も「リノベーションの工事中に外に『テナント募集中』という看板を立てていたのですが、それを見て入居のお問い合わせをしていただいた方もいらっしゃいます」と当時の様子を語る。
 「当社のリノベーションでは元の物件の持ち味を生かしていくことに重点を置いています。なぜならリノベーションを加えても、多くのリノベーション物件に似ることなく、オリジナリティを生かすことができるからです。この『WAREHOUSE161』は当社のモデル事例になっていると思います」(三橋氏)
 古き良き面影を生かし、新しきを取り入れていく。言い換えれば、「温故知新」のリノベーションといった新しい方法の誕生だ。



ノミネートNo.8
ハウザー堺筋本町駅前ビル
ハウザー

所在地:大阪府大阪市中央区安土町2-2-15
延床面積:地上8階地下1階
所有者:ハウザー
改修:平成16年5月

 「ハウザー堺筋本町駅前ビル」は、平成16年に大規模リニューアルを実施し、現在の様子に至る。運営するハウザー(大阪市中央区)は、定期的にビルのメンテナンスを実施しており、利用者が劣化等々を感じないよう日々心掛けている。
 ビル1階のエントランスには、テナントとのコミュニケーションを図る目的とテナントの売り上げに貢献するため、新たに掲示板を設置した。これはテナントが提供するサービスを必要としている人に対して宣伝し、事業機会の創出に繋げる目的がある。人の目につきやすいエントランスに設置することで、少しでも多くの人に知ってもらいたいという要望に同社が応えた内容だ。チーフの金本巨士氏は「テナントの知名度を上げ、売り上げに貢献する方法として掲示板の設置を行いました。業務内容やサービスを分かり易く掲示することで、必要としている法人・個人へのマッチングにも利用できます」と話す。
 また昨今では、テナントからの利用ニーズに応えて新たに駐輪ラックを設置した。「ハウザー堺筋本町駅前ビル」が立地するエリアで、年々通勤に自転車を利用する人が増加しており、入居者からの要望も高まっていた。金本氏は「そのような背景もあってか、入居者様のニーズに応えるべく自転車ラックを20台分設置しました。設置場所もビル壁面近くの空きスペースを上手く利用して導入できたので、問題なくスムーズに入居者様のニーズに応えることができた内容と思います」と語る。また、設置した駐輪ラックはシンプルな製品を採用しリーズナブルな設置で対応したことも特長である。
 テナントに対して常に『傾聴と対話』を心掛けて接するハウザーでは、クライアントの声に傾聴してアウトプットすること(各種設備新設)とビジネスにも貢献すること(掲示板設置)を体現できた事例だと考えている。事実、入居テナントからも好評を得ている。


○改修ポイント ビルの遊休地を活用しつつ、入居者の利便性向上を実現。周辺に立地する貸ビルとの差別化にも成功。更に掲示板によって、テナントの売り上げに貢献。

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