不動産トピックス

クローズアップ 造花緑化編

2015.02.02 17:05

 緑化したいがコストをかけられないというビルオーナーは多いだろう。造花を活用することでコスト削減を図ることができ、建物のバリューアップを図ることができる。緑化に興味がある経営者は造花緑化に挑戦してみてはどうだろうか。

大日化成 造花緑花でバリューアップ
 JR「汐留」駅から徒歩10分の場所に東京支店を置く大日化成(大阪府門真市)は環境に優しい防水材・屋上緑化資材メーカーのパイオニアだ。同社は近年、造花緑化の普及に尽力し、造花専門店であるアートフラワー高宮(千葉県船橋市)代表取締役の高宮幸子氏と共同で緑化事業を展開している。
 大日化成の技術部次長である山下律正氏は「高所部分に生花を飾ることは困難でコストもかかります。そこでアートフラワーで緑化を行おうと考えました」と語る。
 造花に対して質が悪いのではないかと心配するビルオーナーもなかにはいると思うが、アートフラワーの先駆者として数々の受賞歴を誇る高宮氏の制作する造花は生花とほとんど同等のクオリティを保っている。また、デザインや色も豊富でクライアントの好みに合わせて変化を出すことができる。
 「予算やスペース、全体の雰囲気に合わせたデザインを考案することで、生花では実現できなかった装飾を提供することができます。平面的な緑化だけでなく立体的な緑化も行うことができるので建物の用途に合わせてレパートリーを変えることも可能です。造花で緑化することで建物のバリューアップになるのではないでしょうか」(山下氏)
 コストをかけることができる企業は緑化に力を入れ空間を活用して街づくりや地域活性化などに事業を展開することができる。しかし、山下氏が「建物に緑を取り入れたいという気持ちはあるのですが何とか安く導入したいと考えている顧客が圧倒的に多いと思います」と話すように、中小ビルオーナーのなかには緑化を取り入れるだけで金銭的に苦しむ人も多い。
 造花は生花よりコストを抑えることができ、また長期的な装飾も可能となる。造花緑化は緑化事業に興味があるがなかなか施工を行うことができないビルオーナーに向けてのソリューションになるのではないだろうか。


ポピー レイアウト自由自在の増加緑化パネルを販売
 ポピー(横浜市神奈川区)は造花の製造・販売メーカーだ。同社は平成26年10月から壁面緑化製品「ロックプランツ」の販売を開始した。
 店装課課長の阿佐見重之氏は「『ロックプランツ』はパネルに特殊形状の受けが取り付けられた製品で専用の造花(フェイクグリーン)を受けに差し込み固定するだけで壁面を簡単に緑化させることができます。フェイクグリーンは簡単に取り外すことができ自由にレイアウトやデザインを変更させることも可能です」と語る。
 生花で壁面を緑化すると初期費用や管理面でランニングコストがかかる。しかしながら、造花は枯れることがなく、土が必要ないため虫などの害虫も発生することはない。同社が販売する「ロックプランツ」をメンテナンスするときはシステム全体を取り変える必要はなく、汚れたフェイクグリーンだけを交換する仕組みになっていることから経費を抑えることができる。
 「受けとパネルをセットで販売するだけでなく、受けのパーツも単独で販売します。壁一面を緑化させる必要がない場合などは必要な場所に受けを取り付けフェイクグリーンをセットすることで壁面デザインやレイアウトに変化を持たせることも可能となっております」(阿佐見氏)
 同社の強みはメーカーであるということだ。中国に工場を所有し耐候性などの問題点も解決できるよう開発にも着手している。そのため、顧客の要望を聞きながら制作に反映させることでニーズに合った商品開発を行なうことができる。
 「通常の造花アイテムは既に数千種類のラインアップを取り揃えていますが、今後も『ロックプランツ』も含めバリエーションを増やして展開していきます。造花緑化に興味がある方はご相談いただければと思います」と阿佐見氏は期待を込める。


ユニバーサル園芸社 造花緑面製品を提供
 ユニバーサル園芸社(大阪府茨木市)は、鮮やかな発色と維持費の軽減で思いのままの壁面を再現し色とりどりの花と清々しい緑の壁で人々が集う憩いの空間を創造する特殊緑化事業を展開している。
 造花緑面は壁に花を鮮やかに長く咲かせたい時や環境があまり良くないが緑豊かなグリーンの壁面を実現したい時、維持管理のコストをあまりかけられない時などに効果を発揮する。
 同社はイメージのヒアリングから資料の製作、施工まで一括で行い、緑で覆われた壁面、花などで発色をプラスした壁面、小鳥のさえずりや木漏れ日を感じさせるような爽やかな壁面、立体アートのような壁面などあらゆる種類の造花から最適な製品を提供する。

PAGE TOPへ