不動産トピックス

今週の一冊

2012.10.22 14:07

建築家のための耐震設計教本 新訂版
編者:日本建築家協会・耐震総合安全機構
発行:平成24年9月10日(新訂第1版)
出版:彰国社
価格:3400円(税別)

 タイトルを見ると、一般人には敷居の高いテクニカルな専門書といった印象を持ってしまうが、本書の狙いは耐震構造の専門家と一般人との知識のギャップを解消することである。
 同書は、平成7年に発生した阪神・淡路大震災で被災した後、大地震に対して建築物を総合的に捉える必要性を感じた日本建築家協会と耐震総合安全機構によって編集された。構造・設備・建築などの各分野の専門家が一同に介し、建物に関わる建築・構造・設備のジャンルを超えた総合的な耐震の重要性を解説する。編集委員・執筆者には一線で活躍する耐震関連の技術者・研究者が名を連ね、日本における「耐震」の現在地を知るには最適だ。構造別・設備別に耐震化を解説する技術書は多数存在するが、複合的な視点から耐震技術をまとめたのは本書ならでは。
 世界への出版を検討しており、日本の耐震技術を世界に伝えるためのバイブルになりえるだろう。

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