不動産トピックス

クローズアップ ファシリティマネジメント編

2014.03.03 14:29

 ただ今、消費税8%の増税に向けて請求書の準備を進めているというビルオーナーも少なくないだろう。あるいは、会計については経理に任せっきりというオーナーもいるはずだ。今回のテーマは「会計ソフト」。クラウド型、初期費用無料、新消費税に向けてサポート・サービス拡充など、各社特徴のある会計ソフトがリリースされている。これを機会にオーナーも自身でやってみてはいかがか。

 マネーフォワード(東京都港区)は2月21日、専門知識がなくても、手間なく簡単な確定申告を可能にするクラウド型会計ソフト「マネーフォワード 確定申告」が国税電子申告・納税システム「e―Tax」に対応したことを発表した。
 「マネーフォワード 確定申告」は、平成26年1月27日に正式版リリース以来、日々サービス改善を続けている。今回はユーザーからの要望で最も多かった「e―Taxによる電子申告」に対応した。「マネーフォワード 確定申告」は、「楽に、簡単に、しかも安く」というコンセプトのもとに設計された確定申告者向けのクラウド型会計ソフト。利用にあたっては初期費用・基本機能が無料。MacでもiPadでも使うことができ、クラウドなのでバックアップも万全で、アップデートも不要という特徴を持つ。
 「e―Tax」とは、インターネットを通じて自宅にいながら国税電子申告・納税を行うことができる国営のソフト。今回、「マネーフォワード 確定申告」で作成した確定申告書の「e―Tax」用のファイルを出力し、「e―Tax」にアップロードすることで、税務署や会場に行かなくても確定申告を完了することができるようになった。

 freee(東京都港区)は、全自動クラウド会計ソフト「freee(フリー)」のiPhone向けモバイルアプリをリリースしたことを発表した。同アプリは、個人事業主・法人の決算書出力に対応した会計ソフトとして、モバイル端末から自由に収支取引を登録できる日本初のモバイルアプリとなる。
 「freee」は簿記の知識がなくても簡単に使える、個人事業主や中小企業のためのクラウド会計ソフトで、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、記帳を自動化する新しいタイプの会計ソフト。「freee」を使用することで、日々の経理作業が使用していない時に比べて約50倍(同社実測値)の効率化を図ることが可能。また、特別な簿記の知識を必要とせず、簡単に確定申告・青色申告や法人決算に必要な決算書等の作成することができる。
 さらに、今回リリースされたモバイルアプリを使用することで、いつでもどこでも即座に収入・支出の登録が可能となった。短い時間でも登録できることから、確定申告前の忙しい時期でも時間を効率的に使って経理作業することができる。

 3月を迎え、いよいよ消費税増税が目の前にまで迫ってきた。ビルオーナーにとっては4月分の賃料が経過措置の適用内なのか適用外なのかによって、テナントに請求する消費税率が変わってくるため注意が必要となる。この点について、弥生(東京都千代田区)のマーケティング本部スモールビジネス支援部の塩崎智史氏は事前に契約内容を確認することが大切と話す。
 「賃貸借契約書をしっかりと確認し、経過措置が適用されるかを判断する必要があります。特に、昨今のオーナーとテナントの力関係を考えると、テナントから他の消費税値上げ分を賃料の値引きにより補いたいと要求されることも考えられますので、事前に確認しておくことが大切です。また、1年半後には消費税率が10%に引き上げられることが予定されていますので、新税率適用に関する項目を明記するなど賃貸借契約書の見直しも必要ではないでしょうか」(塩崎氏)
 弥生では、主力製品である業務ソフト「弥生シリーズ」の最新バージョンである「弥生14シリーズ」において、今年4月の消費税増税、その後の10%への引き上げに向けて、増税への対応・機能追加はもちろん、サポート・サービスも拡充している。
 「新バージョンでは、あらかじめ設定しておくことで4月1日以降の取引でも経過措置適用5%の税区分を選択することが可能です。それ以外にも、経過措置対象外取引について、5%で処理しているケースがないかということを簡単に確認することができる『税率ごとの消費税集計』機能を追加しました。さらに、サポート・サービスという点についても、ユーザーからの問い合わせ増加に対応するため、札幌カスタマーセンターを約200席増床。また、『弥生14シリーズ』を購入し、所定の条件を満たしているユーザーの方に、消費税率10%の引き上げにも対応する『安心保守サポート』を最大15カ月無償で提供していますので、新消費税の対応について具体的な対策を講じていない方は是非ご利用ください」(マーケティング本部 マーケティング部 マーケティングコミュニケーションチーム 広報 谷口 祥子氏)

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