不動産トピックス

クローズアップ 非常用発電機編

2011.11.07 11:18

 ビルの運営に無くてはならない電力。しかし東日本大震災は、災害発生時はもちろん復旧後も安定した電力供給が困難になる可能性があることを証明してしまった。小型ポータブルから据え付け型まで、ビルの現状に合った発電機で事業継続性を高めたい。

ヤマハ発動機 波形ひずみ率8%を実現した小型発電機
 ヤンマーの「ATG」シリーズは、様々な施設の非常用に使用できるガスタービン発電機。冷却水がいらない自己空冷式のガスタービンは、冷却水系の保守・管理が不要で、凍結や断水によるエンジン事故の発生もなく、信頼性の高い発電設備が実現できる。
 同社のガスタービンはエアアシスト方式の燃料噴射弁の採用により迅速確実に起動する。等価慣性モーメントが大きい1軸式としたことで、大容量のモーター等を始動する際にかかる瞬間的で大きな負荷を容易に吸収することができる。また速度変動が少なく、定常時および負荷投入・遮断時にも安定した良質の電気を供給する。
 構造がシンプルなガスタービンは自動運転や遠隔操作も容易。硫黄分の少ない灯油や軽油を燃料とするため、排気ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物などの有害物質も少ない。またガスタービンはディーゼルエンジンに比べて小型軽量で、ビルの屋上等の小さなスペースでも据付が可能。ラインアップは出力250kVAの「ATG250」から2500 kVAの「ATG2500」まで13製品。

オールホンダ開発 確実起動のディーゼル発電機
 阪神・淡路大震災を機に開発されたホンダのディーゼル発電機「EX3・0DK1」は、山上など普段人が訪れない場所での使用も想定されているため、メンテナンスの手間を極力省いた設計としている。現在は信号機や道路監視システム「Nシステム」、監視カメラなどの公共機関のほか、病院や工場などの非常用電源としても採用されている。
 起動・停止にはホンダが独自に開発したATS(自動起動/自動停止装置)を搭載。停電時には自動的に発電・供給し、復旧すると自動停止する。標準仕様では停電とともにエンジンを始動し、約30秒間のアイドリング後に電気の供給を開始。暖機運転が必要な寒冷地などでの使用時にはアイドリング時間を60秒まで伸ばすことも可能。連続運転時間は周波数60Hzで25時間、50Hzで29時間となっている。
 発電機にはパワフルで信頼性の高いディーゼルエンジンを搭載。軽油はほとんど劣化しないため、長期間タンクに入れたままでも起動する。また設定された時期に自動的にテスト運転を行い、異常があればブザーで知らせる自動メンテナンス機能も備える。バッテリーの電圧が低下すると自動的に充電するシステムも採用し、バッテリーの寿命をのばすために過充電・過放電防止回路も装備。面倒な燃料のエア抜きも自動化されている。
 ビルの屋上などでも設置できるよう、発電機や燃料タンクなどの非常発電に必要なものはすべて防滴加工が施されたボディの中に格納。またエンジンの過回転やオイル不足、温度の異常上昇、バッテリー電圧の低下など異常が発生した場合には自動停止機能が作動する。「他社同等品の多くがガソリンエンジンを採用するなかメンテナンスの手間が少ないディーゼルエンジンを採用し、出力は3kVA、力率は1・0を実現しています。自動メンテナンスも装備し、いざという時確実に起動する発電機です」(オールホンダ販売 販売部課長・河内 慎一郎氏)

三菱重工 カセットボンベ使用の簡単発電機
 三菱重工業では、家庭用LPGカセットボンベを燃料として使用するガス発電機「MGC900GB」を販売している。
 排気ガス中の有害成分が少なく、ガソリン燃料のように腐食による詰まりもないため「いつでもどこでも確実な始動」が可能となっている。また家庭にあるカセットボンベを燃料としているためガソリンスタンドへ行く必要がなく、操作も簡単で燃料で手を汚すこともない。排気ガス中の有害成分が少なく低騒音、クリーンで環境にやさしいのも特徴。
 100Vという容量とインバーターの採用により家庭のコンセント電源並の電圧、周波数の変動のない高品質の電力を実現。ラジオやパソコン、扇風機などの電源のほか、携帯電話などの充電器にも使用可能。レジャーや災害時の非常用電源に幅広く対応している。
 サイズは全長400×全幅330×全高390mmとコンパクト。乾燥重量も21kgで、片手で持ち運ぶことも可能。カセットボンベ2本での連続運転時間は約1時間。運転中に1本を取り外しても残りの1本で運転を継続できる。

ヤンマー ラインアップ豊富なガスタービン発電機
 ヤンマーの「ATG」シリーズは、様々な施設の非常用に使用できるガスタービン発電機。冷却水がいらない自己空冷式のガスタービンは、冷却水系の保守・管理が不要で、凍結や断水によるエンジン事故の発生もなく、信頼性の高い発電設備が実現できる。
 同社のガスタービンはエアアシスト方式の燃料噴射弁の採用により迅速確実に起動する。等価慣性モーメントが大きい1軸式としたことで、大容量のモーター等を始動する際にかかる瞬間的で大きな負荷を容易に吸収することができる。また速度変動が少なく、定常時および負荷投入・遮断時にも安定した良質の電気を供給する。
 構造がシンプルなガスタービンは自動運転や遠隔操作も容易。硫黄分の少ない灯油や軽油を燃料とするため、排気ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物などの有害物質も少ない。またガスタービンはディーゼルエンジンに比べて小型軽量で、ビルの屋上等の小さなスペースでも据付が可能。ラインアップは出力250kVAの「ATG250」から2500 kVAの「ATG2500」まで13製品。

PAGE TOPへ